【灯争大戦】注目の新カード – 多色1

さて、レビューもいよいよ終盤。
多色カードでビビっと来たものを考察&紹介して行こうと思います!
やはりと言うか当然と言うか、多色カードのボリュームが凄いので2回に分けてお送りします。
1回目は灯争大戦のテーマである「プレインズウォーカー」を中心に見て行きましょう。
龍神、ニコル・ボーラス
さぁ、多色カードの先陣は勿論ボーラス様です!
絶対7マナで凄い忠誠度能力しか書かれていないカードで登場すると思っていたのですが、黒トリシンのグリクシスカラーの5マナと言う変なコストでの登場となりました。
7マナじゃ無いんだ…。
破滅の刻の《王神、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, God-Pharaoh》が重たすぎるしデッキを選ぶから、今回はもっと使われるように軽くしたかったのかな。
反動で色拘束が凄い事になってるから、黒に赤と青を少しだけタッチしたような構成にしないと出せないって事だから、結局デッキを選ぶんじゃん。
ん?こんな時間に誰か来たみたいd(ry
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コンニチハ エイエンシュウ ノ ウリ テ゛ス。
サッソク オウシンサマ ノ レヒ゛ュー ヲ シマショウ。
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さて、まずは灯争対戦名物のPW常在型能力です。
なんとボーラス様の常在型能力は「戦場にある全てのプレインズウォーカーの忠誠度能力を持つ」と言う前代未聞の効果。
お前のモノは俺のモノ、俺のモノは俺のモノ。
懐かしさすら覚えるパーフェクト・ジャイアニズムを地で行くボーラス様、ステキテ゛ス。
初見ではなんか凄そう!と思ったのですが、冷静に考えると
- 戦場に自分しか居なければ何もしない能力。
- そもそもプレインズウォーカーが入っていないデッキはゴマンとある。
ってな事情があって、能動的に活用するなら自前でコンボになりそう組み合わせの忠誠度能力を持つプレインズウォーカーを用意する必要があります(※かつ同時に戦場にそれが居ないと結局仕事しないけど。)
ボーラス様の忠誠度能力自体が強いから、常在型能力は「プレインズウォーカー出しても良いけど、俺もその能力使うからな?」と言う牽制程度にバランスを取ったのかな。
常在型能力も持つとかなってたら壊れ過ぎるしねw
では忠誠度能力を見て行きましょう。
+1能力は1ドローした後に、各対戦相手がハンドかパーマネントを1枚追放する能力となっています。
分かりやすくまとめると「自分だけ1枚カードを引いた後、各対戦相手にハンドとパーマネントの中から1枚選んで追放させる」って事ですね、対象取らないからプレイヤー呪禁で防げないのも強い。
相手に選択肢が有るとは言え、盤面が捌けている状態でコレを連打していれば「次の一手を追放」するか「土地を追放」するかの2択を延々と迫り続けつつ、自分は脅威を排除するためのハンドが潤って行くとかヤバすぎるね。
性質的にハンデスデッキと凄く相性が良い(※ハンドが無いと必然的にパーマネントを選ばなければならないため。)と思うので、青と赤を捻出する方法があるならモダンのメガハンデス系のデッキの最強フィニッシャーになり得ます。
-3能力はクリーチャー1体かプレインズウォーカー1体を対象に取って破壊するシンプルな能力、マイナス幅は大きいですが盤面を触れるのは当然強力です。
そして-8能力、ボーラス様の奥儀は…
相手は死ぬ
と書いています、サスカ゛テ゛ス。
条件は対戦相手が伝説のクリーチャー、もしくはプレインズウォーカーをコントロールしていないと敗北となります。
これがねぇ、同じ日に公開された
このド級のヘイトカードの存在で、下手するとボーラス様が着地して直ぐにゲームが終わる可能性がある訳ですよ。
場にボーラス様以外に2体のプレインズウォーカーが居る時に古呪撃つと、ボーラス様の初期忠誠度4に2×2の忠誠度カウンターが追加されて8に。
そのまま奥義起動で勝ちって事が起こり得るし、増殖を絡めたコンボからの速攻奥義とかも考えられますね!
あ、そうそう。
ボーラス様を語る上で《ニコル・シュート/Nicol Shoot》は外せないと個人的には思っています。
何か画期的な組み合わせが見つかれば令和のニコル・シュートとして界隈を賑やかしてくれるかも知れませんよ!
強いかどうかは別として。
このボーラス様が強すぎるって事になれば、マナ基盤の概念をぶっ壊す《彩色の灯籠/Chromatic Lantern》がワンチャン値上がり有るかも知れない(※6枚ぐらい持ってるから爆上げおなしゃす。)
時を解す者、テフェリー
お次は「土地起こすな死ね」でお馴染みのテフェリーさんが3マナで再登場です。
これがまた強くてですね…w
- 常在型能力:お前のインスタントと瞬速持ちの呪文は全部ソーサリーな!
- +1能力:次のターンまで俺のソーサリー呪文はインスタント呪文な!
