[Modern] モダホラ2からの新戦力! – ホロウ・ヴァイン
モダホラ2に《日を浴びるルートワラ/Basking Rootwalla》のリメイク版である《猛火のルートワラ/Blazing Rootwalla》が新録としてプレビューされた時、「ホロウ・ヴァインの復権あるか?」みたいな話題が出ていました。
元々モダン環境で作られていたホロウ・ヴァインは、0マナで唱えられる可能性があるクリーチャーが《虚ろな者/Hollow One》しかおらず、基本的には噛み合ったタイミングで《復讐蔦/Vengevine》を戻すと言う動きでした。
しかし、ここにマッドネス(0)のクリーチャーが加わると
- ディスカードでルートワラをマッドネスコスト(0)で唱える。
- ディスカードによりコスト減少したホロウ・ワンを唱える。
- 2回クリーチャー呪文を唱えたのでヴァインが墓地で誘発。
こんな感じのルートが追加される事になり、理屈的には噛み合う確率が上がる(=安定感が増す)ため中々良さげに見えます。
しかし、この新ルートワラが採用されたホロウ・ヴァインはエターナル環境だけで、あっちのは適者生存だったりバザーだったりでそもそも次元が違うため、そこまでハチャメチャな事をしないモダン環境では目立った動きは無い模様。
そもそもモダンの新環境でディスカードと言えば、カード名だけでアドを取って来る例のシェフを使った「アスモ・フード」が旬なのだから致し方ないのかも知れない。
だがしかし、あの1ターン目に4/4が複数並ぶイカれたブン回りに魅了された一部の熱心なファンは、何か使えそうなパーツが来るたびに時代の裏で「ホロウワンの可能性」を試し続けているのです。
てな訳で、新環境1発目のホロウ・ワンデッキを組んでみました!
メイン (60)
土地
18枚
クリーチャー
32枚
私は行弘プロがその名を世界に知らしめた赤黒派だったのですが、ルートワラ使うならどう考えてもヴァイン型でしょって事でこんな感じに。
そして折角なのでモダホラ2のカードを4種10枚とふんだんに採用し、なんか新しい感を醸し出す事に成功しました。
早速見て行きましょう!
戦略について
ホロウ・ヴァインは、虚ろな者と復讐蔦と言う「パワー4のクリーチャー」を全力で踏み倒しながら並べ、一気にビートダウンする事で勝利を目指すアンフェアデッキです。
基本的な流れは
- 最序盤~序盤:ディスカードでホロウワンを踏み倒し。
- 序盤~中盤:ディスカードで墓地に溜まったヴァインを踏み倒し。
勿論ホロウワンの踏み倒しと、ヴァインのディスカードがかみ合えば3~4枚一気に盤面に飛び出したりする事もあります。
最序盤のポイントは、ホロウワンのテキストにも書かれているように「手札を捨てる」か「サイクリングする」のどちらかを積極的に行う事で、悪事が成るように出来ています。
サイクリングはそのまんまですが、
- 手札をなるべく減らさずに手札を捨てたい。
- なるべくマナは使いたくない。
- 入れ替え枚数が多いほど強い。
つまりルーティングと相性が良いって事になります。
その最たる呪文が《信仰無き物あさり/Faithless Looting》で、ホガーク事件によりモダンで禁止になった事で、これがもう想像の遥か上を行くぐらいデッキが回らなくなりました。
まぁなんだろう、結局モダホラ2でもここの穴を埋めるようなカードは出てこなかったどころか、《信仰無き回収/Faithless Salvaging》とか言うパチモンが出てきて、絶対にモダンには返しませんって心意気がヒシヒシと感じられる結果となりました。
これなぁ、仮組で何度も回してみたけど、せめて1マナにするか2枚ルーティングにしてくんないと話にならないですホントに。
てかそのフレーバーテキストもやめいw
続いて序盤~中盤のポイント、どちらかと言うとこっちの爆発力を上げるイメージで構築しました。
最序盤が不安定なら、力点をズラして後続の厚みを増してやろうじゃないかと。
ここで威力を発揮するのがモダホラ2の新カード、
赤い0マナクリーチャー2種です!
