ソリン様はパイオニアを支配したい vol.7 – イコリア最大級の水晶の集合体

2020年5月8日

ソリン様、出番ですよ!

前回からすこぶる時間が空きましたが、イコリアで手に入れた新カードによって、遂にパイオニアで戦える吸血鬼デッキが完成しました!

 

青黒吸血鬼なんて最初から無かった、いいね?(※かなり酷かった。)

 

吸血鬼と言えば白黒赤のマルドゥカラーに強いカードが集中していて、我らがソリン様もどちらかと言うと白黒のオルゾフカラーが多かったり。

しかしマナ基盤があまり強くないパイオニア環境、出来る事なら2色にしたい。

イニストラード次元の吸血鬼は赤絡み、イクサラン次元の吸血鬼は白絡みに強力なカードが多く、共通するのは黒。

我らがソリン様はは白絡みが多くて、何より白は置き物が簡単にさわれると言うアドバンテージがあります。

相当難しい問題ですが、デッキの安定性や、今回のコンセプトを鑑みると「黒赤がベスト」ではないか?と言う結論に達しました。

 


今回のコンセプトは+1/+1カウンター

以前モダンフォーマットで組んだ、そこそこ強い吸血鬼デッキは《軍団の副官/Legion Lieutenant》《流城の隊長/Stromkirk Captain》、そして《限りないもの、モロフォン/Morophon, the Boundless》と言う、いわゆるロード能力で横並びを強化していました。

しかしパイオニアリーガルでまともに使えるロードは副官ぐらいしか居なくて、そのたった4枚のロードが「いったい何をしてくれると言うのかね?」って状態。

そこで考え方を変える必要がありました。

ロード要らなくね?

これです、つまり「パイオニアでは吸血鬼ロードなど不要説」を前提にした構築。

打点は+1/+1カウンターを乗せて上げるべし。

 


イコリア最大級の水晶

さて、+1/+1カウンターを乗せて行くデッキと言えば《硬化した鱗/Hardened Scales》を使ったデッキが真っ先に思いつく訳ですが、MTGは除去が強いゲームなので「クリーチャーは基本的に育たない」と考えた方が良いです、一発の除去で簡単に消し飛ぶからね。

鱗親和が強かったのは、クリーチャーの除去をフィズらせながら他のクリーチャーに+1/+1カウンターを渡せる仕組みが有ったからです。

 

そこで!

 

プレビューから大注目していたイコリアの新カード、《オゾリス/The Ozolith》の出番。

何故か180円で売っているのが不思議で仕方がないのですが、溜めたカウンターを他に移せるこの能力は、まさに令和の《接合/Modular》です。

つまりオゾリスはかなり弱体化したスタンの《電結の荒廃者/Arcbound Ravager》なのです。

 


貴族のたしなみ

我らがソリン様は、自称「イニストラードの君主」らしいので、おそらく設定上は貴族だと思われます。

そして貴族と言われてイメージするのは、蝶々のお面みたいのを付けてダンスを踊り、その周りではキャビア的な物をリッツとかに乗せて食すようなパーティー。

これは、大体イメージ通りのカードが存在する。

 

ステンシア仮面舞踏会/Stensia Masquerade

  • コストは3マナ。
  • 自軍のクリーチャーは全員先制攻撃を持つ。
  • 自軍の吸血鬼が対戦相手に戦闘ダメージを与えると+1/+1カウンターが乗る。

モダン吸血鬼の定番エースである隊長の置物バージョンみたいな性能で、複数場に出せば乗っかるカウンターが増えて行く。

強みはマスト除去されていた隊長と違って、いわゆる「エンチャントは触りにくい」ってヤツだと思いたい。

 

さて、このリッツ・パーティの「相手に戦闘ダメージを与えると+1/+1カウンターが乗る」って能力とオゾリスを組み合わせたら強いんじゃなかろうかってお話なんだけど、隊長の十八番だった先制攻撃&接死で殴りに行く戦法が、

