感染デッキで遊ぼう

MTGのモダン環境、それは魑魅魍魎が跋扈する魔境である。

あるデッキは目にも止まらぬ速さでライフを奪い去ってきたり、あるデッキはハゲ上がるほど粘着質な妨害をし続けてきたり、あるデッキは次に引くカードを自ら積み込んでおきながら「奇跡ですわw」などと言い張ってきたり。

そんなクレイジーでサイコーな環境を楽しむためには、時にこちらも負けず劣らずイカれたゴキゲンなデッキを持ち込んでみるのもアリだろう。

 


ワンチャン通す楽しみ

と言う事で、今回紹介するのは「感染デッキ」です。

私が二十数年振りにMTG復帰したタイミングのモダン環境では、エルドラージや電結親和やストームなんかが暴れていたと思うのですが、もう少し前の時代ではモダンと言えば感染デッキぐらいの使用率を誇っていたそうです。

それも有って、当時は旬の過ぎた感染デッキのパーツが比較的安価に買えたので「はじめてのモダンデッキ」として色々買い集めたのを覚えています。

 

しかし最近モダンのメタゲーム上で、感染デッキの使用率が良い位置(※Tier2ぐらい?)につけ始めており…

なんか流行ってる!

と嬉しくなりまして、手持ちの資産を駆使してウェーブに乗っかる事にしました。

 

流行り始めた原因としては、モダンのメタ上位に除去が薄いデッキが多くなったから相対的に強くなったと言うのも有ると思いますが、モダンホライゾンで「感染で使ってね!」みたいなカードが登場し、さらにM20では感染デッキの弱点であった息切れを補えそうなカードが登場したのもまた一つのキッカケになっているのかなって。

ちなみにこちらの2枚、《厚鱗化/Scale Up》(※100円前後)は重ねがけが無意味な代わりに、打点が実質2倍になる感染だと実に1マナ12点火力相当。

もう片方の《成長の季節/Season of Growth》(※50円前後)自分のクリーチャーを対象にとる呪文を使うたびに1ドローできるため、感染デッキとの相性はグンバツ間違い無し。

そして何より…。

 

安い!!

 

うん、コレ重要だよね。

と言う事で、お手頃な予算でも普通に強い青緑感染を最近よくプレイしているので、色々情報を共有出来ればと思います。

サンプルデッキリストはこちら
<お手頃青緑感染/UG Infect (Reasonable)>

 

かつてはモダンのトップに君臨した事があるデッキなんだし、ポテンシャルの高さは言うまでも無いでしょう。

 


最新の青緑感染リスト

MOで5-0している最新のリストを覗いてみると、各種高性能な土地と《貴族の教主/Noble Hierarch》がお高いカードの筆頭となっているようでした。

また、一昔前の感染と言えば…みたいなイメージだった《怨恨/Rancor》の採用枚数が凄く少なくて、0~2枚とかそんな状況。

さらにライブラリ操作兼ドローソースになるような《選択/Opt》とか《血清の幻視/Serum Visions》がほぼ無採用、青マナはどうやら主力の《荒廃の工作員/Blighted Agent》と、最低限相手の妨害をするために《呪文貫き/Spell Pierce》が採用されている感じかな。

勿論サイドボードにはカウンター呪文がそこそこ入ってたりするんだけど。

 

つまりおば賛美高い土地を抜けば安くデッキが組めると言う事だね。

 


土地について

取りあえず《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》だけは必須、ソーサリー除去が効かない上に、打ち消される事もない飛行持ち感染クリーチャーです。

土地である事から、メジャーなハンデスで抜かれない上に大部分の全除去(=ソーサリー)を躱せるこのカードの強さは保証します(※インスタントの単体除去は呪禁付与で弾くべし。)

私は過去にこのカードを1,280円で3枚買ったんだけど、つい最近価格チェックしたら最近の人気で高騰しちゃってました(白目)

しかしコレはちょっと外せないかなと思うので、他は概ね安く揃えられると割り切ってここは頑張ってください。

ミシュランってのは土地枠でクリーチャーも賄えるから基本的に強いのです。

 

なお、個人的にコレの枚数は3枚でも良いと思っています。

3枚しか持っていないからでは無く、無色しか出ない上にアクティベートにも1マナかかるため純粋にマナベースとしては弱いと言う理由から。

実際に「あと緑マナが1つ出れば届いたのに…!」って事がよくあるんで、1枚妥協して代わりに緑が出る土地にした方が良いシーンもあるよって事で。

持ってるなら4枚でも勿論良いけどね、ホントに強いから。

 

