[兄弟戦争] 注目のカード – 黒

2022年11月17日

新エキスパンション「兄弟戦争」の、個人的に注目している黒いカードの紹介です!

セット的にファイレクシアカラーである黒は、普通にモダンで使えるじゃーんってレベルのカードが沢山あって見ごたえがありました。

 


剃刀鞭の人体改造機

期待度:★★★☆ [3.5]

不特定マナコスト2の3/1、アーティファクト・クリーチャーのゾンビ、ブロックを出来ない常在型能力と、(4)(黒)(黒)で墓地にあるこのゾンビを+1/+1カウンターを1個乗せた状態で戦場に戻す起動型能力を持つ。

このコストは対戦相手が基本じゃない土地を4つ以上コントロールしていると(4)減少する。

珍しいアーティファクトのゾンビ、ブロック出来ないゾンビ的な特徴も「珍しく」無しにしてもらえれば最高でしたが、2マナ3/1と言うマナレシオはゾンビ界では高水準、某レギサウルスを除けばトップクラスだと思う。(知らんけど)

墓地から戻す能力のコスト減少条件も、モダン環境であれば単色デッキでも結構な量の特殊土地を積んでいるので、2マナ4/2として運用出来るんじゃないかと思うので、流石にこれは期待できるなと思いました。

残念ながらモダン環境ではゾンビの部族デッキは不器用(=妨害能力が殆ど無い)すぎて、どうあがいてもファンデッキ止まりなのが残念なところです。

既存のアーキタイプから就職先を探すとなると、やはりドレッジだろうか。

墓地からのディスカードや、縫合体のフォローとして採用率が高い《憑依された死体/Haunted Dead》と入れ替えてみるのはアリかも知れない。

墓地からディスカードは出来ないが縫合体のフォローは出来るし、引いちゃった時はそのまま2マナで色事故気にせず3打点として置けるのは、憑依された死体には無い利点。

マナフラするようなデッキじゃ無いから、沢山入れる事は出来ないけどね。

 


人体改造機の冠

期待度:★★★ [3.0]

不特定マナコスト2のアーティファクト・装備品、装備したクリーチャーに+2/+0の修正と死亡時にカードを1枚引く死亡誘発能力を与える。

かの有名な《頭蓋骨絞め/Skullclamp》のタフネスのマイナス修正を無くし、ドロー枚数を1枚にし、装備コストも調整したリメイク。

ゆうて装備コストに関しては(黒)限定で1マナで行けたり、《シガルダの助け/Sigarda’s Aid》《純鋼の聖騎士/Puresteel Paladin》みたいな能力と、対象に取るだけで死ぬイリュージョンとかそう言うのと組み合わせると、挙動がバグりそうな気がしてならないのでピックアップしました。

そう言うの抜きにしても、繰り返し使える装備品で相手の除去をこちらの有利交換に出来る時点で光るものがありますね!

 


ヨーグモスの法務官、ギックス

期待度:★★★★☆ [4.5]

ダブルシンボル3マナ3/3の伝説のファイレクシアン・法務官、自分のコントロールするクリーチャーが対戦相手に戦闘ダメージを与えるたびに1点のライフを支払うと1ドローする誘発型能力を与える。

また、(4)(黒)(黒)(黒)とカードをX枚捨てることで、対戦相手のライブラリトップをX枚見て、それらをコスト無しでプレイしても良いと言う起動型能力も持つ。

とにかく常在型能力が「やべー」と思いました、普通なら「ここは貰っとくか」となる小粒の接死持ちのアタックなども、相打ちブロックしなければアド取られるみたいな状況を作る事が出来てしまう。

具体的な例として、ラクドスカラーなら

  1. 初手ラガバン(除去ありますか?)
  2. 次のターンにダウスィーの虚空歩き(除去ありますか?)
  3. 次のターンにギックス(除去ありますか?)

こんな流れは、想像するだけで地獄過ぎて吐きそうになるだろう。

初手のラガバンを処理出来ないと、いわゆる「ラガバンゲー」に持ち込まれる恐れがあるためマスト除去、もしくは初手ハンデスで除去を抜くのも良さそうだ。

そして2手目の虚空歩きも処理出来ないと大概な事になる「アンブロの3点クロック」で、その虚空歩きが殴り始める3ターン目にギックスを置かれるとセルフアド祭りをおっぱじめる世界線に送り込まれてしまうのだ。

また、コスト3は《発掘/Unearth》で釣れるサイズなので気軽に出しちゃっても良いし、流石は神話レアと言ったカードパワーなのは間違いないだろう。

 

起動型能力は「そこそこ」かなって思う、捨てる用の手札は自身の能力で補助出来るとは言え、自分で組んだデッキのカード(=少なくともデッキに必要なカード)を捨てて、相手のデッキ(=多くは不要なカードになる)を捲って踏み倒した所で、そこまで強い動きにならないんじゃ?と思う。

噛み合いによっては宇宙だけど、流石にコストが全方面で重すぎるし。

一応アーボーグやマナフィルタ入れたトロンで起動は出来ると思うので、今後「使ってみたら強かった!」と言う評価に変わるかも知れないけど。

 


