[Modern] イゼット果敢/Izzet Prowess

2020/8/16に行われたMOチャレンジ(モダン)で、早速結果を残した《嵐翼の精体/Stormwing Entity》を4積みした「青赤果敢」が注目を集めています。
ほんの少し前まではモダンの果敢と言えば赤単で《窯の悪鬼/Kiln Fiend》や《突破/Crash Through》で果敢果敢のトランプルドーン!みたいなのが流行ってた気がするのですが、青が入るとドロースペル(=手札を減らさず果敢を誘発させる)が手に入るため、プレイ感は大きく違うんだろうなと。
顔面火力が豊富なおかげで瞬間火力が高い代わりに、基本クリーチャーが飛んでいないため突破のトランプルでぶち抜くのが前提になりやすく、倒しきれなかった時の第二波の準備が大変な赤単果敢。
顔面火力が少ないため瞬間火力が下がる代わりに、ドロースペルによる第二波への助走補助、コンバットを通しやすい果敢持ちのフライヤーを採用出来るのが青赤果敢。
何となくそんなイメージでいますが果たして。
とにかく面白そうなので、実際作って色々と検証したいと思います。
メイン (60)
土地
18枚
クリーチャー
14枚
いつものクソデッキユニークなデッキと違って、流行のアーキタイプだけに、考察しがいがありますね!
2ターン目嵐翼について
チャンドラの焼却者の時にも似たような考察をしましたが、このデッキも「2ターン目に5マナのクリーチャー出す」と言う動きが出来ると間違いなく強いハズです。
嬉しい事に、焼却者に比べて嵐翼は実用的に2ターン目着地を達成する選択肢が非常に多い。
- 初手でリフトボルト(裂け目の稲妻)を待機。
- 魔力変からそのまま。
- 初手に山から溶岩の投げ矢、2ターン目に青が出る土地置いて、山からマナ出してからサクって投げ矢FB。
- φマナだけで撃てる呪文全部。
ゆるっ。
発動タイミング的に縛りがあるリフトボルトは、果敢デッキ的に使いづらそうなので除外しても、他は嵐翼とセットじゃなくても果敢を何度も誘発させるのに非常に噛み合いが良いと思われます。
コスト軽減して出したとしても、どうせ「召喚酔いするから」と考えると、《魔力変/Manamorphose》は手札を減らさずに嵐翼を出して終了と言うタメ行動にこれ以上無く噛み合うのため、マストで4枚かなと思います。
魔力変は流行による需要過多だけど、ダブルマスターズで再録されたため高騰を避けた形、今が買い時じゃないかな(おススメ)
φマナスペルについて
φマナだけで撃てる(=実質0マナ)スペルの候補としては、《はらわた撃ち/Gut Shot》と《変異原性の成長/Mutagenic Growth》が主流の模様(結果を残しているリスト調べ)
個人的には以下の理由で「モツ撃ちのみ採用」で行こうと思っています。
- モツ撃ちは厄介な各種システムクリーチャーや、天敵のサリアなどを睨めるから。
- モツ撃ちは能動的に《絢爛/Spectacle》を誘発させる事が出来るから。
- モツ撃ちは(赤)でも支払えるが、変異原性は絶対にライフでしか払えないから。
変異原性は打点の向上と言う面では高効率で、クリーチャー同士の戦闘ダメージや、赤い火力に対しては守りにも使える反面、黒や白の除去と青のバウンスに対しては無力なのがどうしても気になります。
何と言っても果敢デッキは「クリーチャー除去が非常に辛い」アーキタイプなので、変異原性のスロットに《潜水/Dive Down》を入れたいなって思った次第。
対象を取る各種除去&バウンス呪文に加えて、拘留代理人や払拭の光みたいなCIP能力で除去してくる能力も《呪禁/Hexproof》でシャットアウト、おまけに果敢込みでタフネスが4上がるのでコンバットでの死亡も減らせるなど、かゆい所に手が届きまくる1枚ではなかろうか。