そんな無茶苦茶な
初見ではタイミング阻害だし「メインで撃てば良い」とか「テンポ悪くなっちゃうなぁ」とかのレベルで考えてしまいましたが、そんな甘っちょろい効果ではありません、これが場に出ると言う事は
相手のカウンター呪文を全て無力化する
と言う事と同義。
呪文や能力を対象にするにはインスタントタイミングでスタックに乗せなければならないため、ソーサリーのカウンター呪文は成立しないって事になるからですな。
しかも+1は前回紹介した土地の《出現領域》的な事が起こるので、エスパーコンなら相手のドローステップ直後にハンデス撃って今引き解決を未然に防いだり(※相手が例えインスタントを今引きしたとて、ソーサリータイミングでしか撃てないため確定で落とせる。)とか、スタンとは思えない胡散臭い挙動が可能になります。
取りあえず青絡みのコントロールミラーだと大量に腐るカードが出てしまうため、先に着地させた方が大体勝つって感じになってしまいそう。
- こちらが新テフェリーを処理する呪文をメインで撃つ。
- 相手がそれをカウンターしてくる。
- こちらはカウンターをカウンター出来ない。
地獄やな!
更に-3でクリーチャーかアーティファクトかエンチャントをバウンスしつつ1ドローって言う、キッカーした《一瞬/Blink of an Eye》みたいな事も出来ちゃう。
クリーチャーが濃いデッキにはそこまで強く無いけど、構える系のデッキには悪夢のようなヘイトカードとなるのは想像に難くないでしょう。
コイツは下環境にも影響を与えると言われており、ヴィンテージまで下に行くと先攻初手で着地まであるとかなんとか。
よく考えなくてもヤバいカードだと断言できます、しばらくは需要が凄いと思われますので、トロフィーよろしくパック剥いて光ったら速攻売るのが良いと思いますw
これでテフェリーに「縛るな死ね」と言うヘイトワードが追加されたりするのかな(白目)
寛大なる者、アジャニ
MTGの世界にはライオンが存在しません、それらはすべからく猫と呼ばれる。
すなわち優しい世界。
新あじゃにゃんは「自分のクリーチャー全てが警戒を持つ」と言う常在型能力を引っ提げての登場です。
アグレッシブに殴りかかってもクリーチャーがタップしないので、結果的に自分を守るブロッカーを確保する事が出来て、初期忠誠度の高さも相まってかなり場持ちが良さそうです。
+1能力はライフを3点回復するだけですが、アジャニを落とさない限り毎ターン起動されたらバカにならない点数になるしねぇ。
イメージ的にたてがみをモフモフして癒されるプレイヤーって画しか浮かばないんだけど。
優しい世界の猫だからね、回復しちゃうよね。
-2能力はコントロールしているクリーチャー全てに+1/+1カウンターを、新アジャニじゃないプレインズウォーカー全てに忠誠度カウンターを1つ乗せる事が出来ます。
これもう増殖って書けば良くね?
と思わなくもないですが、モフモフして蓄積カウンターとか毒カウンターが増えたらおかしいだろいい加減にしろ!って言うメッセージなのかも知れません。
取りあえずスタンではトークンを量産するセレズニアに全体強化と、バーンやアグロに対しての解答を一度に実現できる「パッと見は結構使えそう」な性能だと思いました。
4マナ域にスロットが空いてるかどうか分からんけども、放置は出来ないと思うので。
支配の片腕、ドビン
さて、お次はドビンさん。
テフェリーに続いて青白系ですが、コヤツは(2)(白/青)と言う混成マナなので色拘束が物凄く薄いのが特徴です(※しかも軽い!)
この人は常在型能力がかなりイケておりまして、モダンでも大活躍中の《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》と比較すると面白そうです。
- サリア:全プレイヤーのクリーチャー以外の呪文が(1)重くなる。
- 新ドビン:相手プレイヤーだけインスタント・ソーサリー・アーティファクトの呪文が(1)重くなる。
詰まる所、エンチャントとプレインズウォーカーがコスト増加の対象外となった代わりに対戦相手だけ影響を受けるようになっているって事ですな。
その他の部分も比較してみましょう、新ドビンはサリアと比べて
- 単純に(1)重い。
- 《霊気の薬瓶/Aether Vial》から出せない。
- 稲妻一発では死なない(※初期忠誠度が5。)
- 攻撃能力は皆無。
- 単体対象ではあるものの、最大5回までパーマネントからのダメージを無効化出来る(※ヴァラクート相手でも時間稼げますね。)
- 自分を阻害しない妨害能力がナイス。
- パスやプッシュ、四肢切断などのクリーチャー除去が当たらない。
やっぱりかなりのイケメンなのでは?
サリアと入れ替えは流石に無いけど、5枚目のサリアとか役割が似たものを散らす目的での採用はアリだと思います。
サリアと同時に並んだらかなり吐きそうな状況になると思うし、ラスゴ系のリセットボタンが効かないのもポイント高いですね!
