モダン環境におけるアーティファクト対策を考察2021

最近、過去記事のモダン環境におけるアーティファクト対策を考察と言う記事が、妙に閲覧されている傾向にありました。

モダホラ2から参戦する人が増えているとか聞いたし、その影響なのかなと思いGoogleで検索してみたら、ずばりそのままのキーワードで公式サイトの真下に記事が出ていることが分かりました。

しかしながら記事の日付が2018年7月4日で、現在は2021年7月2日。

丸3年も前の情報だと?

折角モダンに興味を持ってくれた方々にこんな内容を伝えるのは本意ではないので、これまでの経験の中で得た使うに値するカードを厳選した「2021年版モダン環境におけるアーティファクト対策を考察」を書く事にする。

モダンらしく選択肢はかなり豊富、各自デッキやメタゲームに合うカードを選ぶ参考になれば幸いです。

 


1:1交換

まずは基本となる1:1交換を行うカードから見て行きますが、ここでの指標は「とにかく軽い」もしくは「プラスアルファが有る」のどちらかが満たされている事が採用基準となっています。

 

断片化/Fragmentize

1マナのソーサリーで、アーティファクトかエンチャントを破壊する。

デメリットは「マナ総量が4以下限定」だが、モダン環境で4マナ以下は「だいたいぜんぶ」みたいな所があるからそこまで問題にならない。

4マナ以下は大体全て

下環境で《スカイクレイブの亡霊/Skyclave Apparition》《呪文捕らえ/Spell Queller》と対峙すれば嫌でも理解わからされる事実、面白いぐらい引っかけられて発狂しそうになる。

主な用途は

  • 力線を叩き割る
  • 薬瓶を叩き割る

みたいな、序盤でこそ力を発揮するカードなので、ソーサリーと言う弱点以外は問題なく運用出来ます。

ただし、モダンに石鍛冶が解禁されて以降は《殴打頭蓋/Batterskull》に触れなかったり、モダホラ2の新兵器《カルドラの完成体/Kaldra Compleat》がそもそも破壊不能だったりと少々逆風。

ゆうて2マナ以上の置物を割ればテンポアドが取れるし、白単のデッキならまだまだ現役だと思います。

 

自然の要求/Nature’s Claim

1マナのインスタントで、アーティファクトかエンチャントを破壊する。

デメリットは「破壊された置物のコントローラーが4点ゲイン」だが、これを使ってくるようなデッキは4点ゲインを無視してそのまま轢き殺してきたり、自分の置物を割って延命して轢き殺してきたりするのでそこまで問題にならない。

主にドレッジやヴァイン系のデッキがサイドにガン積みして、開幕で黒力線やその他墓地対策(※大祖始の遺産や墓掘りの檻とか)を叩き割るために使用される。

 

削剥/Abrade

2マナのインスタント、クリーチャーに3点かファクト破壊のどちらかが選べるため物凄く使いやすい。

何故かダブマスにコモンで再録され、パウパーでも人気のカードになりましたし、勿論モダンでも赤単のデッキならまだまだ現役。

 

引き裂き/Rip Apart

ストリクスヘイヴンで登場した期待の新人、削剥と同じく2マナですが、ダブルシンボルだったりソーサリーだったりで少々取り回しは悪くなりました。

しかしこちらには「受けの広さ」と言う利点があり、削剥と比較すると

  • クリーチャーに3点 → クリーチャーかプレインズウォーカーに3点
  • アーティファクトを破壊 → アーティファクトかエンチャントを破壊

受け広すぎ、非常に丸い性能。

筆者も最近実際にサイドに入れて使ってますが、かなり使いやすくて「メインにお守りで1~2枚まである」ってぐらいには気に入っている1枚。

 

断割/Fracture

こちらもストリクスヘイヴンの新カード、2マナダブシンのインスタントで、アーティファクトかエンチャントに加えてプレインズウォーカーも破壊する事が出来ます。

クリーチャーは触れないから万能とまでは行かないけど、オルゾフやエスパーのカラーリングでデッキを組むなら、十分サイド候補になるスペック。

 

