[基本セット2021] 注目のカード:チャンドラの焼却者

2020年6月25日

基本セット2021の注目カード第2弾は新キャラのコイツ。

チャンドラの焼却者

6マナ6/6トランプルってだけで標準以上のマナレシオなのに、同一ターンに相手本体にぶち込んだ戦闘ダメージ以外のダメージ分不特定マナコストが減少すると言うぶっ飛んだ能力を持っています。(※最小で赤1マナまで減る。)

これは流石に凄いデメリットを持っているに違いないと思ったのに、更にメリットとなる能力を持っている始末。

そのメリット能力の内容は驚くべき事に、戦闘ダメージ以外のダメージを相手本体にぶち込むと、それと同じ点数のダメージを相手がコントロールしているクリーチャーかプレインズウォーカーにも与えると言う実用性抜群過ぎる誘発型能力。

正直「おいおい、大丈夫かこれ?」と思っています。

早速このカードの凄いポイントを見て行きましょう!

 


速さこそ命

このカードを使うべきデッキは勿論バーンです、それもかなりゴリゴリの。

恐るべきことにこのカードは、最短2ターン目に着地する可能性があるブン回り要素を持つ事から、とにかく火力をめいっぱい詰め込んだ構成が望ましいのです。

今からいくつかの例を出します、それでコイツのヤバさは十分に察する事が出来るでしょう。

2ターン目焼却者パターンA

  1. 山置いて《裂け目の稲妻/Rift Bolt》を待機させて終了。
  2. アップキープに待機が明けて本体3点、山置いて《稲妻/Lightning Bolt》で本体3点、合計6点分の不特定マナコストが減少して(赤)で焼却者着地。

ご覧の通り2ターン目に着地する事が可能です、他のパターンも見てみましょう。

2ターン目焼却者パターンB

  1. 山置いて《炎の印章/Seal of Fire》置いて終了。
  2. 山置いて《溶岩の撃ち込み/Lava Spike》で本体3点、印章サクって本体2点、合計5点分の不特定マナコストが減少して(赤)で焼却者着地。

これまた2ターン目に着地です、更に別パターンも有ります。

2ターン目焼却者パターンC

  1. 山置いて炎の印章出して終了。
  2. 山置いて印章印章サクって本体2点、《絢爛/Spectacle》コストで《批判家刺殺/Skewer the Critics》を撃ちこんで本体3点、合計5点分の不特定マナコストが減少して(赤)で焼却者着地。

見れば見るほど「ホントに大丈夫か?このカード」と思うのも無理はないでしょう(ヤバない?w)

 


ブン回りの確率を調べよう

A~Cの3パターンだけお見せしましたが、1ターン目と2ターン目の組み合わせはどれも5点以上のダメージを与えるので、実際は

  • 裂け目の稲妻 → 稲妻 or 溶岩の撃ち込み or 批判家刺殺の3通り
  • 炎の印章 → 稲妻 or 溶岩の撃ち込み or 批判家刺殺の3通り

合計6通りものパターンで成立します。

ゆうて3枚コンボかつ土地2枚が必要なので「揃わないんじゃない?」ってお話になってきますので、実際に以下の定義でシミュレートしてみました。

 

デッキ定義

20 山
8 初手火力(※印章4枚・裂け目4枚)
12 2手目火力(※稲妻4枚・撃ち込み4枚・批判家4枚)
4 焼却者
16 その他

全部揃ってるパターン

最初の7枚で全パーツが揃っている確率は

演算結果
240,000回の試行結果
24,208回の該当
約10.09%の確率
※誤差考慮7.01%~13.17%の範囲

大体10回に1回はパーフェクトハンドが来るようです、とても3枚コンボとは思えない確率です。

土地が1枚足りないパターン

土地少ないから結構有りがちなケースだと思います。

演算結果
240,000回の試行結果
38,190回の該当
約15.92%の確率
※誤差考慮12.84%~19%の範囲

大体6回に1回はニアミスハンドが来るようですが、2ターン目に揃っていれば良いため、1ドローだけチャンスがあります。

ex) 土地1枚だけど後は揃ってるパターンから、次のドローで土地を引く確率。

演算結果
212,000回の試行結果
75,857回の該当
約35.79%の確率
※誤差考慮32.72%~38.86%の範囲

大体3回に1回ぐらいは土地を引いて、2ターン目焼却者が成立するようですね。

私はこれぐらいなら普通に狙いに行くタイプの人なのでキープですw

2手目火力が無いパターン

1マナ3点火力は12枚入っている想定なので、比較的遭遇しにくいパターンだと思います。

演算結果
240,000回の試行結果
36,422回の該当
約15.18%の確率
※誤差考慮12.1%~18.26%の範囲

ex) 土地が1枚しかないパターンと大体同じ確率、ここから1ドローで2手目の火力を引ける確率はコチラ。

演算結果
212,000回の試行結果
47,882回の該当
約22.59%の確率
※誤差考慮19.52%~25.66%の範囲

意外と引けそう!

