[モダン構築] 小悪疫/Smallpoxを使いこなしたい vol.1

皆さんこんにちは、今回の記事はモダンの真面目な構築です。
えっ?うりさんって呼吸とかするんですか??
と思われるかも知れませんが、僕も男の子なので結果を残しているような有名カードを使ってガチで勝ちに行くデッキを組んでみたいと思う事だってあるのです。
とは言え、デッキ構築ってのは一種の自己表現だと思っているので「扱いが難しい玄人向け」みたいな若干のイキリ要素が欲しいと言う事で白羽の矢を立てたのがこのカード。
Smallpox / 小悪疫 (黒)(黒)
ソーサリー
各プレイヤーは1点のライフを失い、カードを1枚捨て、クリーチャーを1体生け贄に捧げ、その後土地を1つ生け贄に捧げる。引用 – MTG Wiki
自分も相手も色んなリソースがズタズタになる、なんとも黒らしいカードで「破滅的な俺カッコイイ理論」による補正もあってか、なんとも男の子の部分がくすぐられるじゃありませんか。
一見お互い均等に被害を被るカードに見えますが、ソーサリータイミングに2マナとハンド1枚を使った後にこれの効果を受けるため、自分は相手よりハンドとテンポのアドバンテージを損失してしまうので考え無しに撃つと大変な目にあいます。
実際ありあわせで組んだ黒単小悪疫デッキで、マーフォーク相手に取り敢えず最速で撃ってみたらそのままマナスクリューして瞬殺されました(白目)
そんな訳で超クセの強いカードなんだけど、このカードを使いこなしたら凄いカッコイイと思うんだ。
小悪疫に興味のあるアナタ、私と共にこのカードへの理解を深めて行こうじゃありませんか。
やってはいけない事
前述の通り、ありあわせデッキですら小悪疫と言うカードのクセの強さをアリアリと感じた訳ですが、早くもそこから学んだ事があります。
リソースが一気に吹き飛ぶため、自分へのダメージが尋常では無いって事なんだけどさ。
最初から分かってたハズなのに、実戦で使ってみて「ここまでヒドいのかw」とビックリしましたよ!
特に最序盤に撃つ事で自分の土地を失うのが致命的な一手、先攻ならまだしも後攻2ターン目に撃ってコチラの土地が1枚になるのだけは避けなければならない。
例えば私が良く対戦するマーフォークデッキには《広がりゆく海/Spreading Seas》と言う、アルティメット・ツヨイ武器が4枚標準搭載されいる訳で、そんな物を貴重な貴重な土地にペタっと貼られたが最後「青マナしか出なくなって死ぬしかなくなる」ってのは明白。
戦場の土地が極端に少ない状況、すなわちマナ拘束系への耐性が大幅に下がってしまうと言う事です。
さらにミッドレンジに突入する近辺でハンドを捨てる際にも注意が必要でした。
一見浮いているように見えてしまう土地の取捨選択が非常に大事なポイントとなると思います。
実例を出すと、こちらの戦場に4枚の土地が出ていて手札には
- プッシュ
- コジレックの審問
- ボジューカの沼
- 小悪疫
相手の戦場には4枚の土地とバイアル1枚、アトランティスの王が1枚突っ立っていると言う場面がありました。
私は迷うことなく小悪疫を撃ち放ち、コレを仕留めました。
土地の生け贄は黒マナを出し終えてタップしている沼を選択(=戦場の土地残り3枚)、続いてディスカードの選択時に
- 後続のロードを落としたいからプッシュはキープ。
- 後続や呪文貫きを落としたいから審問はキープ。
- ボジューカの沼はタップインでこのターン役に立たないから要らない。
と言う判断を下し、土地を捨てることにしました。
これがド裏目
残った1マナで撃った審問は「相手が土地しか持ってなくて空振り」、そこから3ターン土地が引けずに4マナ呪文を2枚と思考囲いを引いてもたついている隙に、海を貼られて《滅び/Damnation》を抱えたまま頓死。
通っていればひっくり返せたかも知れない。
最低でもマナカーブの頂点にあるカードが唱えられるだけの土地は確保しておかないとこうなるって状況だったのかも知れません。
その日の夜は「モダン ポックス」で検索をかけて
みんなどうしてるんや!
と大量のレシピを漁りまくりました。
土地を1枚生贄に捧げる
偉大なる先人達のレシピを拝見するに、少なくともモダンで小悪疫使うなら白黒が板だぞって結論に納得しました。
それは、白黒ポックスってデッキが定期的に結果を出している「普通に強い」とされるデッキの一つだったからです。
そしてその理由は《トロウケアの敷石/Flagstones of Trokair》にあるんじゃ無いかなって思う。
たぶん。
この土地は伝説であるものの、戦場から墓地に行くと「平地カードを1枚サーチしてきてタップイン」と言うPIG能力を持っておりまして。
小悪疫撃ってもこっちは土地減らないじゃん!!