突然の衰微/Abrupt Decay

2マナダブシンの打ち消されないインスタントで、「マナ総量が3以下」の土地以外のパーマネントを破壊。

前述の通り4以下は気にしなくていいレベルだけど、3以下ってのが絶妙な調整になっていて、ちょくちょく痒いところに手が届かないことがあります。(※具体的には力線や難題などが触れなくてムズムズする。)

それを押してでも「打ち消されない」のは強烈であり、広範囲カバー出来るのが魅力。

数少ない《虚空の杯/Chalice of the Void》への完璧な回答でもある貴重なカードです。

 

暗殺者の戦利品/Assassin’s Trophy

2マナダブシンのインスタントで、対戦相手のパーマネントを何でも破壊する凄いヤツ。

ただしデメリットとして「破壊されたパーマネントのコントローラーに基本土地を1枚献上」と言う効果がついており、パスとは違いアンタップインなので予想外の行動をされる可能性がある。

また「自分のパーマネントには触れない」ので、土地伸ばすために使ったりも出来ないので注意が必要です。

主な用途は「トロンに間に合う」と言う理由から採用される事が多い印象で、その後もウギンや解放カーンから始まり、何やら良く分からんクソデカ置物などの致命的なパーマネントを2マナで触れる事が高評価。

ゴルガリやジャンドなどのカラーリングを使う際は、前述の突然の衰微と採用枠を争う事になります。

 

略奪/Pillage

3マナダブシンのソーサリー、アーティファクトか土地を破壊して再生出来なくします。

元々赤が濃いデッキが、土地対策のついでにファクト割れるって事で採用しているのを度々見かけましたが、ゼンディカーの夜明けで登場した《浄化の野火/Cleansing Wildfire》がトロフィーと同じく「トロンに間に合う」と言う神性能だったために、すっかり出番を奪われている感があります。

土地破壊カードとして見れば最強クラスなので、使う人は使うって感じでしょうか。

 


1:複数交換の可能性がある

次にアドバンテージが得られる1:複数交換を行うカードですが、状況によっては欲張らず1:1でも使える判断力を養いましょう。

 

破壊放題

1マナのソーサリーで、複製(赤)を持つアーティファクト専用の破壊呪文。

システム上打ち消しに強いため、カウンター呪文の類は勿論チャリスへの特効カードとなります。

モダホラ2の《虚空の鏡/Void Mirror》の存在のせいかその数を一気に減らしたエルトロですが、以前は高頻度でエルトロと戦っていたのでサイドの常連になっていました。

青茶単みたいなデッキが流行りだしたら、間違いなく活躍する1枚かなと。

 

力ずく/By Force

(X)(赤)のソーサリー、X個のアーティファクトを対象にとって全部破壊。

石鍛冶が出してくる装備品と合わせて、薬瓶もついでに叩き割ってドヤると気持ちいい。

カルドラの完成体とか言う小学生が考えたようなカードが出てくるまでは、石鍛冶を使うデッキによく刺さる特効カードでした。(※今なお強いんだけどね。)

比較対象は前述の破壊放題なのだけど、一長一短である。

あちらは複製に赤マナを要求されるので、2色以上のデッキだと結構支払いに困ったりする代わりに、カウンターの類に強く出られる。

こちらは赤1で後は何色でも良いから2色以上のデッキで使いやすい反面、マナを注ぎ込んでもカウンター1発で台無しって感じ。

自分の置かれているメタゲームで判断して、合っていると思う方を選びましょう。

 

悪ふざけ/Shenanigans

2マナのソーサリーで、普通に使うと1:1交換となるアーティファクト専用の破壊カード。

ただしこれには発掘1が付いているので、複数交換を狙っていく事が可能です。

素のスペックは貧弱なので、発掘しながら拾える利点を活かせる墓地利用デッキがサイドにピン刺しで運用している事が多い。

 

古えの遺恨/Ancient Grudge

(1)(赤)のインスタントで、アーティファクト専用の破壊カード。

フラッシュバックするとマナコストが(緑)が1マナだけになる定番&強力な対策カードです。

ドレッジだけでなく、グルール・ムーンやジャンド・グッドスタッフなんかもサイドに採用している事が多い印象。

一番の強みは表裏で1:2交換、これがかなり強烈で戦況がひっくり返ったりするが「エンチャントには触れない」ので注意。

 

