[モダン構築] エレンダ連打 – 団結のドミナリア

皆さんごきげんよう、団結のドミナリアの新カードを使ったデッキ紹介の第3弾は、無機物のくせにNTR属性を付与された《完成化したウェザーライト/Weatherlight Compleated》を使って行きます。
前回のドミナリア再訪時に久々にカード化され、おじさん達が歓喜した《ウェザーライト/Weatherlight》は、控えめに言って弱かったので今度こそ活躍させたい所。
アーキタイプは団結のドミナリア注目の無色カードで紹介した通り「アリストクラッツ系」にする事は決めていたのですが、イニスト連続再訪したにも関わらず、モダン級の強化が貰えなかった吸血鬼を主軸にした構築にしました。
メイン (60)
土地
20枚
クリーチャー
25枚
実は吸血鬼って、アリストクラッツ系のパーツが全部揃っているんですよね。
戦略について
このデッキは《血の芸術家/Blood Artist》や《残酷な祝賀者/Cruel Celebrant》のような、クリーチャーが死亡した時にドレインが誘発する能力を駆使して、相手のライフを吸い尽くす事で勝利を目指します。
ドレイン砲台やサクリ台などのコンボパーツが盤面に揃わないといけないのですが、デカいドレインを発生させる時は墓地から一気に拾う事を想定している(=クリーチャーは死亡しても問題ない)ので、ガンガン手札を展開して行きましょう。
チャンプブロック等を駆使してある程度ゲームを進め、盤面と墓地のどちらかにドレイン砲台&サクリ台がある状態になれば準備完了。
このデッキは、ラリーこと《先祖の結集/Rally the Ancestors》をX=2で撃つと、エレンダ以外全てのクリーチャーが釣れるように出来ているので、砲台とサクリ台+αを釣ってきて、次のアップキーまでに全部サクってドレインドレインです。
釣ってきたクリーチャーがラリーの効果で追放される前に「全部サクって墓地に落とせば次のラリーでまた釣れる」と言うのが定番の使い方。
ちなみにラリーを撃つタイミングは、相手のコンバット中の「防御クリーチャー指定ステップ前」がイチオシ。
どの道サクるクリーチャーでチャンプなり相打ちなり出来れば、ドレインも相まってかなり打たれ強くなるんじゃなかろうか。
エレンダ様について
基本戦術は前述の通りですが、ここにデッキ名を冠する《薄暮薔薇、エレンダ/Elenda, the Dusk Rose》を立たせておくと面白い事が起こる。
エレンダではないクリーチャーが死亡するたびに+1/+1カウンターが乗ってサイズアップ、エレンダ自身が死亡するとエレンダのパワー分の1/1絆魂・吸血鬼トークンが飛び出します。
それもまたサクッてしまえば、
(死亡したクリーチャー数+1)×2点のドレイン
を発生させる事が可能になります。
具体例を出すと、ラリー直後などにエレンダと砲台&サクリ台、適当なクリーチャーが2体出ていたとする。
- クリーチャーを2回サクって2点ドレイン、エレンダが3/3になる。
- エレンダをサクって1点ドレイン、3体の吸血鬼トークンが出る。
- 吸血鬼トークンを3回サクッて3点ドレイン。
(2+1)×2=6回サクって6点ドレインって感じ、タネが3体なら8回サクりで8点になるし、ラリーで砲台が2体釣れていたら軽々10点以上持って行ける計算になります。
生け贄起動を連打する
このムーブこそが必殺技、エレンダ連打である。(なおネーミングセンス)
勿論エレンダによって生成された吸血鬼トークンはラリーで追放されたりしないので、そのまま勝てない場合は直ぐにサクらず、次のターンに一斉バンザイアタックするなり、チャンプに回すなり、有効利用する事を推奨する。
寝取られたレガシーについて
さて、見事にファイレクシアに汚染された新ウェザーライト。
プレイ前の段階では「潤滑油的な立ち位置」を期待していますが、現モダン環境でそこまで悠長言ってられるかは不明。
スペックは(2)で置けて、自軍クリーチャーの死亡誘発で《ファイレクシア病・カウンター》が1つ乗り、そのタイミングで乗っているファイレクシア病・カウンターの個数で能力を発揮する仕組みになっている。
- 1~3個:占術1。
- 4~6個:占術1&5/5飛行のクリーチャー化。
- 7個~:1ドロー&5/5飛行のクリーチャー化。
パッと見で、場に出てから、自軍のクリーチャーが4体死ぬまで、それも死亡誘発が発生した時だけ占術1。
これ大丈夫か?
