[Modern] ケルド・パイロマンサー

皆さんこんばんは、《信仰無き物あさり/Faithless Looting》無きモダン環境で◯◯◯デッキを使うなら?みたいなテーマを勝手に楽しんでいるうりです。
前回<マルドゥ・パイロマンサー2019>と称したデッキを組んでみて「ナヒリが強かった!」みたいな記事を書いたのですが、切っ掛けとなったTwitterのフォロワーさんに無責任に勧めた《ケルドの炎/The Flame of Keld》をデッキに入れるのを完全に忘れていたので手直し。
この記事を書いている時点では既に考察や実戦を終えた状態なので、結論から書くとケルドの炎は強いと思う。
初陣だったので戸惑うタイミングが多かったけど、使い込めばもっと上手くやれる気がするし、デッキ名にケルドの名前を貰う事にしたぐらい可能性を感じました。
実戦では「ここぞ!」ってタイミングで出したのに、あまりにツイていない第2章を迎えてしまったせいで不発に終わりましたが、これはかなりアリな組み合わせだと思いましたよ。
詳しくは考察を読んでみてください、我ながら「なるへそ」と思える良い記事になったと思います。
デッキリストはこちら
<ケルド・パイロマンサー/Keld Pyromancer>
メイン (60)
それでは行ってみましょう。
ロマン砲搭載
元々ケルドの炎を使おうとしたのは物あさりの代用を探す話題で「手札捨てる・ドローするが似てるし、第3章がなんか凄そうだよね!」と言う、水たまり並みに浅い理由からだった。
まずはお得意のお花畑理論から見て行く事にしましょう。
パターン1
ケルド第3章が誘発した時点で
- 盤面に秘儀術師2体
- 手札に稲妻2枚
メイン1で稲妻を2回撃って、コンバットで秘儀術師2体アタックの誘発で墓地の稲妻を2回追放撃ちすれば
(3点+2点)×4回=20点
MTG簡単や!
パターン2
ケルド第3章が誘発した時点で
- 盤面に秘儀術師2体
- 手札に稲妻1枚
- 墓地に稲妻1枚
メイン1で稲妻を1回撃って、コンバットで秘儀術師2体アタックの誘発で墓地の稲妻を2回追放撃ち、秘儀術師2体の攻撃が通れば
(3点+2点)×3回+(1点+2点)×2体=21点
MTG簡単や!!
パターン3
ケルド第3章が誘発した時点で
- 火エレトークンが7体
コンバットでフルパンして通れば
(1点+2点)×7体=21点
MTGかんt(ry
聡明なバカとして名を馳せる予定の私には分かる、この手の計算(※皮算用)を持ち出した時点でデッキは電波を帯び始めると言う事を。
なのでもっと現実に目を向けて考える事にしよう。
設置タイミングを考察
そもそもこのデッキで、ケルドの炎を2ターン目に置くなんて事は通常あり得ない。
ただでさえ息切れを気にして構成を考えなければならないデッキが、2ターン目に土地をフルタップして手札を全部捨てるなんてのは投了に等しい行為だからだ。
オープニングハンドが7枚として理想的な流れをシミュレートすると
1ターン目
土地置いてハンデス、残り手札は5枚。
2ターン目
ドローして土地置いて、フルタップしてケルド置くと4枚のディスカード。
何が有ろうともこのデッキでその選択は有り得ないのが分かる。
理想はヤンパイか秘儀術師を出して残り手札は4枚。
3ターン目
ドローして土地置いた時点で残り手札は4枚、土地が3枚場に出ている状態で、手札の内容はこんな感じだとしよう。
- ケルドの炎
- なにかA
- なにかB
- なにかC
この「なにかA~C」の中に1マナ呪文が有ればそれを撃ってから2マナでケルドを置くのが最も無駄が無いと言う事になるが、手札を2枚捨てる行為がそもそも無駄である。
分かりやすく書くと
3枚のハンドアドバンテージを失いながら、相手には何もしない行動を選択する?