ギックスのくぐつ師

期待度:★★★ [3.0]
シングルシンボル4マナ4/3のファイレクシアン・邪術師、各ターン自分が2枚目のカードを引くと2点ドレインが誘発する能力と、死亡時に墓地からマナ総量3以下のコイツではないクリーチャーを戦場にもどす死亡誘発型能力を持つ。

モダンで使えるかどうかは別として、露骨にギックスと一緒に使う事を想定したデザイナーズコンボが仕込まれた1枚。

上の能力はギックスの効果で追加ドローした時に誘発し、コイツが死ねば墓地のギックスを釣る事が出来る、中々美しいシナジーを形成している。

つまり、マナ総量3以下でドロー出来るクリーチャーが他にも居れば、そのシナジーを更に広げる事が可能と言う事。

例えばスタンの範囲なら《不吉なとげ刺し/Fell Stinger》とかは《濫用/Exploit》で自殺も他殺も出来るので、かなり相性が良さそうに見える。

モダンのカードプールではまだ精査出来ていないが、非クリーチャー呪文なら《ファイレクシアの闘技場/Phyrexian Arena》が物凄く相性が良さそうだ。

これを設置しておく事で毎ターンドローステップが2枚目のカードになるため、特に殴りに行ったり余計なリソースを割かなくても、そこで自動的に2点ドレインが誘発すると言う、新シェオルもビックリな動きが可能。

ファイレクシアの闘技場のデメリットである1点ペイも2点ドレインでむしろプラスになるし、何しろどちらもファイレクシア関連のカードなので、フレーバー的にも満点の組み合わせとなっている。

たまらずコイツを除去したら、墓地からギックスが帰って来るみたいな。

まぁ除去は除去でも最近は簡単に追放されるから、そこまで上手くは行かないだろうけどもw

 


運命的連携

期待度:★★★★ [4.0]
シングルシンボル4マナのソーサリー、自分のコントロールしているアーティファクトかクリーチャーを対象とし、そのマナ総量に等しいカードを引いて、そのパーマネントのコントロールを対戦相手に渡すと言う効果を持つ。

これは公開されてすぐに《悪魔の契約/Demonic Pact》を液鋼シリーズでアーティファクト化して「ラストの契約実行前に対戦相手に渡すんですね分かります」と、みんながすぐさま理解した運営からのメッセージカードと捉えるのが良いだろう。

ご多分に漏れずキャットパクトのパーツを全て持っている管理人も一度は遊ぶと思うが、契約を3つ消化するのが結構大変で全然決まらないんだよね。(それは言うな)

しかしロマン枠としては高得点、バレバレのギミックを通しきれるかどうかを楽しむプレイスタイルも、それはそれで乙なもの。

 


ファイレクシアの肉体喰らい

期待度:★★★★★ [5.0]

ラストは不特定マナコスト7の7/5威迫・絆魂・護法(こいつのパワー分ライフペイ)を持つアーティファクト・クリーチャー、ファイレクシアン・ワーム。(なげえ)

試作(1)(黒)(黒)で3/3で出す事が出来るため、あとはもうブリンクしてライフレースをぶっ壊すだけです。

こいつは今の所、本セットのトップ神話レアで値段が大変な事になっています。

実際使うと勿論強くてさらに値上がりするんだろうなって感じですが、《儚い存在/Ephemerate》が使える下環境だともっとヤバイと思います。

また白黒ブリンクが流行るようなら、いつの間にか暴落してしまった《悲嘆/Grief》がまた高くなると思うので、組む予定がある人は早めに揃えとくが吉。(ゆうてそこそこ高いけど)

さて、コイツが高い理由。

まず試作で出しても3マナ3/3威迫・絆魂・護法(3点ライフペイ)が普通に強い事が挙げられます、ピン除去投げたら最低でも1:1交換&3点ロス。

そしてブリンクしたり、素のコストで出したりしたら7/5威迫・絆魂・護法(7点ライフペイ)とか言う化け物になります。

またこのブリンクとの相性が酷いまでに良くて、

  1. 除去の対象に取る→護法でライフペイ。
  2. ブリンクにより除去がフィズる。
  3. ライフロスした上に、なんかデカいのが残る。

デカい状態のこいつに除去投げて、ブリンクでフィズらされた日には7点ロスして状況変わらず、発狂しちゃうね!

チャンプで凌ごうにも威迫により2体がかりで止める事を強制されるし「何かの間違いじゃないか?」と言わんばかりの性能だ。

このカード唯一の弱点を上げるとしたら、4枚買おうとすると20,000円オーバーの費用ぐらいかかる事だろう。

 

おおう…。

 

令和の雑に強いカードは、スタンでも平気でこんな値段ついちゃうから怖いね。

 

以上、兄弟戦争の個人的注目の黒いカードの紹介でした。

端的な感想を述べると、ギックスと肉体喰らい、欲しい、高い、悔しい。

安い所で行くと、くぐつ師とファイレクシアの闘技場の組み合わせが強そうなので、《ファイレクシアの抹消者/Phyrexian Obliterator》みたいなロマンカードを使った、黒単信心ファイレクシアデッキとか作ったらエモいかも知れん。

そうなるとやっぱり、ギックスと肉体喰らいが欲しくなるジレンマを乗り越える必要が出て来るけどw

 

さて、次回は赤いカードの紹介です。

パッと見で久々にドレッジのパーツになりそうなカードが散見されるので、楽しみです!

 


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雑談

Posted by theuri