まぁ53枚中12枚も該当するからね、そこそこにはなるか。

初手火力が無いパターン

この辺りから確率的に厳しくなってきます。

演算結果
240,000回の試行結果
47,203回の該当
約19.67%の確率
※誤差考慮16.6%~22.75%の範囲

大体5回に1回はこうなっちゃうみたいです、ニアミスはニアミスなんだけどね。

ex) 1ドローで初手火力が引ける確率はこうなる。

演算結果
212,000回の試行結果
31,916回の該当
約15.06%の確率
※誤差考慮11.99%~18.13%の範囲

ここまで下がると流石に厳しい?他のカードの組み合わせによってはマリガンするかも。

焼却者が無いパターン

これが最大の難関、4枚しか入っていないから最も遭遇するケースでしょう。

演算結果
240,000回の試行結果
81,443回の該当
約33.94%の確率
※誤差考慮30.86%~37.02%の範囲

大体3回に1回は「焼却者が有れば完璧だった」とつぶやく事になるみたいですw

ex) 一応1ドローで引ける確率も出しておこう。

演算結果
212,000回の試行結果
16,068回の該当
約7.58%の確率
※誤差考慮4.51%~10.65%の範囲

そりゃあ8枚積みが15%なら、4枚積みは7.5%だよなぁ?

 

ドブン確率まとめ

以上のシミュレート結果を受けて「2ターン目焼却者のキープ率」はこんな評価になりました。

100点満点キープ:約10.09%
※全部揃ってる。

狙う価値アリ90点キープ:約15.92%
※約35.79%の確率で揃う。

ワンチャン有り70点キープ:約15.18%
※約22.59%の確率で揃う。

ゆうてブン回りの確率だから、かなり厳しい基準だと思う。

実戦ではバーンとしてのマリガン基準に加えて、焼却者のブン回りパターンを考慮する感じになるんじゃなかろうか。

 


焼却者の強み

コヤツの強みは他にもあります、正直「まだあんのかよ!?」って思いますが、あるんです。

 

1マナで除去る手段が少なすぎる

モダン環境のお話ですが、コイツを1マナで除去しようと思うと

ぐらいしか(たぶん)無いので、先手2ターン目に焼却者が出て来た場合は地獄の始まりを意味します。

序盤に出せるような小粒っ子では、6/6トランプルと言う暴力の前に踏みつぶされるか、そもそも本体火力を撃ち込まれたら「ついでに除去」されてしまいます。

バーン相手に少しでもダメージを通してしまうと《舞台照らし/Light Up the Stage》が飛んできて更に無茶苦茶されるため、控えめに言っても地獄かなって。

 

ハンデスにもある程度の耐性アリ

バーン相手だと「痛いから」と言う理由でサイドアウトする《思考囲い/Thoughtseize》じゃないと、コスト6のコイツが抜けません。

痛くない方の《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》で手札を覗いて、大量の直接火力と焼却者が見えたら吐き気をもよおす事だろう。

対バーン専用と言っても過言では無い《集団的蛮行/Collective Brutality》にも同じような事が言えて、クリーチャーだからハンデス出来ない、-2/-2修正じゃ落とせない、2点ドレインしても6点トランプルのクロックが残ると言う悲しい結末が待っています。

 

対策し辛さも強み

バーンデッキ御用達の大型クリーチャーである《騒乱の歓楽者/Bedlam Reveler》は、墓地対策されると唱える事自体が困難になります。

しかし焼却者は1~2ターンのタメを作れば、いともたやすく(赤)のみで出てくる事でしょう。

またタフ6は尋常じゃないサイズで、並みの火力では勿論落とせない上に《四肢切断/Dismember》すら耐えてしまいます。

バットリに対しては「ついでダメージ」で逆バットリを仕掛ける事が可能なので、確定除去をぶつけるぐらいしか安心出来ないのです。

 

以上、チャンドラの焼却者についての考察でした!

ちょっと盛ったとこも有るけど、概ね事実なのが恐ろしいねw

 

4枚買わなきゃ。

 


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Posted by theuri