  • ブロックされたら一方。
  • 先制持ち同士でも相打ち。
  • 通ると+1/+1カウンターが乗る。

と言う感じで、いやらしさがパワーアップしています。

黒単色で採用が確定している《傲慢な血王、ソリン/Sorin, Imperious Bloodlord》の能力は、このリッツ・パーティと未だかつてない程の噛み合いを見せ、

  • 接死と絆魂を与え+1/+1カウンターを乗せると、上記の3択に加えライフゲインが加わる。
  • 吸血鬼をサクって投げつけても、その上に乗っていた+1/+1カウンターはオゾリスに移動するのでロスが少ない。
  • 盤面が硬いと忠誠度が上がりやすいので、踏み倒し2回も現実的でアドバンテージに繋がる。

さすがはソリン様、貴族の振る舞いが板についてらっしゃる(適当)

 


クリーチャー考察

今回のキーカードはオゾリスとダンシング・パーリィの2種類、そこに添えるように収まるM20ソリン様。(=12枚確定)

常にオゾリスからの乗せ先が欲しいので、クリーチャーは多めに入れたいです。

 

凶月の吸血鬼/Vampire of the Dire Moon

1マナ1/1絆魂・接死、舞踏会の常連と思われる可能性の塊。

素で接死を持ってるだけで、毎夜毎晩のパーリィナイツ!

加えて絆魂まで持っているから、ソリン様が居なくても膨らんで行くコイツを放置する事は出来ない。

 

漆黒軍の騎士/Knight of the Ebon Legion

ちょっと素のスペックよりだけど、自ら膨らめるのは強み。

コイツを使ったことが有るならご存知かと思いますが、マナフラ受けとして優秀過ぎるのでやはり欲しい所。

 

傲慢な新生子/Insolent Neonate

ドレッジで悪用されてるイメージしかないけど、こいつも吸血鬼。

《威迫/Menace》持ってるため攻撃を通しやすい(=戦闘ダメージを入れやすい)のと、仮面舞踏会の隠された能力である《マッドネス/Madness》を組み合わせる事で「インスタントパーティ会場設営」を狙う事が出来る。

それが強いかどうかは知らないけど、急に全軍に先制攻撃付与はバットリとしては上々です。

 

甘やかす貴種/Indulgent Aristocrat

1マナ1/1絆魂、(2)とクリーチャー1体の生け贄で自軍の吸血鬼全てに+1/+1カウンターを乗せる。

サクリファイスとシナジーが有れば強力に見えますが、死んだことによって何か得する?と考えると微妙か。(※せいぜいフィズらせるぐらい?)

マナフラ受けと見る事が出来るので、入れ替えるなら漆黒とトレード。

 

才気ある霊基体/Gifted Aetherborn

2マナ2/3接死・絆魂と言う高スペックの吸血鬼、とにかくコスパが良い。

凶月が強いデッキなら、当然コイツも強いに決まっているので内定済みですね。

 

ファルケンラスの過食者/Falkenrath Gorger

1マナ2/1でデメリット無し、これは「犬を出されたら地震を撃て!」でお馴染み(?)の《ジャッカルの仔/Jackal Pup》の上位互換。

常在型能力で「戦場に無い全ての自分がオーナーである吸血鬼はマッドネスを持つ」とか言う、非常に面白そうな事が書かれています。

パイオニアでは使えないけど、ヴェリアナが居ればアド取りまくりじゃなかろうか?(強そう)

 

怒り刃の吸血鬼/Furyblade Vampire

2マナ1/2トランプルと言う変なサイズの吸血鬼。

戦闘開始時に手札を1枚捨てると+3/+0の修正を受けて4/2トランプルになると言う能力。

ダンシング・パーリィナイと相性が良く、先制攻撃で一方を取りながら「貫通ダメージで+1/+1カウンターが乗る」みたいな事が出来るかも知れない。

マッドネスや墓地利用と絡めればかなり良い仕事しそう。

 

