[モダン構築] 親和 – 狙え爆アド!錨の鍛錬フルヒット

皆さんごきげんよう、今回の「兄弟戦争の新カードを使おう!」では、《錨の鍛錬/Forging the Anchor》を使って行こうと思います。
前回はドレッジで、新カードの《屑鉄造りの雑種犬/Scrapwork Mutt》と《苦々しい再会/Bitter Reunion》をフル投入して遊んでみたんだけど、非常に良い手ごたえがありましたので今回も期待に応えて欲しい所。
さて、錨の鍛錬。
ライブラリトップを5枚見て、その中から望む数のアーティファクトを公開して手札に加えるカード。
性能については以前 [兄弟戦争] 注目のカード – 青 と言う記事で取り上げていますので、未読の方は是非。
とにかくアーティファクトまみれのデッキなら「高確率でアドバンテージが得られるカード」なのは間違いないので、管理人が使っている親和デッキ(8-castモドキ)をアップデートしてみました。
メイン (60)
土地
18枚
クリーチャー
20枚
今回の方針は、
手札の消耗がマッハなデッキが、手札の補充もマッハになったら最強なのでは?
って感じで。
錨の鍛錬について
親和系の軽量ファクトモリモリデッキの強みは、何と言っても他を圧倒する展開力です。
それは異常な速度で手札を消費すると言う事なので、3ターン目には「手札を全部使いきった!」なんて事もままあります。
そこに、展開したファクト数を参照してコスト軽減が可能な2ドローカード(=手札補充)である《物読み/Thoughtcast》と《思考の監視者/Thought Monitor》が綺麗にハマったのが 8-cast ってヤツですね。
全然流行っちゃいないけど、現モダン環境でもそれなりに戦えるレベルの強さはあると思っています。
じゃあそこに追加で「複数枚の手札を補充できるカードが追加されたらどうなる?」って話だから、
×:それなりに戦えるレベル
○:まともに戦えるレベル
当然こうなるよね?(せやろか)
早速シミュレートを駆使して、机上の理論をこねくり回してみよう。
デッキ内のアーティファクト数
まず、新リストのファクト分布を見て行く。
- 土地:10枚
- 生物:20枚
- 呪文:12枚
60枚のデッキに、合計42枚のアーティファクトが入っているようだ。
折角なのでここではもう少し細かい条件を決めて、よりリアルな数字に近づけてみよう。
初期手札のアーティファクト枚数
60枚のライブラリから7枚引いた時に、アーティファクトが何枚含まれているかを、それぞれ 240,000 回ずつシミュレートした結果が以下のようになった。
- 7枚:約6.88%
- 6枚以上:約31.36%
- 5枚以上:約65.18%
- 4枚以上:約88.86%
- 3枚以上:約97.87%
- 2枚以上:約99.78%
- 1枚以上:約99.99%
- 0枚:約0.01%
3枚以上はほぼ確定だけど、比率から言って「初期手札でファクトの方が少ない」ってのはちょっとどうかと思うため、4枚のファクトをキープすると言う前提で検証を進めてみようか。
錨の鍛錬の期待値
流石に唱えた時点でのライブラリの中身までは設定のしようが無いので、初期手札からライブラリを調整した状態から唱えたと言う事にしよう。(※実際には初手で唱えるのは不可能、2ターン目なら可能。)
- ファクト:42枚ー4枚=38枚
- その他:18枚ー3枚=15枚
- ライブラリ:38枚+15枚=53枚
この状態のライブラリからトップを5枚見た時のシミュレートをそれぞれ 240,000 回ずつ行った結果が以下の通り。
- 5枚:約17.49%
- 4枚以上:約56.21%(約38.63%)
- 3枚以上:約86.95%(約31.08%)
- 2枚以上:約98.15%(約11.24%)
- 1枚以上:約99.93%(約1.82%)
- 0枚:約0.07%
まぁ3枚以上は堅いでしょうし、2回に1回は4枚以上のアーティファクトが見つかるようです。
すげえ!
ちなみにカッコ内の数字はピッタリになる確率です、例えば5枚の組み合わせが「4枚のアーティファクト」と「1枚のその他」になる確率は約 38.63% って感じ。
そう考えると「5枚も全然あり得るやん?」って思うね、マジで。
(シミュレートは以下のツールで行っています。)
唯一の問題点は(2)(青)と言うコストだけど、太鼓も4枚入ってるし、8-cast も搭載してるんだから何とかなるんじゃないかな。
シンワ兵器だもん!