摩耗+損耗/Wear+Tear

(1)(赤)で唱えればアーティファクトを破壊、(白)で唱えればエンチャントを破壊、(1)(白)(赤)で唱えればどっちも破壊と言うインスタント呪文。

ド定番のサイドカードで、バーンデッキが赤単じゃなくてボロスカラーにする理由はコレと《ボロスの魔除け/Boros Charm》が使いたいからみたいな所がある。

比較対象は前述の引き裂きと思っていますが、1:2交換が出来る場合は当然こちらの方が強力なのでメタゲームに合わせて使い分けましょう。

例えば《精力の護符/Amulet of Vigor》《イリーシア木立のドライアド/Dryad of the Ilysian Grove》を同時に叩き割って気持ちよくなりたいなら、迷わずこちらを採用で。

アミュタイタンは古くからモダンに存在し、今なおメタ上位に居るレベルの人気デッキですからね。

 

コラガンの命令/Kolaghan’s Command

(1)(黒)(赤)のインスタントで、アーティファクトを割りながらもう一つ何かを選べる強力な呪文。

モダンに石鍛冶が解禁された直後は、バタスカ割りながら石鍛冶も焼いてドヤるカードとして高騰した時期がありました。

まぁこの命令は今でも強いんですけどね、ハンデスしたりクリーチャー回収したり、何なら本体に2点飛ばしてもいいから腐ることが無い良カードです。

 

プリズマリの命令/Prismari Command

(1)(青)(赤)のインスタントで、アーティファクトを割りながらもう一つ何かを選べる強力な呪文。

ストリクスヘイヴンの新カードで、ファクト破壊とショックが共通している事から「青赤版のコラコマ」と呼ばれているとかいないとか。

その他2つの選べる効果が「2枚ルーティング」「宝物を一つ生成」となっているので、コラコマとは似て非なると言った所か。

筆者はURデルバーやイゼット果敢のサイドに積んでいますが、どちらのデッキもマナ基盤がタイトなので「3マナはちょっと重いな」って印象が強いです。

 

[2021/08/04 追記] 非常に強力なカードを書き忘れていました、活性の力はエターナルクラスの置物対策です。

活性の力/Force of Vigor

(2)(緑)(緑)のインスタントで、アーティファクトかエンチャントを最大2つまで対象に取り破壊する事が出来る強力な呪文。

効果はそのまま帰化×2なのでマナコストも適正と言えますが、これは相手のターンなら手札から緑のカードを1枚追放する事で撃てるピッチコストが設定されています。

特筆すべきは、ピッチコストを支払っても2:2交換となるのでアド損しない(※2つ対象に取れる場合に限る。)と言う点で、置物が重要な役割を果たすデッキが相手の場合は、通った時点でプラン崩壊まであります。

一応「最大2つ対象に取る」なので、対象が無くても撃つことが出来るのが帰化とは違う点か。

そんな事する人は見たこと無いけど。

 


その他の対策カード

ここまでは基本的に対象を取って破壊するカードを紹介しましたが、対象を取らずに全部破壊したり、実質的に無力化したりと、様々な方法で対策する事が出来ます。

 

石のような静寂/Stony Silence

2マナのエンチャントでアーティファクトの起動型能力を全て止めてしまう、シンプルイズベストなカード。

エンチャントは性質上触りづらく、2マナと軽いのもあって刺さるデッキには痛烈に刺さります。

また、アーティファクトである限り「マナ能力すらも起動出来なくなる」ので、各種マナファクトから始まり、ファクトランドなども全て起動不能となるためデッキによっては詰みとなる。

ただし、常在型能力や誘発型能力はそのまま効果を発揮されてしまうので注意されたし。

 

