[モダン構築] URバルモア – 団結のドミナリア

2022年10月14日

皆さんごきげんよう、新弾の「団結のドミナリア」が環境に投下されてしばらく経ちましたが、お気に入りのカードには出会えましたでしょうか?

お安いカードが中心とは言え、管理人も結構な枚数買い漁ってしまいましたので、団結のドミナリアの新カードを使ったデッキは使用感と執筆時点でのシングル価格などを書いて行こうと思います。

 

一発目は「果敢のネクスト・ステージ」がテーマとなっているこちらのデッキをご紹介。

何やら結果的に安価カードまみれになって、いつぞやの「格安デッキ(土地以外)」みたいな事になりましたw

<URバルモア/UR Balmor>

実力を測るため、団結のドミナリアの新クリーチャー3種12枚を大胆に投入した意欲作、果たしてモダンでどこまで通用するのかが注目のポイントです。

 


戦略について

このデッキは新カードの《静電式歩兵/Electrostatic Infantry》(アンコモン:約50円)と、イコリアの定番《スプライトのドラゴン/Sprite Dragon》(アンコモン:約100円)を出し、軽量インスタント&ソーサリーで育てながら殴る事で勝利を目指します。

同じく新弾から登場した《戦闘魔道士の隊長、バルモア/Balmor, Battlemage Captain》(アンコモン:約30円)を立たせておくと、自軍全体のパワー上昇効率が実質2倍、そしてトランプルの付与による突破力で、安易なチャンプブロックを許さない攻撃的な構築となっています。

また、以前作成したストーム系のデッキ(※文末の関連記事に貼っておきます!)で採用した《約束の終焉/Finale of Promise》を使ったギミックが個人的にかなりツボだったので、このデッキにも組み込んでおります。

このデッキの性質上、構築段階で自然と1マナのインスタントとソーサリーが沢山入るので、

  • インスタントやソーサリーを連打したい。
  • 呪文連打した事による息切れ。

この状況で約束の終焉をX=1で唱えると、ほぼ確定でアドバンテージが得られる仕組みとなっています。

例えば《考慮/Consider》《手練/Sleight of Hand》のどちらかを指定すれば手札を減らさずに行動出来るし、なんなら両方指定して逆に手札を増やすなんて事が可能だったり。

《稲妻/Lightning Bolt》を指定すれば除去や顔面ダメージ、《一攫千金/Strike It Rich》を指定すれば1マナを生み出せるため、フルタップから更に1マナ呪文を唱えたりと、かなりテクニカルな動きが期待出来ます。

首尾よく2枚再利用出来れば「呪文を3回唱えた」ことになる訳だから、スプライトのドラゴンや静電式歩兵が居れば+1/+1カウンターが3つ乗るし、バルモア隊長が居ればターン終了時まで追加でパワー+3とトランプルの修正となる。(シナジー熱盛)

 


8枚体制について

デッキ名こそ<URバルモア>を名乗っていますが、本質的には静電式歩兵が登場した事によるスプライトのドラゴン8枚体制がこのデッキの構築理由になっています。

この2枚を比べると「スプライトのドラゴンの方がちょっと強いけど大体一緒」と言うのが、管理人の評価。

静電式歩兵は、誘発条件がインスタントかソーサリーに限定されていて、速攻が付いていない代わりにタフが1高い、それぐらいの違い。

他に目を向ければ、2マナで回避能力を持っていて、誘発型能力で+1/+1カウンターが乗って行くと言う部分は同じで、ここが重要だから問題ないって感じ。

能力が誘発するたびに+1/+1カウンターが乗ると言う事は、果敢の打点アップ条件だった、自分のターンかつコンバットダメージが入る直前までに非クリーチャー呪文を唱えている必要があると言う制限から解放される(=相手のターンに唱えても無駄にならならい)事を意味しています。

このリストにはカウンター呪文は入っていないけど、《君は近づいてくる護衛兵に気づいた/You See a Guard Approach》は当然構えて使う呪文だしね。

そもそもインスタント呪文は、優先権さえあればターンに関係なく動けるから強い訳だし、稲妻も考慮も「構えて使った方が強い」よねって感じ。

 

ちなみに静電式歩兵のフレイバーテキストがちょっと面白くて、アートと合わせて見るとジワります。

「『チャージしろ』って言ったらこういうことになるとは思わなかった。だが気合いは認める!」

― 戦闘魔道士の隊長、バルモア

トランプル=気合なんかな?w

そして、こいつバルモア隊長の部下らしいのでデッキ名はこうなりました。

 


手札なんかナンボあっても困りませんからね

4枚フル投入しているのに、ここまで一切触れていない新カード《戦羽の神秘家/Battlewing Mystic》(アンコモン:約30円)にもスポットを当てて行こう。

まず2マナ2/1飛行、悪くない。

バルモア隊長が居れば、なんかちゃっかり3/1とか4/1になるのも悪くない。

唱える時にキッカー(赤)を払うと、手札を全て捨てて2ドローが付いてくる、悪くない、いやむしろ強い。

真価を発揮するにはタイミングを選ぶけど、取り合えず出しても「空の2点クロック」はそれだけで強い。

場に出た後は飛んでるだけのフレンチバニラだから除去の優先度が低い、しかし2点クロック、でもここで除去使って本命出てきたらヤダな、みたいな絶妙なウザさを醸し出してくれそうな逸材。

