[モダン構築] ドレッジ – 苦々しい再会&屑鉄造りの雑種犬

皆さんごきげんよう、新セットの「兄弟戦争」で久々にドレッジ向けのカードが追加されたので、早速デッキを組んで遊んできました!
実戦で使用したリストはこちら。
メイン (60)
土地
19枚
クリーチャー
23枚
先日エントリーした注目の赤いカードで挙げた3種類のうち、採用に至ったのは《苦々しい再会/Bitter Reunion》と《屑鉄造りの雑種犬/Scrapwork Mutt》と言うコモンコンビとなりました。
実際に回してみた感触としては、こいつらは4枚ずつの計8枚スロットを圧迫しても悪くないと思えるぐらい、使い心地が良かったです!
ドレッジの解説は今更過ぎるので軽い変更点の紹介に留めて、新カード2種のレビューを中心に書こうと思います。
構築について
今回は新カードのためのスロットを確保するために、思い切ってロームこと《壌土からの生命/Life from the Loam》を切って緑を無くしました。
また、新カードが2枚ともルーティング能力なので、《叫び角笛/Shriekhorn》や《燃焼/Conflagrate》なんかも抜いちゃいました。
注目カードで推していた《ミシュラの命令/Mishra’s Command》は残念ながらボツ、分かっちゃいたけどドレッジの構造的な欠点(=ライブラリから殆どカードを引かない)から、ミシュコマはスタート時に手札にないと唱える機会が殆ど無く、ロームを切った影響でマナが伸びないのも手伝って「そもそもXコストと相性が悪い」と言う結論に至った次第。
マナベースがタイトになった
環境的に1マナ除去は欲しいだろうと言う事で《暗黒破/Darkblast》と、1マナインスタントで諜報3が出来る《異世界の凝視/Otherworldly Gaze》を取っているので、初手は青か黒が欲しいのでこんなマナベースに。
フェッチ枚数より参照出来るカードの方が少ないので、サーチして「見つかりませんでした」にならないよう注意が必要です。
何と言うかこの2枚以外は、殆ど赤マナ出たらOKなカードばかりなので、もしかすると今流行りの月ハメには耐性があるのかも知れない。
さて、デッキ解説はこれぐらいにして「実戦で使ってみてどう思ったか」のレビューに進みましょう!
お相手は白単のデスタク、あのデッキはどんなデッキにも満遍なく嫌がらせが出来るので、相性とかはあんまりないんじゃなかろうか。
苦々しい再会
おススメ度:★★★★☆(4.5)
モダン環境のドレッジが最も光り輝く瞬間、それはやはり《アゴナスの雄牛/Ox of Agonas》が着地した時ではないだろうか?
ビーフが着地すると最大3回もドレッジ出来るため、なんか盤面が大変な事になって「ターンが返ってきたら大体勝つ」を幾度となく経験してきたから、多分コイツが一番光ってると思う。(※墓地から出せて、手札全部捨ててから3ドローが相性良すぎる。)
速攻は強い能力です
その「ターンが返ってきたら」の部分を省略出来るのが、今回の新カード!
少なくとも出した時点で《苦しめる声/Tormenting Voice》相当の効果を得られるので、
- 初手で暗黒破か異世界の凝視で墓地+3枚。(※暗黒破の場合は2ターン目のドローをドレッジに置換。)
- ターン貰って、苦々しい再会を出して1枚捨てて2回ドレッジ、凶漢やインプで墓地+8~+10枚。
- ターン貰って赤ダブルを含む3マナが出るなら、ビーフ脱出から滅茶苦茶して、浮いてる1マナで苦々しい再会をサクッてフルパン。
こんな感じのブン回りが起こり得る。
ゆうて《秘蔵の縫合体/Prized Amalgam》は出てくるまでラグがあるから、召喚酔いをチョロまかせるのはビーフと《ナルコメーバ/Narcomoeba》だけなんだけど、インチキカードの《這い寄る恐怖/Creeping Chill》が予想外のタイミングでライフを削って行くため、ビーフの5点パンチは重くのしかかる一撃となります。
相手に1枚使わせる
過去に幾度となくドレッジで轢き殺してきた対戦相手は、いち早く「この速攻付与は死に直結する」と見抜いたようで、すぐに撤去してきました。
ターン貰ってビーフを脱出、当然盤面が賑やかになります。
うーん、一手違い。
前のターンで撤去されてなかったら6点入ったのに。
残念ではあるけど、出た時に最低限の仕事を済ませてるし、こんな感じで対処札を使わせる事が出来るのは「実質2枚分働いているようなもの」だと思うんだけど、どうですかね。
屑鉄造りの雑種犬
おススメ度:★★★★★(5.0)
モダン環境のドレッジが最も暗雲立ち込める瞬間、それはやはりルーティングが妨害された時ではないだろうか?
