ストロームガルドの災い魔、ハーコン

きっと強いハズだ

そう思って彼をデッキに3枚投入し続けて2週間が経過していたが、彼は一向に仕事をする気配が無い。

ハッキリ言って役立たず、そんな罵りを受ける事もあったし、実際手札で腐る事も多々あった。

戦場に降り立った事も数回あったが、いずれも流刑に処されて結局の所 “彼は何もしなかった” のだ。

いつしか彼を墓地に捨てる行為はお決まりのネタのようになり、私達の笑いを誘うようになっていた。

 

そう、あの目を覆うような惨劇が訪れるまでは。

 


やっぱり強かった

公式ストーリーの冒頭風に始めてみましたが、特に深い意味は無くて墓地おじさんが遂に仕事したって事をお伝えしたくて単独記事を書くことにしました。

とにかく予想を遥かに上回る圧倒的パワーだったので、正直戦慄を覚えたと言うか。

ネット上で読むテキストと、実戦で体感した時のギャップってなんか良いですよね!

墓地おじさん「ドヤァ。」

 

この記事と並行して書いている「モダンで小悪疫をかっこよく使いこなしたい」と言う連載で、

ネットレシピで見かけたネームレスコンボって名前がカッコイイから採用

と言う雑な経緯で参戦した《ストロームガルドの災い魔、ハーコン/Haakon, Stromgald Scourge》が全然仕事しないと言う状況から、Twitterのフォロワーさんのアドバイスや試行錯誤を経て遂に動き出したって感じです。

今回はハーコンだけ掘り下げたかったのでスピンオフしましたが、まだ未読の方は是非本編も読んでみて貰えればと思います。

[モダン構築] 小悪疫/Smallpoxを使いこなしたい vol.1

 

さぁ前置きはこの辺にして、ハーコンについてじっくりと語って行きます。

 


ハンドアドバンテージがアンフェアになる

まずハーコンの常在型能力により、騎士カードに限ってだけど墓地を「疑似ハンド」として使う事が出来ます。

例えば騎士クリーチャーが死んだら擬似ハンドに移動する、そう言うイメージ。

これにはハーコン自身も含まれるので、基本的には「死んでも捨ててもへっちゃらだぜ!」って気持ちで運用すると色々と理解しやすいのかな。

そう言う考え方で臨めば、手札に騎士カードか土地しか無い時は《思考囲い/Thoughtseize》《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》のような強力なハンデスが刺さりにくくなるみたいな状況分析がしやすいし。

この時点でハンドアドバンテージが疑似的に得られるってのが何となく伝わっていると思いますが、勿論万能では無くて《難題の予見者/Thought-Knot Seer》で手札追放されたり、墓地対策が思い切り刺さったりすると言う弱点はありますよーってな具合。

取りあえず、ここまでが前提。

 

正直毎ターン騎士クリーチャーでチャンプブロック出来るだけとかなら「へぇ、便利じゃん?」程度の評価に留まっていたと思うけど、ネームレスコンボの片割れである《名も無き転置/Nameless Inversion》エゲつねぇったらw

  • インスタントは唱えたら即座に墓地に行く。
  • 墓地は擬似ハンドである。
  • つまり唱えた瞬間に擬似ハンドに戻ってくる。

乱暴に言ってしまえばハンドから公開するだけで撃てるって事だから、マナが有るなら連発する事すら可能だよねって。

実際に使ってみるとコレがもう狂ってるとしか言いようが無いレベルで強かった訳です!

 


ボードアドバンテージもアンフェアになる

上記の理由から相手のクリーチャーが対象に取れる状況であれば、マナの続く限りビュッフェ状態です。

加えてネームレスは「タフネスへのマイナス修正」なので、例え破壊不能や再生を持ったクリーチャーでも食べ放題よろれいひ。

ネームレスは使っても擬似ハンドに残り続けるって考えたら、

実質0:複数交換

って事になるよね。

ハーコンか墓地を何とかしない限り、クリーチャー出しても即除去、出し惜しみしたらハンデスが飛んでくる、相手からしたら悪い夢を見ているような状況に他ならない。

 

あとは実用的な小ネタとして、私が主戦力として使っている騎士は2/2先制攻撃なので、ネームレスを一発撃つだけでタフネス5まで一方取れちゃうって言うバットリが成立します。

3/2に膨らんでいればタフネス6まで行けるバットリが成立、一度このバットリで相手クリーチャーを打ち取れば迂闊なアタックはして来なくなるのがとても強いと感じました。(※相手も先制攻撃や側面攻撃、破壊不能などを持っていなければの話ですけどね。)

ゆうてハーコン出てくるまで結構時間かかるので、ネームレスと先制攻撃持ちを組み合わせると強力な牽制になるって事を覚えておくと良いでしょう。

 

まだ試していないけど、ネームレスのもう一つの効果「ターン終了時まで全てのクリーチャータイプを失う」って効果も、部族デッキで手を焼く複数体並んでしまったロードを順次処理して行けるのが凄く強そうな気がしています。

永遠のライバル漁業組合とか、森ガール&森ボーイの集団とか。

そんな呪文が撃ち放題になるとか、ハーコンさんマジ凄いっす。

 


ハーコンを働かせるために

そんな強力すぎるクリーチャーであるハーコンさんを簡単に場に出せるはずも無く、かなり面倒くさい事しないといけません。

これまでハーコンが全く仕事しなかったのにはちゃんと理由があって

 