さて、すでに管理人の頭の中では新カードと定番の 8-cast が組み合わさり、戦場にはとんでもない物量のファクトが展開されている事になっている。
そこにポン出しする事で、兵器級の破壊力を具現化する珠玉のフィニッシャーたちを紹介しよう。
ウルザの物語
言わずと知れたモダホラ2のクソパワーカード、これから出て来る構築物トークンのスタッツがファクト数を参照するので、しれっとクソデカサイズになる。
第3章から羽ばたき飛行機械を釣って来て「フライヤーを確保!」とか、そう言う使い方も出来るので、このデッキとの相性は言わずもがな。
イラクサ嚢胞
こちらもモダホラ2産のカード、ウルサガに比べれば大人しいが、生体武器はシステム的に強い事は周知の事実。
ファクトの数を参照し、その枚数分P/Tに修正を与えるため、ウルサガの構築物トークンが出て来た時と大体同じ状況になる。
さらにこちらは、細菌が処理されたりフライヤーのアタックが通りそうなら普通の装備品として付け替えが可能なのが便利。
ゆうて3マナは少し重めなので、今回はピン挿しで。
頭蓋囲い
全てのクリーチャーがフィニッシャーと化す、ド定番のファクト数参照装備品、イラクサ嚢胞のリメイク元。
タフネスは上がらないけど「当たれば死ぬ」を地で行く修正値が強烈で、起動型能力の(黒)(黒)が支払えるなら、インスタントタイミングで装備の付け替えが可能なインチキ機能つき。
墨蛾の生息地
頭蓋囲いやイラクサ嚢胞が入っているなら、取り合えず入れとけみたいなカード。
鱗親和がモダン環境から消えてからはハンマータイム専用カードみたいになってるけど、このデッキでも一撃必殺は可能です。
むしろクリーチャーが豊富なので、的を絞られにくいと言うメリットまで有ると言える。
実戦レポート
なんかもう管理人の脳内では色とりどりのお花が咲き乱れている訳ですが、やはりデッキは対戦で使ってこそ。
早速実戦で使ってみたので、どうなったのかを見て行きましょう。
お相手は久しぶりのヘリオッドカンパニー、無限ダメージ or 無限ライフのコンボをして来るデッキです。
まぁ無限ライフは墨蛾でなんとかなるし、普段のデッキよりはマシかもしれん。
BO3:1戦目(無限ダメージで負け)
1マリガンで6枚キープ、2ターン目には手札がすでに1枚しか無い状態に。
流石は親和デッキ、圧巻の立ち上がりと言えます。
2ターン程殴ったところで好機到来、錨の鍛錬を引いて来たので、撮れ高のために即撃ち一択である。
そぉい!
結果はエンチャントである広がりゆく海以外はすべてアーティファクト、カードを4枚もゲットです、爆アドです。
ターンが戻ってくれば全展開&頭蓋囲いで勝ち!
…の予定だったが、お相手のターンに《イーオスのレインジャー長/Ranger-Captain of Eos》が出て来て、《歩行バリスタ/Walking Ballista》をサーチされる。
返ってきたこちらのターンのアップキープにレインジャー長をサクられて、非クリーチャー呪文が唱えられなくなり、トドメを刺しきれず。
相手にターンを返さざるを得なくなって、バリスタ出て来てそのまま無限ダメージで負け。
レインジャー長、仕事し過ぎ。
BO3:2戦目(アウフ出て来て負け)
ヘリカンは要するに「ヘリオッドさえ居なければ怖くない」と言うデッキなので、兄弟戦争の新カード《機能不全ダニ/Haywire Mite》をサイドイン、これでライフ回復のスタックでヘリオッドを追放してしまう作戦で行こうと思う。
首尾よくダニはキープ出来たけど、土地は詰まるし緑マナも出ない状態で手札を全展開。
返しのターンにお相手の3テフェにファクト土地をバウンスされ、出し直してもタップイン、物読みが唱えられず空白のターンを作ってしまう。
そして返した相手ターンに、事は起こった。
なんかアウフ出てきた、久しぶりに見たな。
と言うか、アウフって確かファクト土地が…。
投了します。
一人で実質マイコ・カーンしてるやん、無理ゲーすぎるw
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以上、お粗末な内容になりましたが、錨の鍛錬を親和デッキで試運転してみたレポートでした!
一度しか唱えられなかったけど、4枚ゲットには対戦相手も流石に驚いていました。
そんなに弱くはないと思うんだけど、今回は2タテされてしまいましたね。
デッキとは関係無いけど、白緑って《溜め込み屋のアウフ/Collector Ouphe》と《戦争の報い、禍汰奇/Kataki, War’s Wage》おるのヤバくない?
ファクトデッキへのヘイトが高すぎて、1枚で即死するレベルなんだけどw
このデッキにはクリーチャー除去が入っていないので、サイドに《四肢切断/Dismember》とか入れておかないと、最速で2キルされちゃうの嫌過ぎる。(カンパニーからも出て来るし)
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