答えは考えるまでも無くNOだ。
理想は何らかのツーアクションを取って残り手札は2枚。
4ターン目
ドローして土地置いた時点で手札は2枚、かつ土地が4枚場に出ている状態。
2マナアクション×2回が取れる最初のターン、ヤンパイや秘儀術師出してからケルド置く。
手札を使い切ってからの第1章誘発、次のターンの第2章で通常ドロー1枚+追加2枚の3ドロー。
これは流石に強い
1枚使って2ドローして、更に次のターンには火力アップのオマケ付きだから、相手は3章に備えた動きをせざるを得なくなり、結果的にはテンポロスも相殺されるかも知れない。
まとめると
ケルドの炎とは
4ターン目に2アクションしながら使うと強い2マナのスロートリップ2ドローが出来るオマケ付き呪文
と言い換える事が出来て、オマケと称した第3章も「稲妻本体」から「秘儀術師アタックで稲妻本体」とか、普通に良く見る光景を再現するだけで、1マナ10点とかイカれた火力になる事を考えると脅威でしかないよね。
他にはヤンパイが2ターン目に着地していて、第3章までに火エレが2~3体出ていればバンザイアタックでフルパン。
タダで出てくるトークンで相手のクリーチャーと相打ち出来ればアド、通してくれたら1体に付き3点かつ盤面に1/1が残るからアド。
最悪ケルドが第2章を迎える前にディッチャとかで割られても、手札使い切りのタイミングで出していたのなら1:1交換になるのでイーブン、アド損は無し。
うーむ、我ながら「4ターン目ケルド」の説得力が凄い。
いつもと違ってかなりまともな考察になったので逆に不安を覚えますが、この理論を元に実戦に挑む事にしました。
実際戦うとこうなった
相手はお馴染みの5色人間、いくらハンデスを撃っても立て直してくる相手に終止劣勢。
何とかケルドを設置すると、同僚氏は「うわっ懐かしいカード出て来たw」と笑いながら、すぐさま《翻弄する魔道士/Meddling Mage》で《稲妻/Lightning Bolt》を指定してくる。
その手慣れた感じやめちくりー。
そう言えばこの人、1年前ぐらいにスタンでケルド・レッド使ってたな。
しかしそこを止めても次のターンには合計3枚ドロー出来るからね、まだまだ分からんよ?
土地・土地・稲妻(ヒドイ)
残りライフ2で次のターンが来たけど、ドローはまた土地だったので負け。
試運転だからサイド無しを要求し2戦目へ(いつもすまん)
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2戦目はヤンパイと秘儀術師が並ぶ事に成功、稲妻連発して火エレ沢山だしちゃうぞーと意気込んでいたのに、またもや翻弄が稲妻を指定してきた。
さらに《幻影の像/Phantasmal Image》で翻弄をコピーし《終止/Terminate》も指定されて大幅な減速を余儀なくされる。
コレをされちゃうと、手札を全部捨てるケルドがすんごい使いにくくなってしまう。
だがしかし、忘れてはならない。
これのベースになっているデッキで考察した「グダると強い」って性質を。
リンリンとヤンパイでモジモジとトークンを増やしながらターンの渡し合いをするグダり展開の中、突如ナヒリを着地させてみた。
思わず同僚氏も「やべぇ、忘れてた!」と声をあげる。
すぐさま+2を起動して手札の土地を捨ててルーティング、引いたのは《亡霊の牢獄/Ghostly Prison》、今最も欲しいカードをトップしました。
前回このナヒリにエムラくんを投げつけられた同僚氏の警戒レベルは一気にマックス、こちらのクリーチャー数を確認し長考の末に頷いてターンをよこして来ました。
猶予は2ターン
お互いに大量のクリーチャーを展開しているが、パワータフネスは勿論向こうが上なので一斉にナヒリに殴りかかれば、
- 盤面の崩壊
- ナヒリを落とす
のどちらかは出来るだろうと言う読みだろう。
だがそうはさせない。
先ほど引いた牢獄を設置した私の盤面は、全身全霊をもってナヒリを守る布陣となったが、今改めて写真を見ると
オタサーの姫と取り巻きの信者にしか見えん
カードの配置がマズかったか。
結局戦いはヤンパイ殿やスピリット氏、【秘儀†術師】達の身を挺した防御網が姫(笑)を守り抜き、エムラくんを投げつけて勝利。
戦いを終えた二人の感想
「「ナヒリ強い。」」
以上、ケルド・パイロマンサーの紹介でした!
あとがき
ケルド第3章は一度も思い通りの動きが出来た事無いけど、第2章はかなり優秀です。
ダブって3枚とか手札に来ちゃうと捨てるしか無いから悲惨ですが、最終的に勝てれば良いのでエムラくんを投げつけましょう。