一人回ししている感覚だと、

  • マナフラ気味で手札が土地とコイツだけって時。
  • 約束の終焉を探しつつ踏み倒すタネを捨てる時。

こんなタイミングで使うと「つっよ」と思ったり、序盤に重ねて引いたら「4枚も要らんかな?」と思ったり。

ちょっとしばらく使ってみて、減量するかどうかを見極めて行きたいですね。

 


対戦レポート

ここ最近、お勤め先の都合でお昼休憩にMTGを嗜めなくなって、実に10日ぶりに対戦が実現しました。

やっぱりアレですね、アナログ派のリーマンプレイヤーは対戦環境が整うかどうかで大きくプレイ時間に差が出来てしまいますね…。

本腰入れてリモート対戦環境も検討しなければと思いますが、取り合えずレポートをご覧ください!

お相手は、団結のドミナリアのドミナリアで進化した「12ロード・マーフォーク」です。

バルモア隊長「微妙」説

毎ゲーム手札にバルモア隊長が吸い付いて来たので、取り合えず出す事は出来たのですが、使用感としては正直「微妙」と言った所。

まさか、いきなりデッキ名を冠するバルモア隊長に暗雲立ち込める。

なんか、こんな感じでポンと出ても、そのターンは大体マナが無いので1ターンのラグが生じます。

写真では横に出ているスプライトのドラゴンがそこそこ育っているんだけど、この後のエンド時に《天上都市、大田原/Otawara, Soaring City》でスプライトのドラゴンがバウンスされて、隊長が一人寂しく場に残ると言う事態に。

で、スプライト出し直して速攻で二人で殴って2点とかやってるうちに渡り殺されました。

隊長自体が「速攻が無くてタフが上がらない代わりに飛んでる速槍」みたいなもんだし、1枚でも他の果敢系クリーチャーが居ればパワーアップ効果2倍なんだから、決して弱いクリーチャーではないんだけどね。

並べば凄い爆発力になりそうなもんなのに、レジェンダリーだからそれは出来ないとか、ちょっと痒いところに手が届かない印象を受けました。

なので、現時点での評価は

他に果敢系のクリーチャーが出ている状態で、生きてターンが帰ってきたら強い。

そんな感じ。

静電式歩兵は期待通り

続いて第2のスプライトのドラゴン、静電式歩兵。

これはね、当たり前のように強かった。

相手の除去と言うかバウンスを、君は近づいてくる~でタイミングよく躱したのも大きいけど、やはり《海と空のシヴィエルン/Svyelun of Sea and Sky》みたいな破壊不能のファッティを、トランプルでぶち抜きながらライフをゴリゴリ削るのは気持ちよかったです。

流石に飛んでる上に速攻持ちのスプライトのドラゴンには一段劣るように感じたけど、チャンプブロックやプロテクションをぶち抜けるトランプルは大変魅力的でした!

現時点での評価は

守ってやれば勝ちまで行ける強力なクリーチャー。

バルモア隊長と違って、こいつはポツンと居るだけでも強いです。

戦羽の神秘家は違う意味で評価したい

新カード最後の1枚、コイツは「手札を使い切ってからキッカーで唱える」と言う、想定通りの使い方をしてみたら確かに強いと感じました。

しかし、パンピープレイヤーである管理人はすぐに「勿体ない病」を発症してしまうため、キッカーで出すタイミングを見極めるのが下手くそ過ぎて、そのポテンシャルを活かしきれていないと思います。

このカードは取捨選択が巧い上級プレイヤーならもっと強く使えるに違いありません、状況的に詰みかねないから「手札を全部捨ててでも2枚引きに行く」そんな判断が出来るあなたにはおススメします。

逆に言うと、明確に捨てたいカードが決まっているURフェニックスで使えばお手軽に強いと思う。

と言う訳で現時点での評価

パイオニアのURフェニックスなら、エース級ワンチャンあるぐらいのポテンシャル。

こんな感じ。

アドバンテージを得られる可能性がある分、バルモア隊長より使いやすいかも知れん。

新カードじゃないけど評価したい

お気に入り枠で入れた約束の終焉、やはりこの呪文は楽しくて良きです。

1マナ呪文が多いから、X=1でバンバン仕事してくれるのが凄いえらい。

静電式歩兵も気合×3でモリモリ育って、ブロッカー焼きながらドローしながらトランプルパンチ、楽し過ぎるので一度使ってみて欲しい。

 

以上、団結のドミナリアの新クリーチャー3種12枚を使ってみたデッキの紹介とレポートでした!

結果は1-2で負け越したけど、スプライトのドラゴンと静電式歩兵の8枚体制は、普通にモダン級なんじゃないかなと思う。

やはりサイズアップが永続的なのは強いし、それぞれの回避能力もかなり仕事してくれて好感触。

戦羽の神秘家はモダンのURフェニックスで通用するか見てみたいので、デザイナーズコンボの約束の終焉パッケージとセットで試してみたいですね。

ではでは、次のデッキでお会いしましょう!

 


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Posted by theuri