次にマストとなるカードは《植物の聖域/Botanical Sanctum》で、これは4枚全凸しておきましょう。

感染デッキは電光石火で相手を落としにかかるデッキなので、3枚までとは言え2色出るアンタップインのファストランドは是が非でも欲しい所。

コヤツはスタンの頃より高くなった記憶が無くて、今でも400円前後で買えるため4枚買っておくと良いでしょう。

 

そして《ペンデルヘイヴン/Pendelhaven》です。

この土地は1/1クリーチャーを沢山採用しているデッキでは、非常に強力なカードとなります。

確定アンタップインで(緑)が出せる上に、1/1のクリーチャー限定ではあるもののパンプアップ能力を持っているため、実質1マナで繰り返し使える+1/+2の修正みたいなもんです。

プレイングとしては「ペンデルヘイヴンでサイズを上げてからパンプアップ呪文唱える」と言う基本テクニックを忘れないようにしましょう。

ただし伝説の土地なので、デッキには2枚が限度かな。

 

上記の3種10枚(※9枚?)をマストとして、土地の枚数が合計21~23枚ぐらいになるように組みます。

土地枚数20と言う極限まで詰めたリストは、おば賛美と青緑フェッチランドでマナ基盤を補っている(※おば賛美込みで土地24枚みたいなもんだし。)から成立するのであって、それ無しに土地枚数削るのは自殺行為です。

青緑含む3色出るわ賛美で打点上がるわで、そりゃ入れたいよねって話だけど…無いなら無いで結構どうにかなるからね、土地枚数でカバーしましょう。

 

ここからは一応オススメの土地カードを紹介しますが、どれもお高いので安く済ませたい方は私のリストを参考にしてもらえればと思います。

  • 冠水樹林帯/Waterlogged Grove:ペイが痛いけど(青)(緑)が出る土地を確定アンタップイン、更にドロー変換可能とすぐに息切れする感染デッキとの相性は抜群に良い。オススメ。
  • 霧深い雨林/Misty Rainforest:まぁフェッチランドが弱いハズもなく、マナ基盤の安定化に貢献してくれるでしょう。しかし対抗色フェッチは高い、とにかく高い。
  • 繁殖池/Breeding Pool:アンタップインするかどうかを状況に応じて決められるショックランドも勿論有用ですが、スタンでもシミックカラーが流行っているからか今は結構高い。

以上の3枚は別格で強いと思いますが、私は手持ちにこれらが無かったので基本森と基本平地を割とがっつり入れて、色が片方だけ合っているフェッチランドを入れてお茶を濁しています。

ショックランドは1枚ぐらい欲しい所だけどさ。

 


クリーチャーについて

青を使うので工作員は確定として、もう1種類クリーチャーが欲しい所です。

私はこの候補が常に2つあって、どちらを採用するかで呪文構成が結構変わるぐらい性質が違うため、好みのプレイスタイルやメタゲームで選ぶと良いかも知れません。

 

ぎらつかせのエルフ/Glistener Elf

<良いところ>
1ターン目:1枚目の森→ぎらつかせ。
2ターン目:2枚目の森→厚鱗化→メイン古クロ→ブロックされなければワンパン。

条件付きだけど2キルって言うヤバいムーブが可能。

後攻の相手が初手にバイアルとか血清の幻視など、何も構えずフルタップとか甘えた事をしてきたら笑顔でワンパンして差し上げましょう。

<悪いところ>
回避能力も除去耐性も無いので、殴りに行けずにまごまごしていたらいつの間にか死んでる。

《ひずみの一撃/Distortion Strike》などでケアしてあげると突破口が開けるが、タイミングの噛み合いがお祈りゲー。

<ポイント>
1マナ域から展開出来るので、1マナのドローソースやタフが上がらない怨恨(※相討ち取られるとテンポロスするため)の優先度は下げて、先述のひずみの一撃やタフネスも同時に上がるパンプ呪文の枚数を増やした方が良いと思います。

攻撃面を重視したいプレイヤーはぎらつかせを選ぶと良いのかも。

 