冒頭に出て来た赤ルートワラのマッドネス(0)は勿論ですが、最近かなり推している《激情/Fury》もまた、0マナで唱えられるクリーチャー呪文だからね、これを活用しない手は無いです。
除去枠は《稲妻/Lightning Bolt》にしていたのだけど、どうせなら除去しながらクリーチャー呪文1回にカウントされる激情を全力4枚積みや!って事で、全入れ替えを試してみようかと。(※否定の力も効かないしね。)
とにかくマナがあまり出ないデッキなので、呼び水となるクリーチャーすらも踏み倒すと言う心意気で臨みましょう。
そして中盤以降、すなわちグダってしまっても中型クリーチャーが満載のデッキなので、素出し出来るなら結構やれます。
5マナは怪しいけど、経験上4マナでヴァイン素出しは頻繁にあるので、緑ダブル安定を祈願して、新カードの《成長の揺り篭、ヤヴィマヤ/Yavimaya, Cradle of Growth》を1枚採用してみました。
今後様々なデッキに採用予定の森ボーグには、かなり期待しています。
逆に5マナ出るわ!ってなると激情素出しで、4点分除去飛ばしながら3/3ダブルストライク、これは流石に強い。
後は手札を断片的に使い切る事を避け、「3枚ぐらい溜めてから再展開」って意識して戦うと良いかと思います。
モダホラ2からの新カードについて
モダホラ2の新カード絡みのテクニックをまとめておきます、この辺りのギミック考えるの楽しかった。
ルートワラ・ヴァイン戻し
今回のデッキでは必須テクニック、《傲慢な新生子/Insolent Neonate》を唱えて、すぐに生け贄起動、ルートワラを捨ててマッドネス召喚すると、1マナでヴァインが誘発する。
激情・ヴァイン戻し
こちらも必須テクニック、何らかのクリーチャー呪文を唱えた後に、激情を想起で唱えると、4点除去飛ばしからのヴァイン誘発。
フルタップでクリーチャー呪文を唱えた後でも良いし、《燃え立つ調査/Burning Inquiry》や《ゴブリンの知識/Goblin Lore》でホロウワンがポンと出て来た直後でも良い。
ピッチコストの場合はハンドアドバンテージは失うけど、ヴァインの誘発や相手のクリーチャーを焼ければ帳消し、上手く行けばアドを取れる可能性もある。
モダンでは「稲妻に焼かれない」と言う理由から、タフ4のクリーチャーは強いとされている風潮が強いので、激情の4点はかなり刺さります。
不可思議・オーバー・ザ・頭上
こちらはモダホラ2でリーガル化したジャッジメントのクリーチャー、《不可思議/Wonder》を導入してみました。
理由は単純にホロウワンとヴァインが空を飛んだら絶対強いって事で。
特にマナも使わず、島を壊さない限り効果が続くのは破格って事で青赤ショックランドを2枚積んでいます。
従来からの重要なカードについて
ヴァイン型はほぼ初見なので、情報を集めるより先に、取り合えずドレッジから色々とパーツを持ってきて試す事にしました。
アンリコ・ビーフで立て直し
今やモダンのドレッジの主力を担う《アゴナスの雄牛/Ox of Agonas》は「手札を捨てる」と書いているので、ホロウワンとも相性が良いに違いない。
何より3枚ドローが有難すぎるじゃないですか、絶対強いでしょ。
メインから小さな置物対策
ドレッジでもサイドに積まれる事のある《萎れ/Wilt》を、メインに1枚入れています。
現在のメタゲームを見ると
- アミュレット
- 霊気の薬瓶
- エスパーの歩哨
- 石鍛冶の武器
- もろ肌のニンフ
- ウルザの物語
- これの第2章から出て来るトークン
おイカれになられているアーティファクトやエンチャントが、環境に溢れている事が分かります。
そして何より、こいつにはサイクリング(2)が付いてるのがエライ!
カードを1枚引きながらホロウワンのコストを(2)下げてると思えば、やたらお得な感じがしませんかね。
ちなみに《ウルザの物語/Urza’s Saga》をディッチャ系で割れるのは覚えておきましょうね、アレはエンチャントなので。
燃焼系ホロウワン
構築段階で稲妻を全部抜いたので、除去周りがちょっと不安だったので1枚お試しで入れてみました。
ロームが不採用なのでそこまで大きな火力は出ないだろうけど、墓地に落ちた状態から「手札を捨てる」しながらの除去は強そう。
—
以上、モダホラ2のカードを沢山使ってみた新型ホロウワンデッキの紹介でした。
ホロウワンって一度使うと、ふと「無性に使いたくなる中毒性」があるんですよね。
今回はドレッジのパーツをいくらか入れたので、基本運ゲーとは言え墓地に落ちても使えるカードの枚数自体は増えています。
実戦も行ってきたので、次回は対戦レポートとなります!
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