[テーロス還魂記] 空の粉砕

みなさんこんにちは、テーロス還魂記の一般発売日があと4日に迫りました。
既にプレリや配信などで、新カードの威力を見てワクワクされている方も多いと存じますが、ここでは引き続き個人的見解で注目カードをピックアップしたいと思います。
今回は久々にスタン環境に「単色4マナのラスゴが帰ってきた!」って事で、見ていく事にしましょう。
新顔の《空の粉砕/Shatter the Sky》さん、登場です。
現在のスタン環境には4マナの全体除去としては《ケイヤの怒り/Kaya’s Wrath》が存在していますが、クアドラプルシンボルと言う色拘束の塊みたいな呪文なので「4ターン目に撃てるかあやしい」と言うのが実際の所。
それでも十分強力だったりするのですが(白)(白)(黒)(黒)と言うコストはオルゾフカラーならなんとか、エスパーカラーだと少し怪しいけど仕方なしぐらいの厳しさになっています。
それだけ「4マナで流せる」ってのは強いって事です、昨今のクリーチャーのカードパワーインフレを見ていれば、1ターンが勝負を決めちゃうってのは身をもって知る所だからね。
スタン環境において
スタン環境に絞って考えると、競合する(=プレイアブルな)呪文は以下の3つぐらい。
1は《出来事/Adventure》で唱えると(3)(白)(白)の「現代基準ラスゴ」となりますが、メリットかデメリットか「巨人以外を破壊」となっているのでこれから一大ブームを巻き起こすであろうクロクサ&ウーロを撃ち漏らす事になるので、相対的に弱体化した呪文の1つと言えます。
タイタンは見たまんま巨人だからね、コストの軽さで忘れがちですが「あ、これ巨人なんで破壊されませんよ」って言われてしまわないよう注意しましょう。
むしろ「タイタンを使うデッキがこのリセットを使ってくる」と言う、最悪のシナリオも想定しておくべきです。
それでも単色呪文なので、白さえ含んでいればどんなデッキでも採用出来るのは強みでした。
2はエスパーコンの必殺技、青が1色混じった事で「自分のコントロールしているクリーチャーを1体手札に戻した後に全部破壊」と言う、小器用な事が出来るリセットカード。
これはトリプルシンボルですが、(2)(白)(白)(青)と白が濃い目のデッキならまぁ払えるよねって感じになっております。
しかし青白のデッキでしか扱えないのが難点です。
3は前述の4マナラスゴ、コントロールがアグロ相手に4ターン目にリセットか5ターン目にリセットかでは天と地ほどの差が有るので、エスパーコンに採用されているのは良く見かけました。
それでも(白)(白)(黒)(黒)は厳しいと言わざるを得なくて、エスパーコンが序盤にやりたいことはなるべく手札の質を上げるためのドロー呪文と軽い除去呪文を構える事。
つまり最低でも青1マナが欲しい訳だから、4ターン目にこれを唱えるなら2色土地を上手く引き当てて行く必要があるし、大体投入されている《廃墟の地/Field of Ruin》みたいな無色土地が1つでも混ざれば4ターン目には唱えられません。
つまり、白も黒も濃いマナベースでないと最速は「分が悪い運ゲー」になってしまいます。
3ターン目に廃墟を起動して基本土地に変換すればまぁ撃てなくは無いのですが、空白ターンを作る上に「本来の働きをさせない」のでは本末転倒ですしね。
現スタンには《睡蓮の原野/Lotus Field》や新カードの《スコフォスの迷宮/Labyrinth of Skophos》をはじめ、叩き割りたい特殊土地がそれなりに有るわけだし。
単色化の恩恵
そんな訳で、単色で4マナで撃てる空の粉砕は非常に使いやすい呪文と言えます。
白さえ含んでいれば、どんな色の組み合わせでも採用出来るのは構築の幅が広がるし、デメリットとしての「パワーが4以上のクリーチャーをコントロールしているプレイヤーはカードを1枚引く」に関しては、
数回小突かれたら死ぬサイズのクリーチャーを野放しにするのと、カードを1枚引かれるのならどっちがいい?
って事だから、そんなの答えは決まってるよね?って話なんじゃないかなって。
良く考えてみてください、デカブツを早々に叩きつけてくるデッキは例外なくマナクリが並んでると考える方が自然じゃないですか。
たとえ1ドローされても、2体巻き込めばイーブン、3体以上巻き込めばアド取れちゃうよ!
ネットでも話題の《黒き剣のギデオン/Gideon Blackblade》との組み合わせなんかは「キャントリップ付きの4マナリセット」とか言うアドの塊みたいな字面だし、積極的に狙って行きたいですね!
パイオニア環境において
一つ下の環境であるパイオニアにおいても、影響を与えるカードだと思っています。
今までのパイオニアで4マナのリセットは、前述のケイヤの怒りと《至高の評決/Supreme Verdict》の2枚だけでした。
評決はそりゃもうエターナル級の強さなので、文句なしの最強リセットの一角な訳ですが、やはり色拘束の問題で青白コントロールぐらいしか採用出来ませんでした。
ケイヤの怒りは言わずもがな白黒が濃いデッキでないと撃つこと自体難しいですし、白単色で4マナのリセットの登場は歓迎される事でしょう。
現に私が使っているパイオニアデッキの<ボロス・コントロール/Boros Control>なんかではメインで《燻蒸/Fumigate》と、サイドに《浄化の輝き/Cleansing Nova》を取っていますから入れ替え確定です。
都合の良い事にギデオンが何枚も入ってるからね、キャントリ付きでぶっぱなしちゃうよ!(楽しみ)
他にもいくつかのデッキがこの空の粉砕を入れてリストを更新してくると思われるので、安いうちに4枚購入しておくのが吉でしょう。
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以上、新カード空の粉砕についての考察でした。
モダン以下の環境になれば《審判の日/Day of Judgment》どころか、元祖である《神の怒り/Wrath of God》が普通に使えるので、そこまで影響を与えないんじゃないかな。
破壊不能まみれのデッキで、キャントリ目的で使う変態デッキ(良い意味で)とかで連発するような運用はあり得るけどね。
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