割と全力で果敢誘発させまくって殴り掛かり「はい除去(バウンス)、残念でしたー笑」ってなると取り返しが付かなかったりするしね(経験者)
溶岩の投げ矢について
普通に撃つと1マナ1点の弱々しいスペルですが、山を1枚サクることでフラッシュバックする事が出来る。
土地が減る上に威力は変わらず1点だけど、注目すべきは1枚のカードと1マナで2回インスタント呪文を唱えると言うこと。
アタックが通る果敢持ちが1体居るだけで、顔面1点が2発&果敢2回誘発で実質4点火力となります。
果敢の性質上、頭数が増えた分だけ恩恵が受けられるのも大きい。
例えば理想的に回った3ターン目、速槍と嵐翼のアタックが通るよって場面だと。
- 2x 投げ矢=2点
- 速槍 1/1 2x 果敢=3点
- 嵐翼 3/3 2x 果敢=5点
山から赤マナ出して投げ矢で1点、出がらしの山をサクって投げ矢FBで1点、果敢が2回誘発した速槍と嵐翼で8点の合計10点まで確定です。
さらに2マナの浮きが有るので、オプトで第二波の準備をしながら追加で2点するもよし、稲妻を顔面に撃って追加で5点入れて王手もかけるもよし(強い)
ひな形の構築内容だと、ショックランド含めて山が5枚しか無いので、投げ矢を4にするなら島2山4とかにしないとキツそうだったので投げ矢3で様子見です。
所詮1マナ1点火力、FB出来ないと普通に弱い。
嵐翼以外のクリーチャーについて
まず果敢持ちの1マナ域は定番の「速槍か損魂」の選択。
アグロデッキの天敵である「軽くてケツのデカい生物」をどうするか考えていて、始めは損魂をリストに入れていましたが…やっぱり《速攻/Haste》って強いよねって結論に至り、速槍にしました。
出して直ぐにスペル連打して特攻出来るってなると、相手としてはブロッカーを立たせておかないと怖い訳だし。
そうなると、2マナ域では速槍の上位互換(=2マナ1/1で飛行・速攻と実質永続的な果敢)であるイコリアの新カード《スプライトのドラゴン/Sprite Dragon》は間違い無く強い訳ですが、実質2マナのクリーチャー枠に嵐翼を4枚入れたため、スロットが足りなくて3枚の採用となりました(大渋滞や!)
このスペックで弱いは無いと思うので、何か他で不要なパーツが出てきたら増量しましょう。
騒乱の歓楽者について
一人回しをしていて気になったのだけど、それなりに安定して唱えられるのは5ターン目以降な感じなんですよ、4ターン目は大体足りてない。
それが普通なのか、クリーチャーが多めだからなのか分からないけど、しょっちゅう戦っている原野タイタン相手だと「間に合ってない」になっちゃうんだろうなぁって。
大体4ターン目、遅くとも5ターン目には「ほぼ間違い無くタイタンが出てくる」と言う前提で考えているので厳しめ評価かも知れないけど、実際出てくるんだから仕方ない。
確かにコスト軽減して2マナ出せたら、手札も最大3枚増えるし超強いクリーチャーではあるんだけど、この枠を《歴戦の紅蓮術士/Seasoned Pyromancer》にする事で「3マナ固定」にすれば安定感が出そうだなって。
投げ矢と騒乱を牽制するために、サイド後は何らかの墓地対策を刺されると考えると、墓地に依存しないセンパイは堅実そのもののように思える。
問題が有るとすれば…
センパイ高いんじゃあ
私はパックから出た1枚しか持っていないので、騒乱とセンパイをそれぞれ1枚ずつ採用して使用感を検証しようと思う。
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以上が流行の「イゼット果敢」のひな型、その構築内容となります。
1度だけ軽く試運転してみたら早速問題点が見えたので、対戦回数を増やして調整して行こうと思います。
ではまた次の記事でお会いしましょう!
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