胆液爪のマイア/Ichorclaw Myr

<良いところ>
(2)で唱えられるので色事故が無く、ブロックされた時に膨らむ誘発型能力が怨恨とシナジーを形成する。

具体的には怨恨を1枚貼りつけてアタックすれば、相手は「通すと毒3」「ブロックすると5/3感染・トランプル」の2択を迫られる事になるため、コンバットの度に頭痛で頭が痛くなるだろう。

<悪いところ>
2マナクリーチャーなので初動のテンポが悪く、回避能力が無いので結局怨恨のトランプル付与が無いと決め手に欠ける。

また、アーティファクト破壊にも引っかかるので除去耐性はかなり低いと言える。

<ポイント>
ぎらつかせの代わりにこっちを入れると、1マナ域のパーマネントが無くなってしまうのでドローソースを多めに入れて手札の質を上げるとか、1マナのカウンターを構える方向で。

怨恨が付くとガンガン殴りに行けるので、ぎらつかせより堅実な攻めが出来るかも知れない。

 


強化呪文について

ここは好みがすんごい入ってくるとこですね、この記事では勿論私の好みで書いていますので参考程度に。

 

絶対欲しい枠

青緑感染作るなら、取りあえず入れとけ!と思うカードです。

 

厚鱗化/Scale Up

デメリット無しで1マナ6/4化はもはや狂気の強さ、ソーサリータイミングなのでカウンターや呪禁を構えつつ使いたい。

下半分がインクの染みなのはご愛嬌、マジ強呪文なので4枚推奨。

 

顕在的防御/Blossoming Defense

後述の巨森の蔦と双璧を成す攻防一体の呪文、個人的に「やべえキッカー払えねぇ!」となる事がままあるので、こちらの方が丸いと思います。

前期スタンでもこの呪文にはほんと苦しめられました…。

 

巨森の蔦/Vines of Vastwood

防御しつつキッカーが払えるなら+4/+4修正がオマケに付いてくる、相手からすると悪夢のような呪文。

モダンでは全然見ないけど、探知の塔が効かないため防御面で見ると顕在的防御より少しだけ信頼性が高いハズ。

なお私は防御のためにも両方4枚積みしています、貴重なクリーチャーを守ってあげましょう。

 

古きクローサの力/Might of Old Krosa

メインフェイズに唱えると1マナで+4/+4修正を得られるインスタント。

メイン以外で唱えると+2/+2と修正値が半分になるけど、バットリにはなるので柔軟なカードと言えます。

前述の通り

  • 緑が出る土地2枚
  • ぎらつかせのエルフ
  • 厚鱗化
  • 古きクローサの力

これで2ターン目に感染10/8のクリーチャーが走って行きます。

見よ、これが魔境モダンの景色だ!(誰よ)

 

何枚かは欲しい枠

4枚全凸すると使いづらそうだけど、何枚かは欲しいなと思うカード。

 

怨恨/Rancor

最近のトレンドでは採用率が凄く低いようですが、成長の季節と墨蛾の生息地でプチコンボが出来ます。

成長の季節が出ている状態で

  1. 墨蛾アクティベート
  2. 怨恨をつける(1ドロー)
  3. 殴れるなら殴る
  4. ターンエンドで墨蛾が土地に戻る
  5. オーラである怨恨は墓地に落ちるが誘発で手札に戻ってくる

これで妨害無ければ毎ターン2マナ1ドローでウハウハ出来る(※オーラは唱えた時に「対象を取る」と言うルールなので成長の季節の能力はバッチリ誘発する。)

怨恨2枚有れば3マナ2ドローでウッハウッハ出来る。

こうしてドローしてきた顕在的防御とかで、墨蛾を対象に飛んで来た除去を弾くとこれまた1ドロー。

ウッハッハウッハッハである。

 

成長の季節/Season of Growth

M20のプレビュー見てて上記のコンボ思いついたんだけど、その時は割と塩感想でした。

でも実際の所感染デッキと噛み合いがかなり良いと思うから普通にメインからの採用もアリなんじゃ?って事でドローソース全部抜いてコイツを3枚投入しました。

コストが(1)(緑)と大変軽くて重複しても美味しいのが好印象。

 