溜め込み屋のアウフ/Collector Ouphe

2マナ2/2の熊でありながら、前述の石のような静寂が内蔵されている高性能クリーチャー。

こちらもマナファクトを縛れる上に、バリスタのようなアーティファクトも止まるので除去されにくい点が噛み合っている。

言うまでもなく強力で、色んなデッキのサイドボードの常連となっています。

当然ですが石のような静寂と同じで「出た時誘発」は防げないので、灯争カーンを採用しているようなデッキでは、このアウフ専用の殺戮兵器として《領事の旗艦、スカイソブリン/Skysovereign, Consul Flagship》をシルバーバレットするのがお決まりとなっています。

バリスタを《変容/Mutate》させれば撃ち殺せるのでは?みたいな案も出ていたぐらいヘイトの高いカードですねw

 

戦争の報い、禍汰奇/Kataki, War’s Wage

2マナ2/1の伝説のクリーチャー・スピリット、常在型能力で全てのアーティファクトに「コントローラーのアップキープに(1)支払わないと生け贄」と言う迷惑な能力を持たせる事が出来る。

除去した方が早いのでは?と言えなくもないが、ゲームスピードが非常に速いモダン環境では、2ターン目のカタキによる維持コスト強要は、アーティファクトを主体に戦う相手にとっては超迷惑。

維持する事を選べばマナスクリュー、維持しない事を選べばアド損となってしまう。

モダホラ2の影響で「親和入り親和デッキ」と言う禅問答のようなアーキタイプが復活したので、メタゲームによっては最強のサイド候補になるかも知れないと期待しています。

 

仕組まれた爆薬/Engineered Explosives

(X)で唱えるために支払ったマナの色数の蓄積カウンターを乗せ、(2)で起動した時に乗っていた蓄積カウンターと同数のマナ総量の土地以外のパーマネントを全て破壊するアーティファクト。

テキストで書くとややこしく見えるが、大変貴重な無色のリセットボタンかつ「使いやすい」と言う夢のようなカード。(※詳細はWikiで!)

モダンと言うかMTGと言うゲームはやはり「2マナ域が華」みたいな所があるので、《烈日》と言うメカニズムの仕様上、最低でも2色以上のデッキで使いたい所です。

各種ヘイトベアや妨害系の置物は、大部分が2~3マナに集中しているため、それらを吹き飛ばせるかどうかは非常に重要。

単色デッキで使うなら《漸増爆弾/Ratchet Bomb》の方が幾分マシだと思います。

0マナファクトやトークンを割る以外の用途で使う場合は、悠長過ぎるのであまり好きではありませんが。

 

爆発域/Blast Zone

仕組まれた爆薬と漸増爆弾を足して2で割ったものを土地にしたようなカード、蓄積カウンターが1つ乗って出て来るので、トークンなどの0コストを割るにはひと手間かけないといけない。

とは言え「土地がパーマネントリセット機能を持っている」のは非常に強力で、無色とは言えマナも出るので使い勝手は上々。

メインから投入しても良いですが、サイドからこの土地を入れると言う選択肢もあります。(※ドレッジとかはサイドに入ってます。)

 

ハーキルの召還術/Hurkyl’s Recall

2マナのインスタントで、対象のプレイヤー1人のコントロールするアーティファクトを全てバウンスする。

これ3年前の記事で「そんなに脅威じゃない」とか、見当外れも甚だしい事を書いていたので、ここで訂正出来る事を嬉しく思います。

このカードの正しい評価は

吐くほど強い

です。

勿論アーティファクトを使う相手限定ではあるけど、バウンス呪文の強さを正しく理解できた今の自分の目から見ると、この呪文はかなりおイカレになられていると思います。

カウンター呪文が使えないデッキは、基本的にアーティファクト自身に呪禁とかプロテクション付与して守る事が多いため、対象に取るのがプレイヤーってのがまた強いです。

 

以上、直近で自分が実際に使っているカードから厳選した「2021年版モダン環境におけるアーティファクト対策」の考察でした。

今年もまだ半分ぐらい残っているので、良いカードが出てきたら追記致します。

theuri Written by:

エクソダスからイクサランの相克まで約20年のブランクを持つ復帰勢、罠の橋を愛している。 デッキ構築を何よりの楽しみとしており、それを管理したり一人回しをシミュレートするWEBアプリを開発&運営中。 是非使ってみてください! Twitter:@uri_mtg

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