最近でこそ採用枚数が減少傾向にあるとは言え、とにかく《否定の力/Force of Negation》に苦手意識があります。
理由はドレッジ最強の2手目と言っても過言ではない《安堵の再会/Cathartic Reunion》を否定の力でカウンターされると「物凄くキツイと言う現実」があり、管理人はそれを嫌ってインスタントである《安堵の火葬/Cathartic Pyre》に4枚とも入れ替えた経緯がある。(※相手のターンに唱えてピッチコストで支払えなくしたかった。)
妨害にある程度耐性がある
また、今回デスタクと戦って思い出したけど、サリアによる非クリーチャー呪文に科せられる追加コスト(1)も非常にキツイ要素の一つでした。(苦々しい再会が唱えられねぇ!)
これはドレッジと言うデッキが「2マナあれば戦える」と言う仕組みになっているため、3マナ目を要求されると途端に辛くなるからです。
安堵の再会、ローム、燃焼なんかも「2マナで唱える前提」で作られているから、追加コストを要求されると3枚目の土地を探す必要性が出てきます。
最近のリストは異世界の凝視である程度探せるから、幾分マシになりましたが。
そんな時に頼りになるのがコイツ、雑種犬です!
非クリーチャー呪文への妨害をスルスルとすり抜けて、2マナで着地、ルーティングでドレッジした後は「ブロックも出来るパワー2のお肉」が場に残るのが絶妙に強いと感じました。
ドレッジの歴史的に、比較するなら《傲慢な新生子/Insolent Neonate》で、1マナ重くなった代わりにルーティング後も生き残る事とパワーが1高くて蘇生も出来る事から、管理人的には上位互換だと言う認識です。
蘇生が良い味出してる
妨害を抜きにしても追放除去を連打されて崩壊した盤面から、雑種犬の蘇生を連打して殴り切るパターンが何度か発生しました。
写真のシーンでは管理人お気に入りの《不可思議/Wonder》が墓地に落ちていた状態かつ、出た時のルーティングで這い寄る恐怖をめくりながら2点パンチとかしてたので、ドレッジならではのシナジーですね!
ターン終了時に追放されてしまうけど、墓地リソースから2/1速攻+ルーティングが(1)(赤)で得られるのは普通に強いんじゃなかろうか。
苦々しい再会でも書いたけど、速攻って能力は強いからね。
実は土地以外のカードがお安い?
今回のリストを見直していたら、土地以外のカードではレア以上のものが2種類しか無い事に気づきましたw
- 秘蔵の縫合体(レア)
- アゴナスの雄牛(神話レア)
縫合体は昔はそこそこしたけど、時のらせんリマスター、ダブマス2で立て続けに再録され、ドレッジが下火になった結果、今はなんと100円以下で買えるぐらい値崩れしています。
と言うか、今調べてみたらアゴナスビーフも200円以下になってて俄かには信じられないんだけど。
コイツはそこそこしたよね?
何事??
ちょっと納得行かないけど腐ってもドレッジ、サイド無しのBO1ルールならメタ上位のデッキもそれなりに喰えるぐらいのパワーは有るので、ドレッジに興味のある方は「ある意味底値」の今こそチャンス、気軽に組んでプレイしてみて欲しい。
—
以上、兄弟戦争の新カードを導入したドレッジのレビューでした!
久々に回したけど、やっぱりドレッジは楽しいねw