一方スタンでは色的にも分かりやすく、テフェリー達と肩を並べておけば良いんじゃ無いかな。
- 英雄テフェリー
- 新テフェリー
- 新ドビン
相手はメインフェイズに1マナ重くされたインスタントやソーサリーを撃たされカウンターで捌かれる、そしてそのカウンターはカウンター出来ない。
ならば殴り殺してやる!と6/6フライヤーみたいのが着地出来たとしても、新ドビンにのらりくらりと5ターン稼がれる。
--そして炸裂する英雄の奥儀
地獄やな!
混成マナのプレインズウォーカーは灯争大戦が初出との事で、今後もこう言うの出してくれたら白黒デッキにドビン、みたいな事が出来て構築の幅が広がってより楽しくなりそうです!
崇高な工匠、サヒーリ
カラデシュで猫ちゃんとやらかした彼女もシレッと参戦、混成マナだったのでピックアップしてみましたが…コレに限らずアーティファクト絡みのカードは今のスタンではシナジーが少なくて余り強く無いだろうなーと思います。
と言うかこのコストなら素直に《練達飛行機械職人、サイ/Sai, Master Thopterist》のが強いよね、生成される1/1トークンが飛んでるか飛んでいないかでは凄い差がありますし。
ふ、複製能力の方で何か悪さできないかな(フォロー)
復讐に燃えた血王、ソリン
取り敢えず最近モダンで使いまくってるプレインズウォーカーだし、紹介しとくかって思ってテキスト読んでたら、ウィニー系のデッキで使うならそこまで悪くないのかな?って気がして来た。
まず常在型能力で「戦場に居る自軍のクリーチャーが絆魂を持つ」ため、攻撃通しても回復、ブロックされても回復、チャンプブロックしても回復、新ソリンの+1でも回復。
これが出来る前提なら、序盤はある程度防御を捨てて前のめりに殴ってライフを詰めて行くと言う戦法が取れるようになります。
コレをすると消耗戦になり勝ちなのですが、ここで光るのが-X能力。
戦法以前の問題として、ウィニー系は息切れ対策が必須で、よく見る対策カードは《弱者の師/Mentor of the Meek》とかですかね、ドローエンジンでなんとかしようってアプローチ。
しかし新ソリンの-X能力は「何を引くか分からないドロー」より「確実に選んだのが戻ってくる墓地からのリアニメイト」てのがガッチリ噛み合っているように思います。
むしろ弱者の師も併用してリアニからの1ドローって動きが出来れば最高だね!
とにかく絵がカッコイイので1枚は購入予定です、3マナなら良かったのになぁ。
橋の主、テゼレット
さて、最後はアーティファクト界のアイドルことテゼレットさんで締めくくろうと思います。
常在型能力で親和を与えると言う事で「スタンに親和が復活した!」と話題になりましたが、現スタン環境でアーティファクト絡みはシナジーがs(ry
まずは小手調べの+2は、コントロールするアーティファクトの数だけ各対戦相手からドレイン。
対象を取らない上に多人数戦でも全体攻撃をしかけられるので、強力な能力と言えますね。
工作員テゼレットの-4能力がコントロールするアーティファクトの数×2のドレインだったのですが、威力が半減とは言え忠誠値を2つ増やしながら撃てるのは画期的!
何気に新ソリンが出ていればプレインズウォーカーも絆魂を持つため回復が2倍に!
流石6マナのプレインズウォーカーです。
お次は-3能力、墓地に落ちたアーティファクトを1枚ハンドに回収。
以上。
6マナのプレインズウォーカーなんでしょ、-3も使ってそれなの?
そして奥義、-8能力はライブラリトップを10枚追放して、その中に含まれるアーティファクトを全部出す!コストは全部踏み倒す!!と言う豪快(笑)な能力。
まさかの10連ガチャチケット
6マナプレインズウォーカーの「-8」だよ?
奥義で運ゲーやってる時点でお察しです、お疲れ様でした。
あ、もしかしてプレインズウォーカーデッキのカードだったりするのかな?(ちがう)
あとがき
灯争大戦のプレインズウォーカーはレア枠に強烈なのが多い印象ですが、どれも勝ちに行くと言うより妨害に全力だなと感じます。
ストーリー的に強大なボーラス様に決め手が無くて、必死で抵抗しているとか、そう言うデザイン方針なのかもしんないですねぇ。
ちなみにずっと楽しみにしていた新ギデオンのプレビュー来たので、簡単なレビューをさせてください。
黒き剣のギデオン
3マナ4/4破壊不能デメリットは無し。
ちゅおい
ギデオンお馴染みの「クリーチャー化能力」が常在型能力で自分のターン中は強制発動となるのがデメリットと言えばデメリットだけど、この状態だと破壊不能に加えて全てのダメージを軽減する常在型能力が追加されるので、多少無防備ではあるが特定のカードでしか落とせないため結局強い。
-6能力の奥義はベルゼンロックをワンパンした例のダッコンソードでの一撃、土地以外のパーマネントを1枚狙い撃ちで追放。
ちゅおいいい
この手のカードは4積みして「除去られたら次を出す」事でとんでもない圧をかけられるので、神話レアと言うレアリティも相まってまず間違いなくお値段がアレな事になるでしょうね。
次回は多色のプレインズウォーカー以外のカードレビューで最終回となります。
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