不同の力線

MTGには力線サイクルと言うカードが存在する。

これらは共通で「ゲーム開始時に手札にあるなら、戦場に出ている状態でゲームを開始しても良い。」と言うルール破壊効果を持っていて、相手によっては大幅に有利な状況でスタートを切る事が出来る優れものです。

しかして、サイクルのはずなのに力線と言えば

  • 自分だけ呪禁を得る通称「白力線」
  • 相手の墓地だけ追放し続ける通称「黒力線」

この2枚だけが非常に強力かつ有名で、他の色の力線は「えーと確か…○○だっけ?」ぐらいのレベルでしか認識されていないのが実状です。

M20で力線サイクルが収録されたましたが、この2枚だけは再録って所が需要の高さを物語っています。

…え?《予期の力線/Leyline of Anticipation》も再録…??

 

へぇ…。

 

どんな効果だっけ?(実状)

※Wikiを読んでみた所、効果自体は「灯争テフェリーで良いじゃん」と思ったので、エターナルで0ターンキルする用のカードと言う認識になりました。

 

この辺はMTGをやっていた時期によるカード知識の差だし、どの道殆ど使われていないと思うから気にする事は無いです。

そんなレベルのカード知識しかない私でも、白と黒だけは別格で有名だよってのが伝わるお話を一つ。

 

Aさん「バーンマジキツイわー。」
Bさん「サイドに力線積んだら?」

説明せずとも神聖の力線(白力線)だと伝わる。

 

Aさん「ドレッジマジキツイわー。」
Bさん「サイドに力線積んだら?」

説明せずとも虚空の力線(黒力線)だと伝わる。

 

この2枚だけは余りに定番過ぎて説明不要なのです、M20で新しい力線が追加されて全11種類も存在するにもかかわらず。

 


横並び許さないマン

M20での再録による暴落でそろそろ私も白黒力線は買っておこうかと考えていると、手元に1枚だけ力線がある事を思い出しました。

それがコイツ。

レイライン・デル・パラドッソ(適当)

ちょっと何書いてんのか分かんないけど、Leyline風の名前と絵的にもなんか力線感あるし、きっとなんらかの力線なのだろう。

確か同僚氏とランダム絶版パックガチャを回して出てきた、イタリア語のギルドパクトだった気がするので逆引き。

どうやらこの力線らしい事が分かった。

 

Leyline of Singularity / 不同の力線 (2)(青)(青)
エンチャント
不同の力線があなたのゲーム開始時の手札にある場合、あなたはそれが戦場に出ている状態でゲームを始めてもよい。
すべての土地でないパーマネントは、伝説である。

引用 – MTG Wiki

ふむふむ、つまり土地以外のパーマネントが2枚以上並べなくなるって事ね。

 

何か強そうじゃない?

 

パッと思い付くだけでも

  • 金太郎飴タイプの同じカードを4枚積みしまくってるビートダウンデッキを減速。
  • トークン戦略を否定。
  • ウルザ入ってないソプターコンボ半壊。
  • ヘイトベア系の拘束力を減衰。
  • 純鋼ストームとか0マナファクトをやたら並べるコンボデッキで撤収を使って回収出来る量を減らす。

他にも、今は亡き「黄泉橋2枚落としてホガークとアルターでぐるぐるするコンボ」もゾンビトークン1体しか存在出来ないから止まるよね!(※マナが出るわけじゃないからホガーク召喚出来る優先権が来る前に状況起因処理でトークンが1体になり召集コストが足りなくなる。)

 

使われていない理由は多分「並べられないけど、とりあえず1枚は出されるから決め手にはならない」とかなのかな?

