[Modern] マルドゥ・パイロマンサー2019

皆様こんばんは、今週頭に腰をヤッてしまい1日動けなかったうりです。
ここ最近ずっと触っているホロウ・ワンの調整に難攻しておりまして、ちょっと浮気して気分転換しようかと。
物あさり禁止で同じく影響を受けたメジャーアーキタイプの一つである「マルドゥ・パイロマンサー」を愛用しておられるTwitterのフォロワーさんと絡む機会がありまして、捨てる・引く・火力アップと言えば《ケルドの炎/The Flame of Keld》とかどうですか?なんて会話をしていたら、
ぼくもまるぱいであそんでみたい
となるのは自然の摂理。
早速ストレージを物あさりして、有り合わせで組んでみた。
デッキリストはコチラ
<マルドゥ・パイロマンサー2019/Mardu Pyromancer 2019>
メイン (60)
資産が充実して来たので「有り合わせ」のカードがかなり強くなって来たなと思う今日この頃、下環境ならではだね(※さり気ない勧誘)
墓地依存を減らす方向で
個人的にマルパイと言えば《騒乱の歓楽者/Bedlam Reveler》のイメージが強くて、息切れし始める3~4ターン目に飛び出して、手札を補充しつつ《果敢/Prowess》でぶん殴る的な動きを良く見ますが、コヤツは持ってないんですよ。
軽量のインスタントとソーサリーを撃ちまくるデッキですから相性が良い訳ですが、物あさり禁止で墓地が肥え辛かったり、そもそも墓地対策されると唱える事すら出来ない弱点が有ります(※マルパイは8マナも出せない。)
何だかんだでモダン環境のサイドボードから墓地対策が消える事はまず無いし、そうなると入れ替え必須のコヤツを採用するメリットはそこまで無いのかな?と思いまして。
しかしコヤツが抜けると息切れ対策がさらに乏しくなるため、代用品として名前が似ている《リックス・マーディの歓楽者/Rix Maadi Reveler》を3枚投入。
3枚しか持ってなかっただけで、この枚数に調整などの深い意味は無いです。
これなら墓地対策されても普通に召喚出来るし、多少重いけど《絢爛/Spectacle》で墓地に依存せず3ドローも出来るから悪くないんじゃないかな(※どの道本家の歓楽者も出てくるのは3~4ターン目だろうし。)
あと1枚の空きスロットは、最新のリストでも見かける《戦慄衆の秘儀術師/Dreadhorde Arcanist》を採用してみよう。
この子は墓地を使うけど、1回でも殴れたらアド取れるしURデルバーで鬼のように強かったのを経験しているので間違い無しのチョイスだろう。
そして主役の《若き紅蓮術士/Young Pyromancer》を4枚、この8枚でやってみよう。
最近はヤンパイの未来の姿である《歴戦の紅蓮術士/Seasoned Pyromancer》が非常に強く、ヤンパイ2:歴戦4ぐらいで積むリストも増えているけど、当然の如くおじさんパイロは持っていないので妥協です。
高いし。
線が細いなら太くすれば良い
ヤンパイの弱点はクロックが細い事だと言われており、さらに高打点を担当していた騒乱の歓楽者まで抜けたとあれば、もはやキルターンは遥か彼方。
それなら「MTGで一番太いの入れたら良いんじゃない?」と言う極論を持ち出して解決する事にしました。
そう、MTG界最強生物である《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》を投入すれば、クリーチャーの平均打点が一気に跳ね上がると言う完璧な屁理屈だ。
「8マナなんか出ねーよ」と言う理由で歓楽者を抜いたクセに、15マナのクリーチャーを入れるのは流石に有り得ないので、ナヒリシュートでお馴染みの《先駆ける者、ナヒリ/Nahiri, the Harbinger》をパッケージとして2枚投入する事で解決を図ります。
実はこのナヒリさん、マルパイのデッキ構造にかなり噛み合っており、個人的には「入れ得では?」と思っています。
- 奥儀は死を意味するので絶対放置出来ないのにすげえ硬い
- 土地は4枚出ていれば良いので出したターンからルーティングで違うカードに変換出来る
- メインで対処出来ないエンチャントを触れる
- 警戒を持たないアタッカーを狙い撃ちで除去出来る
- タップ起動型のアーティファクトを除去出来る
やべえ、なんだこのカード。
グダったら強い
誤解を恐れずに書きますが、マルパイは比較的グダりやすいデッキだと思っています。
と言うより「グダるように仕組むデッキ」の方がしっくりくるだろうか。
基本的にはハンデスと除去でリソースを攻めて、その過程で生成される1/1のトークンで叩くデッキ。
たまに出てくる歓楽者みたいな打点の高いクリーチャーは優先的に除去されてしまうし、ドローソースがそこまで有る訳でも無いデッキだから、必然的にトップ勝負になりやすいからグダってるような印象が強いのかも知れない。
でもここにポンっと奥儀狙いのプレインズウォーカーが着地すると、逆にグダグダになった方が都合が良かったりするのでは無かろうか?