ちょっとシミュレーション。
初手1マナクリーチャー、2ターン目コイツ、3ターン目1マナクリーチャーと2マナクリーチャー、ここでクリーチャーが全滅したとしても、カウンターは3つ止まり。
最速最大展開しても、3ターン目で得られる効果は「占術1を3回だけ」となる。
本当に大丈夫か?
かなり懸念点はあるものの、ウェザーライトでどうにかしてやろうってデッキじゃないからね。
実際はこれと《臓物の予見者/Viscera Seer》の占術で土地を探したいと言う、なんとも危うい考えでマナベースを作っています。
エレンダとラリーX=2と言う4マナ呪文を唱えたいデッキなのに、土地が20枚しか入っていないと言うトチ狂ったマナベースはそう言った事情から。
ありがたく占術しながら、その過程で4個、7個とファイレクシア病が進行していけば強いんじゃね?と思った次第。
こればかりは実戦で使ってみて、相手の反応見て評価する必要がある。
ピックアップカード
構築段階で、これは重要だなと思ったカードについて少し触れておきます。
凶月の吸血鬼
こいつは吸血鬼1マナ域の定番《漆黒軍の騎士/Knight of the Ebon Legion》と競合していました。
ゆうて「すぐにサクるんじゃね?」と言う理由から《接死/Deathtouch》を持つ凶月の方がチャンプブロックとしての質が高いと判断してのチョイス、ラリーからの強襲ブロックで相打ち取れたりするのが強そう。
捕らわれの宿主
死んだらトークンを残すクリーチャー、アリストクラッツの定番は《宿命の旅人/Doomed Traveler》と《追われる証人/Hunted Witness》で、実際1マナでそれをやってのけるのは強力。
管理人の好みで吸血鬼で組んだせいで2マナかかるのはアレですが、コイツが残すトークンは「自身をサクれる」と「1マナ出る」と言う所が画期的。
土地の枚数的にスクリュー気味になると予想されるだけに、この1マナは結構大きいんじゃないかと思っています。
研究室荒らし
こちらは《村の儀式/Village Rites》と枠争いをした結果、3枚掘れて墓地も肥やせる(=ラリー強くなる)と言う事で選択。
このカード、墓地利用デッキだと大体採用してる気がする。
対戦レポート
こんな感じの構築で実戦、対戦相手は団結のドミナリアから《カーンの酒杯/Karn’s Sylex》と《刻まれたタブレット/Inscribed Tablet》で強化されたエルドラージ・トロン。
結論から申しますと無理ゲー
メインからチャリスが入っているせいで、2ターン目にX=1で置かれて白目剥きます。
まだチャリスは打ち消されて墓地に行くから、マシっちゃマシなんですが、《難題の予見者/Thought-Knot Seer》とか《歪める嘆き/Warping Wail》みたいな追放がキツすぎました。
そして何よりまずいのはやっぱり《歩行バリスタ/Walking Ballista》ですね、お相手もこう言うデッキに慣れているため、しらみつぶしにサクり台を狙い撃ちにしてくるため機能不全に陥ります。
もう土地しか残らん。
ウェザーライトはちょっと活躍した
先置きして相手のコンバットに合わせてラリーでバットリ、色々打ち取ったり出来て、相手も「おお、結構強いね」と漏らしていました。
返しのターンにX=6のバリスタが出て来て、普通に撃墜されてましたけども。
サイドインしたカード引けてたら…とか、そう言う次元の問題ではないぐらい、1枚1枚のカードパワーが違うなと思った次第。
あと一押しまで追い込めたのは1戦だけで、もう清々しい程の完敗と言った感じでしたね…。
ってか、エルトロってこんなに安定してたっけ?(絶望感凄かった)
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以上、完成されたウェザーライトを使ってみたデッキの紹介でした!
使い込んではいないけど、クリーチャー主体のデッキなら「無くはないかも?」と思う程度のカードパワーはありそう。
実戦では全く良いところを見せられなかったのが残念ですが、エルトロはかなり強力な部類のデッキなので仕方ないね。
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