うーん、最近人間とばっかり戦ってるし、その前は白黒エルドラージ、その前は8ロードマーフォーク。

全て横に並べて無茶苦茶してくるデッキだったから、土地以外は2枚以上並べられないとかすげえ強そうに思うんですよねぇ。

当然出せば殺せる訳じゃ無いけど、中々のテンポロスを強いる事になりそう。

 


これは試すしかない

ここまでの情報を整理すると

  • 色んなデッキに刺さるなら、メインに入りうる万能嫌がらせカードとして使えるかも。
  • サイドボード時には更に有効なカードと入れ替える枠と決め打ちしておけば運用しやすそう。

私の脳内ではこんな感じ、サイドボード前は置物除去が薄いから満遍なく効く相手がいるならメインで使えるのでは?と言う発想からです。

 

うり「ちょっと茶番に付き合ってもらえるかな。」

同僚「うん?」

うり「これを置いた状態で部族ビート対決しよう。」

同僚「ほう…?(テキスト確認中)」

同僚「良いですよ、なんて書いてるのか分かんないけど。」

 

- カード効果を説明中

 

うり「と言う事で、こっちはモロフォン狂乱でこんな感じの圧殺盤面が作れなくなって。」

うり「そっちは良く有る帆凧ゲーみたいなハメ殺しが出来なくなるから、使われたらどれぐらい鬱陶しいか試してみたいなと。」


※適当にそれっぽい盤面を作ったので幻影の像がクリーチャーを追放してますが、帆凧は土地とクリーチャーは抜けません。

同僚「なるほど、面白そうすねw」

 

そんな訳で次元カードの如くお互いのマットの間に不同の力線を置いて、実際に人間vs吸血鬼をやってみました。

-1本目(後攻スタート)

同僚「おば賛美が並べなくてイライラする!ww」

うり「ドバッと並べれたらとっくに勝ててるのにコレww」

お互いに過度のストレスを感じながら、明らかに試合のテンポが落ちている事を認識する。

最終的にはカマキリに殴られまくるも、M20ソリン様のサクりヘリックスと、育てた流城の貴族への魂絆&接死付与でライフを盛り返し殴り抜けて勝ち。

 

-2本目(後攻スタート)

うり「同じカード超引くよ!手札が大渋滞してるよ!!」

同僚「あ、バイアルから出しても結局同じか!(混乱)」

手癖で出そうとして、違うわゴメンの巻き戻しが発生しまくるので、ゆるい身内対戦じゃなきゃプレイミスだけで負けてしまいそうですw

ライブラリを掘り進めて解決策を探しに行く作戦で狂乱を置いてみたら、反射魔道士をレジェンドルールで死なせながらも連続で出す事でクリーチャーをバウンスされて詰み。

 

- 戦いを終えて。

 

うり「めんどくせえええ!」

同僚「鬱陶しすぎる!」

 

人間デッキをメタって作った吸血鬼デッキは、とにかく大量のクリーチャーを展開して圧殺する戦法に頼っているので、かなり終わってました。

人間デッキもご存知大量のクリーチャーが4枚ずつ入っているので、引きの偏りによってはテンポロスってレベルじゃないぐらいの妨害になりますね。

 