よろしい、ならばヴェリアナだ。
皆様ご存知の《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》はモダン環境を代表するプレインズウォーカーの1人で、少なくとも3マナで出てきちゃいけないカードです。
ヴェリアナは一撃で勝負を決めるような派手なカードでは無いが、相手をグダグダな状況に引っ張り込む事にかけては超一流、使わない手は無いだろう。
クリーチャーが少ない状況で着地してしまえば、こちらの豊富な除去と合わせて確実にマウントが取れるし、コントロールなんて通したが最後延々と+1のハンデスが刺さり続ける狂気のディスアド製造機となる。
こんな強いカードはメインから3枚ドーンだ!(※つまり3枚しか持っていない。)
ここにナヒリが「となりサーセンww」と着地すれば3ターン後にはエムラくんが元気に走って行く姿を見る事が出来るかも知れない。
今この記事を書いていて気付いたけど、ナヒリが奥義を撃てるターンにエムラくんをトップしちゃっても、ヴェリアナで捨てれば1ターン待たなくても良いね。
1ターンの重みが半端無いゲームだから特にそう思う。
実際に使うとこうなった
試運転で5色人間と戦ってみたのですが、最初のマリガンチェックで「一度で良いからやってみたい!」がいきなり揃っていた。
しかも秘儀術師までステンバーイ、よっしゃ地獄を見せたろ。
先攻初手、フェッチから沼出して《思考囲い/Thoughtseize》でおば賛美を引っこ抜き、2ターン目カマキリを咎めます。
そしてターン渡して「メイン前までどうぞ」と宣言、ドローステップが終了した所で《外科的摘出/Surgical Extraction》でおば賛美を全追放、これで相手はセットランドでGOするしか無い。
2ターン目は土地置いて秘儀術師、フルタップなのでターンを渡す。
相手は墓地に見えている思考囲いを指定して翻弄する魔道士を出して終了、筒抜けの手札からの動きは全て想定済み。
3ターン目指定されていないコジレックの審問でカマキリを抜いてコンバット、秘儀術師のアタック誘発で墓地からサージカル。
カマキリを全て追放して「飛行・速攻・警戒の3/3」とか言う全プレインズウォーカーの宿敵をゲームから退場させる。
サージカル系の呪文は強力な反面、盤面に触れないからハンドアドバンテージ的には損するんですよね。
しかし秘儀術師が1度でも殴るとこのディスアドは帳消しになりただただ強い、いや強すぎるのでこれは秘儀術師をもう1枚足して2枚にするべきだろう。
既知の脅威を予め排除しておき、お膳立ては完璧。
そこからはだらだらと除去撃ったりヴェリアナ着地させてリンリン捨ててフラッシュバックしたりしてマウントを取り続け、
ナヒリさんがエムラくん投げつけて勝利。
何だコレ、凄い楽しい。
マルパイは初めて使いましたが、思っていたより遥かにコントロール力が高くて正直驚きました。
ただ、どう見てもパイロマンサー要素がゼロだったので、ちゃんと満足するまでこのデッキで遊ぼうと思います。
ヤンパイがちゃんと機能すればもっとナヒリを守りやすくなりそうだし、プレイ感が楽しくて使いきりは勿体ないw
このようなキッカケを与えてくれたフォロワーさんに感謝ですね!
ケルドの炎を使ってみるのは完全に忘れてたけど。
あとがき
物あさりが無い状況で「物あさりに依存していた既存のデッキ」を組むと必ず何らかの支障が出るため、他のデッキとの嵌合体を作るのが良いのでは無いかと思い始めています。
上手く混ぜれば単純に勝ち筋が増える訳で、今回作ったマルパイは「1枚もヤンパイ引けなかった」にも関わらず快勝した所を見るに、理屈としては正しいんじゃなかろうか。