ひずみの一撃/Distortion Strike

感染デッキにおいて「クリーチャーが殴れない状況」ってのが最もよろしくなくて、荒廃の工作員はそうなりにくいから強いと言う感じ。

つまり「アンブロ化出来る呪文が有れば強い」って事になるので、《反復/Rebound》により2回効果を得られるこいつは良く採用されているイメージです。

これ実際に使うと分かるんだけど、+1/+0の修正が地味に優秀なんですねw

これのおかげで元々アンブロの工作員対象に撃っても、完全に損したりしない訳です。

 

ピン挿しなら使うかも枠

それなりの理由があったり、単純に好みじゃ無かったりするけど結構見るカード。

 

地うねり/Groundswell

《上陸/Landfall》を満たす事で1マナ+4/+4修正するインスタント、これはもう色が合うフェッチランドガン積みしてるよ!って人なら安定するだろうから古クロより強いと思います。

上陸を安定させられないなら、初代ジャイグロ使った方が良いですよと。

つまり人を選ぶカードって事です(悔しい)

 

強大化/Become Immense

墓地にカードが5枚以上あれば1マナで+6/+6修正のインスタントなんだけど…現モダン環境は墓地対策なんて標準装備だから最悪素撃ちを想定しないといけません。

この土地枚数の少ないデッキで6マナ…?

つい最近の禁止改定でモダン環境から《黄泉からの橋/Bridge from Below》がバンされて、暴れ過ぎたホガークヴァインが咎められました。

しかしアークライトやらドレッジ、リビングエンドやらけちストームやら…墓地をリソースとするデッキは依然強力なため、少なくともサイドには墓地対策が積まれているでしょう。

メインにピン挿しのビックリ火力って感じで使うのは割と良さそうではありますが。

 


置かれたら死ぬ置物

なんか勝ってるリストを見ていて凄く疑問に思った事が。

なんで《虚空の杯/Chalice of the Void》の対策こんなに薄いの??

私は知っていますよ!アレの恐ろしさを!!

人間デッキがサイド後、先攻2ターン目に「X=1のチャリス」を置いた瞬間、

あっこれ死ぬまでドローゴーさせられるやつだ。

ってすぐに解ったよね。

うり「ライフなんて1億点ゲインされても勝てるしww」

とか浅はかな考え《自然の要求/Nature’s Claim》を採用していたら、X=1のチャリスで工作員以外の呪文が全て撃てなくなりましたとさ(白目)

このデッキはほぼ全ての呪文が1マナなので、刺さるってレベルじゃねえレベルで刺さります(語彙力)

つー事で青緑感染のチャリス対策オススメも書いておきます。

 

ヴィリジアンの堕落者/Viridian Corrupter

多少重いけどアーティファクトを割りながら2/2感染のお肉を残せるので強力です、エンチャントは諦めましょう。

 

クローサの掌握/Krosan Grip

《刹那/Split second》付きの帰化、1マナ重くなってるけど逆にチャリスに引っかかりにくいとも言える。

カウンター呪文やスタックでの能力起動を許さないので信頼度が高い。

 

活性の力/Force of Vigor

モダホラのピッチスペルサイクルの緑のやつ。

デッキの構成上緑のカードは山盛り入っているので、ピッチコストに困る事はあまりないでしょう。

素撃ち出来れば1:2交換でアド取れますし、ピッチコストで唱えても2:2交換なら全然悪くない。

 

自然への回帰/Return to Nature

灯争大戦で登場した純粋な帰化の上位互換、プチ墓地対策がクリティカルになる場面が必ずや訪れるでしょう。

 

以上です!

今回紹介した土地以外のカードは、活性の力を除くと安価なものばかりです(たぶん)

気になったものは迷わず、いやむしろ全部買って自分好みの組み合わせを見つけてくださいね。

 

それでは、皆様も良い毒殺ライフを。

 


あとがき

そう言えばこのデッキは真っ直ぐ行くとすっごい「大味」なので嫌う人が居るかも知れませんが、相手の手の内を見抜いたり、想定される状況を読み解いてワンチャン通すみたいな「繊細なプレイング」が要求されます。

 

なんてカッコつけたい所だけど、

死ぬ!もう行くしかない!通れば勝ち!!

ってしょっちゅう言ってる気がする。

theuri Written by:

エクソダスからイクサランの相克まで約20年のブランクを持つ復帰勢、罠の橋を愛している。 デッキ構築を何よりの楽しみとしており、それを管理したり一人回しをシミュレートするWEBアプリを開発&運営中。 是非使ってみてください! Twitter:@uri_mtg

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