[Modern] 液鋼コントロール∞ – ラクシオールを添えて

皆さまご無沙汰しております、ここしばらく親和デッキをご機嫌に回していた管理人です。
これが自分のメタゲーム内では相性の関係もあって、かなり高い勝率で暴れまわった結果、遂に《虚空の鏡/Void Mirror》や《戦争の報い、禍汰奇/Kataki, War’s Wage》と言う露骨なサイドを使われるに至ったので、そろそろ潮時かなと。
そんな訳で新デッキ。
<液鋼コントロール∞/Liquimetal Control Infinity>
メイン (60)
土地
23枚
クリーチャー
8枚
これは当サイトでは珍しく良作(=普通に強かった)となった
このデッキをアップデートしたもので、小学生が好みそうな記号(∞)を付与する事で無限コンボが使えるようになったバージョンとなっている。
戦略について
このデッキは《液鋼の塗膜/Liquimetal Coating》や《液鋼の首飾り/Liquimetal Torque》で相手のパーマネントをアーティファクト化し、大量に搭載したファクト破壊手段でバッキバキにしていく「除去コントロール」を主軸として立ち回り、行けそうなタイミングで《サヒーリ・ライ/Saheeli Rai》と《群の祭壇/Altar of the Brood》のコンボを決めて勝利を目指します。
妨害が無い前提なら最短3キルのコンボとなりますが、実戦で3枚コンボなんて早々決まるものではないので、まずは「除去コンモード」から入るのがベター。
目安となるキープ基準は
- 軽量除去
- 液鋼シリーズ
遺恨や盾割りのような「ファクトしか対象に取れない破壊呪文」は、相手のデッキによっては液鋼シリーズありきでしか運用出来ないので、稲妻や削剥などの軽量除去と液鋼シリーズをキープするのが丸いと思われます。
逆に相手のデッキが判明している2戦目以降は、大きく4通りのキープ基準が考えられます。
- ファクトが主体のデッキ:ハンマータイムや親和など、これらに対してはファクト破壊モリモリでキープ。
- 土地コンボデッキ:アミュタイタンやトロンなど、これらに対しては塗膜の方の液鋼コンボ(=土地攻め可能)が致命的に刺さるので、可能な限り狙っていきたい。(※アミュタイタンもトロンも妨害に乏しいデッキなので、非常に有効です。)
- デカいクリーチャーが出て来るデッキ:リビエンやカスケードクラッシュのような続唱系など、これらに対してはサイズ無視で除去出来る液鋼コンボを最優先でキープしたい。
- 1戦目で圧勝出来たデッキ:キープ基準を変えなくていい。
大体こんなイメージ、実際にやってないので何とも言えないけど対クロパはキツそうな気がする。
そしてコンボルートは以下の2パターン、どちらも無限にサヒーリが出て来て相手のライブラリが吹き飛ぶものとなっている。
コンボルートA
まず基本のルート、実戦では揃いづらいとされる3枚コンボ(液鋼シリーズ・サヒーリ・群の祭壇)となるが、キープ基準で触れた通り液鋼シリーズは戦略の基本だから沢山入っているし、ピン挿しの群の祭壇は《ウルザの物語/Urza’s Saga》とか言うイカレたじじいの日記によりサーチ可能なので実質5枚体制。
サヒーリはサーチ不能で4枚しか入っていないので引きに行く必要がありますが、除去コンとして立ち回っていれば「そのうち引くでしょ」って感じで良いのかなと。
コンボ手順は簡単、3枚全てのカードを戦場に出した状態で以下のアクションを起こす。
- サヒーリを対象に取って液鋼を起動、サヒーリがアーティファクト化する。
- サヒーリの「-2能力」はクリーチャーかアーティファクトを対象に取れるので、アーティファクト化した自分自身を対象に取って起動、伝説のプレインズウォーカー・サヒーリ・アーティファクトのトークンが生成される。
- 伝説ルールに従い能力を起動した方のサヒーリを墓地に置く事を選択、トークン(=パーマネント)生成によって群の祭壇が誘発、相手は切削1。
場には伝説のプレインズウォーカー・サヒーリ・アーティファクトのコピートークンが残るので、相手のライブラリが消し飛ぶまで手順2~3をループしてターンを終了、相手のドローステップで勝利。
理論上の3ターンキルについて
- 土地置いて群の祭壇。
- 土地置いて液鋼シリーズ。
- 土地置いてサヒーリ。
妨害が無ければコンボ成立なので3ターンキルとなります、なお確率。