  1. 手札から捨てる手段が少なかった。
  2. 捨てた後もハーコンを出すのに(1)(黒)(黒)かかるのでテンポが悪く状況によっては出せない事が多い。
  3. 着地したターンは3マナ使っているのでツーアクション取れなくて処理される。
  4. 生き残っていても肝心の使い回したいカードが手札にも墓地にもなかったりする。

 

騎士で固めた騎士まみれのデッキなら《霊気の薬瓶/Aether Vial》でちゃっちゃと出しちゃうのが良さそうなんだけど、3マナクリーチャーがハーコンだけだとどう考えても悪手なんだよねぇ。

2と3の問題は割とどうしようも無いんだけど、1と4の問題は墓地に落とす手段を増量する事でかなり改善する事が出来ました。

 

小悪疫/Smallpox

現在このカードをテーマとして集中的に構築しているので、捨てる手段としては外せない所。

クリーチャーを生贄にする効果も、相手のクリーチャーを一体道連れにこちらの騎士をサクり、その後シレっと騎士を墓地から唱えなおすと言う黒らしい動きがネクロマンシーでたまりません!

シンプルに手札コストとしてハーコンを捨てるのが一番なんだけど、実戦ではハーコンが無い時にばかり撃っている気がします。

相性は良いはずなんだけど、タイミングが噛み合わないと機能しないのでちょっと気難しいかな。

 

ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil

汎用性考えたらコレが一番強いよね的な。

痛み分けになる事も有るけど、コチラは騎士カードなら取りあえず捨てると言う選択肢が取りやすいので使い勝手は上々です。

買って使うまではもっと派手なのかと思ってたけど、凄く地味。

だけど強い、凄く強いんだよこのカード。

ただし高額、とても高額。

 

ガイアー岬の療養所/Geier Reach Sanitarium

Twitterのフォロワーさんに教えて貰ったルーティングが出来る土地、そう土地スロットでこれが出来るのがとても強い。

ライブラリから1枚引いて、その後全ての手札の中から1枚捨てると言う効果は単純に手札の質が上がる訳で、その捨てると言う行為をメリットに変えれば2倍美味しい理論が成立する。

既に手札にハーコンがある場合なら捨てながらワンドローになるし、引いたカードがハーコンならそのまま捨てれば良いし、ハーコンが既に墓地に落ちてるなら手札の騎士カードを捨てる前提で土地とかプレインズウォーカーを探しに行くって事が出来て相性は抜群です!

相手にも効果が及んじゃうので場合によっては悲しい事になるけど、こちらのメリットの方がデカい事が多いのでやる価値は十二分にあります。

なお私と同僚氏の間では「ガイアーガチャ」と呼ばれ、色んな意味で愛されています。

 

ダクムーアの回収場/Dakmor Salvage

昔組んだ格安ハンデスデッキで4枚買ったコイツを思い出したので使ってみた所、中々どうして便利だったのでオススメの1枚として紹介しておきたい。

とても珍しい《発掘/Dredge》を持った土地、タップインでテンポが悪いんだけど悪名高いドレッジ能力があらゆる場面で役に立ちました。

まず捨てて良し、これはヴェリアナだとか小悪疫だとかガイアーガチャだとかで捨てる時に迷わなくて良いのがGoodだね。

生け贄に捧げて良し、タップインとは言え黒が出るので小悪疫のマナを支払いつつサクれるのがエライ。

とにかく何でも良いから墓地に落としてドレッジで手札に戻せばライブラリから2枚墓地に落とせるのでダイレクトにハーコンが落ちてくれたらシビれますよ!

勿論騎士カードが落ちれば4の問題(※使いまわしたいカードが墓地に無いってやつ。)が解決するし、なんかもう痒いところに手が届いた気分になりました。

ハーコンと違って取り合えず手札からセットランドするって選択肢があるから、腐ることも無いのもポイント高いです。

 

はぐれ影魔道士、ダブリエル/Davriel, Rogue Shadowmage

ヴェリアナの代用で2枚採用してみたカード、突っ立ってるだけで役に立つので1回ぐらい自分を対象に取っても問題ない。

と言うかこの子は普通に強いと思うので、このデッキに限らず黒を使っている方は一度お試し頂きたい。

 

以上手札を捨てる手段が計9枚体制+普通のハンデス6枚(※最悪自分に撃つ)で試した所、かなり安定してハーコン捨てられるようになりました。

 


一度体験したら病み付き

お膳立てしまくらないとまともに機能しないハーコン氏ですが、クリーチャーを主体としたデッキ相手なら絶望的な状況を作り出す事が出来るのがとても面白いです。

相手が沢山クリーチャーを展開してきて「やべしww」ってなってても、ネームレスコンボで毎ターン0:2交換みたいな事を続けて行く事で状況を打破したりすると、非常に良い気持ちになります。

ただしこれは「有利になるコンボ」であって「勝ちに行くコンボ」では無いって事だけは忘れないように。

このコンボに依存する事無く、勝ち手段は別の所で用意して使いましょう!

 


あとがき

ハーコンをちゃんと使えるようになってから、単一の相手とは言え6戦無敗(4勝2分け)と結果が出せています。

今はサイドで墓地対策された時にスカしたり、そもそもコチラが墓地対策する事を前提としたプランを実験中です。

でもコレをするとバーン相手に挿したいコーの火吹きかオーリオックのチャンピオンみたいな4空き枠が作れないから難しいですねぇ。

theuri Written by:

エクソダスからイクサランの相克まで約20年のブランクを持つ復帰勢、罠の橋を愛している。 デッキ構築を何よりの楽しみとしており、それを管理したり一人回しをシミュレートするWEBアプリを開発&運営中。 是非使ってみてください! Twitter:@uri_mtg

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