これでマナスクリュー問題が大幅軽減の上、相手にだけデメリットを押し付ける事が出来ます。
しかもコイツ自体はアンタップインで(白)がノーリスクで出せると言う、超優良土地なんですよね。
手札でダブついてもドンドン置いてライブラリから平地カードを抜く事で多少なりともドローを濃くする事も出来るので腐らないし、平地カードなら何でもオケ丸なので白絡みのショックランドとかも持ってこれるのが秀逸。
こりゃもう使うしかないよね。
ただ、小悪疫は(黒)(黒)なので、敷石をサクりたいなら3ターン目になっちゃう問題が発生します。
そこで採用されているのが《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth》と《悪臭の荒野/Fetid Heath》です、これで敷石を置きながらも2ターン目に(黒)(黒)が出せちゃう。
なるほどなるほど、ブン回りパターンってやつか。
2ターン目にこのコンボが決まれば、序盤戦は制したも同然なぐらいえげつない状況になる事でしょう。
土地はこの3種類がマスト採用で良さそうですね!
クリーチャーを1枚生贄に捧げる
次はクリーチャーを生贄に捧げるデメリット、これも相手だけ損するように仕向けたい所です。
単純に考えるなら「能力を起動した時だけクリーチャーになる」パーマネントが適していると言えます。
すなわちミシュラン系と相性良いよねって事になります。
白黒で考えると《乱脈な気孔/Shambling Vent》が良さそうと言うか、実際に強そうなレシピでも採用されていました。
これ昔作った<呪われし騎士達/Cursed Knights>って言う邪気眼デッキで使ったんだよね、2/3絆魂で熊を止めれるから普通に強い(※160円ぐらいで買ったはず。)
他のミシュランもMTG Wikiで調べたんだけど、白黒でまともに色が出るのがコレしか居ないので選択肢は無いみたいです。
他になんか無いのかなって調べてたら、とても面白そうなカードを採用しているレシピを発見しました。
そのカードの名は《神話実現/Myth Realized》、お値段なんと20円。
.。゚+..。゚+. パアァァッ!! .。゚+..。゚+
多分ね、私が漫画の登場人物だったら頭の周りにこう言うキラキラが出てたと思います。
クソカ…いや、マイナーカードちゃん来た!!
ハートを鷲掴みにされた私は「絶対に買おう」と心に決めたのでした。
手札を1枚捨てる
最後にみんな仲良くディスカードって言うデメリット部分、これは手札を持っている限り回避不可能なので
- 捨てることでメリットを得られるカードを採用する。
- ハンドの消費がしゅんごい構成にして常に使い切る。
このどちらかを実現すれば相手にだけデメリットを押し付ける事が出来るハズです。
ちなみに先人達のリストだと圧倒的に採用率が高いのが《恐血鬼/Bloodghast》、手札から捨てようが生け贄に捧げようが、シンプルに除去されようが「土地が出る度に墓地から戦場に戻ってくる」と言う《上陸/Landfall》能力が異常なまでに小悪疫と噛み合っている。
墓地に落ちている恐血鬼は普通にセットランドしても出てくるし、フェッチランドを起動しても出てくるし、なにより
- 小悪疫で恐血鬼と敷石を同時にサクる。
- 敷石の能力がスタックに乗る。
- 小悪疫の能力が解決した後にスタックに乗っている敷石の能力が解決される。
- これにより戦場に平地カードが出るので恐血鬼の墓地誘発能力がスタックに乗りそのまま戦場に戻ってくる。
やべえ、強すぎる。
4枚落ちてたら4枚戻ってくるしね、すげえカードだw
しかしこれを4積みするには無視出来ない問題があります
- 墓地対策されるとデメリット持ちの2/1バニラ。
- ブロックに参加出来ないので後手に回っている時は弱い。
- 先制攻撃持ちやタフ3以上はどかさないと何も出来なくなる。
……。
見栄を張っても仕方ないので正直に書いておこう。
全力でこのシナジーを活かすなら、恐血鬼(※1,600円前後)と白黒フェッチ(※3,500円前後)を4枚ずつって話になるため、デメリット云々よりフトコロ事情が問題だよ!って言う。
(´・ω・`)
取り敢えず定番の《未練ある魂/Lingering Souls》でも捨ててお茶を濁す事にしますか…。
次回「パーツを買い漁る」に続く。
あとがき
記事では触れないようにしていましたが、モダンで黒絡みのフェアデッキ組むなら避けては通れない高額カードがありまして。
《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》
灯争大戦のアンコモンで登場する《リリアナの勝利》ともガッチリとシナジーあるから、一段と強くなる事が確定しています。
野良試合で何度かヴェリアナをプレイされた事があるんだけど、状況によってはホントに何もさせて貰えなくなるんだよねw
とにかく汎用性が高くて強力なカードなので、1枚ずつでも確実に買い集めて行かないとね(たけえっす)
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