コンボルートB
こちらはニューカペナで追加された《ジアーダの贈り物、ラクシオール/Luxior, Giada’s Gift》を使った新しいルート、相も変わらず3枚コンボ(ラクシオール・サヒーリ・群の祭壇)だが、群の祭壇に加えてラクシオールもじじいの日記からサーチ出来るので、オマケで追加する1枚としては破格の安定感、どう考えても「入れ得」です。
コンボ手順は以下の通り。
- サヒーリにラクシオールを装備する、サヒーリがクリーチャー化する。
- サヒーリの「-2能力」はクリーチャーかアーティファクトを対象に取れるので、アーティファクト化した自分自身を対象に取って起動、伝説のプレインズウォーカー・サヒーリ・アーティファクトのトークンが生成される。
- 伝説ルールに従い能力を起動した方のサヒーリを墓地に置く事を選択、トークン(=パーマネント)生成によって群の祭壇が誘発、相手は切削1。
場には伝説のプレインズウォーカー・サヒーリ・アーティファクトのコピートークンが残るので、相手のライブラリが消し飛ぶまで手順2~3をループしてターンを終了、相手のドローステップで勝利。
じじいの日記の第3章スタックで(◇)を出しておけば、ラクシオールの装備コストまで支払えるのがかなり胡散臭い。
なにより「唱えずにライブラリから直接場に出る」のが最高に胡散臭い、やはりウルザは悪なのだ。
弱点としては、どちらもライブラリアウト勝ちを狙うものになっているので、引き裂く方のエムラくんみたいなカード1枚で無効化されます。
最近のメタゲームでも変身…と言うより不屈の独創力とか、普通の青黒LO対策にサイドに入ってたりするんだよね、エムラくん。
環境メタを考察
ここまで、ウルサガからコンボパーツを拾ってこれる利点ばかりに目を向けてきたが、現モダン環境で非常に高い採用率を誇る危険すぎるカードが存在する。
それは「ニジシュー」こと《虹色の終焉/Prismatic Ending》で、たったの白1マナでこちらの群の祭壇やラクシオールを追放されてしまうのです。
自分でもよく使うから分かるんだけど、このカードは強すぎます。
一応《大いなる創造者、カーン/Karn, the Great Creator》から予備をウィッシュしてこれるように作っていますが、基本的にコンボパーツは先出しするメリットが何一つ無いので、状況によってはウルサガ第3章で「見つかりませんでした」を宣言する事も検討しましょう。
ラクシオールについて
このデッキの真骨頂は《影槍/Shadowspear》の「呪禁と破壊不能を剥がす能力」を併用する事で、赤と無色(≒アーティファクト)のプロテクションを持たないパーマネントは全て破壊可能な点にあります。
モダン広しと言えど、ここまで相手のパーマネントだけを徹底的に破壊できる除去コンはかなり珍しい部類だと思う。
逆に言うと「そっち側」に全振りした構成になっているので、どうしても火力が低くて中々相手のライフを削り切れないって事が往々にしてありました。
しかしこの新兵器ラクシオールがあればプレインズウォーカーで殴れるようになるので、ある程度火力不足が補える予定です。
特に奥義が無い灯争カーンとは相性が良さそうなので、かなり期待しています!
しかし、デッキ構成的に注意しなければならない点もあります。
このデッキのクリーチャー呪文は、基本的に序盤は普通に唱えて盤面に出てこないと言う特徴があります。
これは意図的に「相手の除去を腐らせるため」に構築しているので、当然相手はクリーチャー除去が手札に溜まって行くはずです。
そうなると、プレインズウォーカーにラクシオールを装備した瞬間どうなるか?
管理人なら「嬉々として腐っていたクリーチャー除去を一斉に投げつける」と思うので、状況判断を見誤らないようにしないとですね。
それでもなお、プレインズウォーカーがラクシオールと影槍を担いだフィニッシャーになるのはロマンがあって大好きです!
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以上、無限コンボ搭載型の除去コンの紹介でした。
群の祭壇、ラクシオール、影槍と言う1マナファクトの重要性が高いデッキなので、ウルサガの購入を決めた時から試したかったんですよね。
現在進行形で対戦実績を収集中なので、またレポートも見に来てやってください!