マラキールの解放者、ドラーナ/Drana, Liberator of Malakir

3マナ2/3飛行・先制攻撃に加え、攻撃が通ると各攻撃クリーチャーに+1/+1カウンターを乗せる伝説の吸血鬼。

単体でも先制攻撃を持っているので安定感がありそうだし、何より飛んでいるのはエライ、流石は伝説のクリーチャーです。

スペック的には《ゲトの裏切り者、カリタス/Kalitas, Traitor of Ghet》が良さそうですが、お持ちじゃない上にシングル価格妙に高いためストーリー的にも対立しているドラーナを使ってやろうと思う。(私怨)

 

高塔の憑依者/The Haunt of Hightower

6マナ3/3飛行・絆魂と、マナレシオはお世辞にも良くない吸血鬼。

こやつの真価は

  • 攻撃誘発で相手に1枚ハンデス。
  • 対戦相手の墓地にカードが1枚置かれる度に+1/+1カウンターが乗る。
  • とにかく飛んでるのはエライ。

この3点、何でもいいから相手の墓地が増えた枚数分だけデカくなるので、すぐに手が付けられなくなる。

M20ソリン様を使うなら、こう言う踏み倒し枠(=マナコストが重いクリーチャー)も使わなきゃ損って事で。

 

以上、この辺りのクリーチャーから選んでみようと思う。

 


クリーチャー以外の考察

殆ど枠が無さそうだけど、流石にクリーチャーだけで戦うと相性が悪い相手に歯が立ちませんので、色々補助が欲しい所です。

 

死住まいの呼び声/Call of the Death-Dweller

早速新カード、コスト合計が3以下になるように「最大2枚」リアニメイト出来る期待の新人。

軽いクリーチャーが沢山積まれているデッキなので、多くの状況で1枚が2枚になる魔法のカードです。

更に威迫カウンターと接死カウンターをそれぞれに1つだけ乗せても良いらしいので、それらを回収出来るオゾリスとの相性も抜群。

灯争ソリン様を使わない以上リアニ手段は欲しいし、自然と2~3枚は入りそうなカード。

 

鮮血流/Arterial Flow

3マナで対象を取らない2枚ハンデス、吸血鬼をコントロールしていれば2点ドレインするソーサリー。

幾度となく使ってみて、毎回リストから外されて来たカード。

今回使ってみたい憑依者と噛み合えば宇宙だし、効果だけ見れば殆ど《荒廃稲妻/Blightning》だからね。

今度こそ活躍に期待です。

 

ヤヘンニの巧技/Yahenni’s Expertise

4マナで全体-3/-3修正のプチリセットボタン、オマケでコスト3以下の呪文をタダ撃ち出来る。

このデッキのクリーチャーは基本膨らむハズだから「-3修正程度では死なないのでは?」と言う打算も有り。

同じマナコストで衰滅/Languishと競合するものの、デッキの構成上殆どの呪文が踏み倒せると考えたら、相手のクリーチャーを1体でも巻き込めたら即アドバンテージに繋がるコチラの方が強そうです。

何よりヤヘンニ自体が吸血鬼だからね、このデッキにふさわしいと思うんだ。

 

以上、オゾリスと仮面舞踏会を組み合わせたパイオニアの吸血鬼デッキの考察でした!

次回は実際に仮組したヤツで実戦してみたいと思います。

 


あとがき

新型コロナウイルスの影響で、色々な事に影響が出ており更新頻度が下がっております。

毎日顔を突き合わせて仕事をしていた同僚氏と会う機会すら激減し、ほぼ対戦も不可能な状態なのでそりゃあもう欲求不満です。

やっぱりカードゲームは対戦が成立してナンボなんだなぁって思いますね。

 


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ソリン様はパイオニアを支配したい vol.1 – 精一杯のヨイショ

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Pioneer,雑談

Posted by theuri