更に踏み込んで考察

メタゲーム的に有効な相手が多いならワンチャンあると思ったので、現モダン環境で見かけるデッキとの相性を考えてみよう。

デッキ 相性 備考
5色人間 大量の4積みクリーチャーに刺さるが、上手く一種類ずつ引けばかわされる事も有る(※実際有った。)
しかし場を離れると拘束力が無くなったり、幻影の像が自分のクリーチャーをコピー出来なくなったりと中々良い感じ。
緑トロン × リストを見て「あ、無理だコレ」と直ぐに悟りました。
何も妨害できずに順当にランドを展開されて、どデカいパワーカードを叩きつけられて順当に死ぬ未来が見える。
エルドラトロン 中型のエルドラージを連打するため減速は期待できるが、難題もスマッシャーも単体で強いためコチラのデッキによってはそのまま轢き殺される恐れあり。
青緑感染 × 最近復活の兆しを見せる速攻型感染デッキ、パーマネントが少ない上にクリーチャーを一気に展開したりしないので一瞬の足止めにさえならない。
むしろ青緑感染にこの不同の力線を積めばいいのでは?と思った。
ホガークヴァイン 恐血鬼、復讐蔦を中心に減速効果は有るが、間違いなく「それ黒力線で良くね?」と言われる事になる。
黒力線より良い点は墓地を飛ばさないのでサージカル系のスペルで、ヤバいところを狙い撃ちにしやすいぐらい。
ホロウワン 黒力線ではホロウワンが並ぶのを防げないため、珍しくこちらの方が相性が良い。
確実な減速が期待できるが、最近のホロウワンはモダンよりエターナルの方で活躍している気がする。
イゼフェニ 氷はともかく、併用されがちなヤンパイは墓地に依存しないため、トークンが横に並べなくなるのはかなり効果的と思われます。
勿論アークライト自体も横に並べなくなるので、かなりの減速が期待出来そう。
青白コン × 多分何一つ刺さらない最悪の相性だと思います、天界の列柱は土地だからたっぷり並べられるし。
ジャンド タルモが並ばなくなるのと、血編みから同じパーマネントがめくれて即死は有り得るが、非パーマネントがめくれてドーンも多いから刺さりにくい気がする。
力線はコストの関係で衰微では割れないのは評価出来ますが、私がジャンド使いなら放置すると思う。
純鋼ストーム どかす事が出来ないと撤収での回収量が激減して威力が半減する。
白力線の方がピンポイントで刺さるとは言え、メインで入れられるようなカードでは無いので、不同の力線はメインでイージーウィンさせないための抑止力としては及第点ではなかろうか。
けちストーム × ゴブリンの電術師が並ぶのを防ぐぐらいの効果しかないし、バラルと電術師を並べれば解決出来る。
そもそもけちストームは墓地利用型のストームデッキなので、黒力線か減衰球でないと対抗できない。
部族デッキ 人間デッキを先に書いてしまっているけど、メタゲーム的に「その他部族」としてまとめました。
マーフォーク、フェアリー、エルフ、吸血鬼、猫などなどTier3以下でほのぼのと楽しんでいるファンデッキを殺すとか空気読んでない感凄い。
トークンデッキ リンリンや幽体の行列と言った高性能トークン生成カードと、無形の美徳を重ね張りするようなデッキには2重に刺さる。
他にも初手のハンデスより先に場に出る事や、苦花が謎の1点クロック受け続ける呪いの装備みたいになったりと天敵のような振る舞いが期待出来る。

モダン環境はデッキタイプが無数にあるので、あくまで一例ですが。

  • 効果があるデッキには機能不全になるような刺さり方はしないが、減速効果はそれなりに見込める(※トークンデッキにだけは壊滅的に刺さるけど。)
  • 現在メタゲームが混沌としているので断言出来ないけど、相性の良し悪しは半々ぐらい。
  • メタゲームが固まって来て青白コンが増えると真っ先に腐る。

 

うーん、なんかそこまで満遍なく刺さる訳じゃないからメインは難しいのかなぁ。

もしこの不同の力線を使うなら元から超速攻が可能で、少しでも時間を稼げれば致命的な打撃を叩き込める青緑感染デッキとか。

もしくは土地以外のパーマネントは瞬唱とプレインズウォーカーだけだぜ!な青白系コントロールデッキが更にコントロールしやすくなるとか、そんな感じだろうか。

 

以上、不同の力線の考察でした。

なんか期待してた感じでは無かったので残念です、確かにそこまで使う理由にならないね…。

 


あとがき

上位メタ群の強力なデッキにだけぶっ刺さって、変なファンデッキには刺さらない優しい世界のカード無いかな。

上位メタ群はそう言う天敵になるカードが少ないから使用率が高いんだよなぁって、当たり前の事を考えてしまう管理人でした(不毛だね)

theuri Written by:

エクソダスからイクサランの相克まで約20年のブランクを持つ復帰勢、罠の橋を愛している。 デッキ構築を何よりの楽しみとしており、それを管理したり一人回しをシミュレートするWEBアプリを開発&運営中。 是非使ってみてください! Twitter:@uri_mtg

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