[モダン構築] ブービー・トロン – 昭和のロマンカード

MTG は平成定期。
最近エターナル環境への憧れから「パウパーとかどうや?」みたいな話が出てきだしたので、子供の頃に集めたカードの残骸ストレージをガサゴソしていた所、テンペストの《ブービートラップ/Booby Trap》を発見しました。(※レアカードだからパウパーで使えないけど。)
懐かしいなーと思って Wiki で情報をみたら、これ普通にモダンリーガルだったんだね。
このカードは簡単に言うと、
指定したカードを相手がドローしたら10点ダメージ
と言うロマンカード。
健全な男の子がこう言うカードを見るとムラムラすると思いませんか?
いや、する。
と言う訳で、久しぶりに練り込んだオリジナルデッキ(笑)を作りました。
メイン (60)
土地
- 1x 爆発域
- 1x 耐え抜くもの、母聖樹
- 4x ウルザの鉱山
- 4x ウルザの魔力炉
- 4x ウルザの物語
- 4x ウルザの塔
- 1x 成長の揺り篭、ヤヴィマヤ
19枚
クリーチャー
- 3x 屑鉄さらい
- 1x ワームとぐろエンジン
- 1x 絶え間ない飢餓、ウラモグ
5枚
現代モダンのカードプールで「指定したカードを引かせる」を狙うとどうなるか、是非ご覧いただきたい。
戦略について
ブービー職人の朝は《ウルザの塔/Urza’s Tower》、《ウルザの鉱山/Urza’s Mine》、《ウルザの魔力炉/Urza’s Power Plant》を揃える事から始まる。
これらを可及的速やかに揃えるため、サーチ能力の高い緑トロンをベースに組んでいますが、《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》や《解放された者、カーン/Karn Liberated》のような、強力な無色カードを所持していないと言う悲しき懐事情から、ちょっと過剰だと感じた《森の占術/Sylvan Scrying》を抜いた形になっています。
首尾よく6マナを稼ぎ出し、ブービートラップが手札に来れば「魅せプレイタイム」に突入、あらゆる手段を使ってブービートラップを爆発させる職人芸を披露してやりましょう。
ミシュラのガラクタ
職人の仕事道具その1は、その汎用性の高さから様々なデッキで見かける《ミシュラのガラクタ/Mishra’s Bauble》です。
プレイにも能力の起動にもマナを使わず、相手のライブラリトップをチラ見出来るなんてカードは、モダン広しと言えどかなり珍しい1枚。
相手のトップをチラ見したらブービートラップを設置、その際にチラ見したカード名を指定すればミッションコンプリート、相手は次のドローで爆ぜる。(※基本土地は指定できないので注意。)
ただし序盤はガンガン起動してドロー変換した方が何かと捗るので、温存し過ぎない事をおススメします。
洞察のランタン
職人の仕事道具その2は、一時期流行ったランタン・コントロールのキーカードである《洞察のランタン/Lantern of Insight》です。
1マナで「相手のトップカードが見え続ける」と言う何やら凄いカード、なお自分のトップカードも相手に見えてしまいますが、気にしなければ良いだけの話なので実質ノーリスクですね!
おもむろにブービートラップを設置、その際に相手のライブラリトップに見えているカード名を指定すればミッションコンプリート、相手は次のドローで爆ぜる。(※基本土地は指定できないので注意。)
副次的効果として、ブービートラップがネタバレした状態でランタンを置くと、対戦相手はプレッシャーを感じてくれるかも。
もう一つの起動型能力は決してインクの染みではなく、相手のトップにヤバいカードが見えているなら「相手のライブラリ」を、トップ勝負で膠着している時などは「自分のライブラリ」をシャッフルする事が有効な手段となるため、状況に応じてサクってしまう事も検討したい所です。
有毒の蘇生
職人の仕事道具その3は、過去にオパモ追悼式で遊んだ<純鋼ストーム>で使ったことが有る《有毒の蘇生/Noxious Revival》です。
たった緑1マナ、あるいはライフを2点支払えば0マナで、墓地のカード1枚を対象に取り、それを「オーナーのライブラリトップに置く」と言う効果を持ちます。
他の2枚と違いインスタントタイミングで相手のライブラリトップを変更する事が出来るため、相手の墓地に基本土地以外のカードが1枚でもあれば、ブービートラップは先置きでも後置きでも構わない所がポイントです。
他2枚と組み合わせたブービートラップは、
- ブービートラップを唱えたスタックでドローする。
- ブービートラップが着地した後にシャッフルや占術を行う。
などの、いわゆるトップ操作で回避される可能性があります。
そんな時でも有毒の蘇生なら、実際にドローする直前の優先権で墓地からトップに狙いのカードを置けるため、リカバリーとしても使える事を覚えておきましょう。(※相手の墓地のカードを考慮に入れてカード名を指定する事が望ましい。)
もちろん自分の墓地のカードも対象に取れるので、爆発したブービートラップを自分のトップに積み直して「もう一回遊べるドン!」したり、使用済みの《探検の地図/Expedition Map》や《古きものの活性/Ancient Stirrings》などを積み直して再利用するなど、とにかくこのカードは用途が広い。
まさに「職人の仕事道具」と呼ぶに相応しい、いぶし銀な1枚と言えるのではないだろうか。
サブプランについて
最初は「ランタンを持ってこれるぞ!」ぐらいの軽い気持ちで採用した《ウルザの物語/Urza’s Saga》でしたが、やはり問題児だらけのモダホラ2の中でも、トップクラスのパワーカードと呼ばれるウルサガは格が違いました。
なんかコイツ、第3章までに構築物トークン2体出した後にライブラリから《探検の地図/Expedition Map》を持ってこれるから、
この話には続きがあってな?
何やら連続自分語りが始まります。
地獄かな?
このプランを選択すると色マナを必要としなくなるのですが、《彩色の星/Chromatic Star》と《彩色の宝球/Chromatic Sphere》は腐るどころか、ファクトカウントが稼げるので、
実質1マナのアンセム
とか言う壊れカードに変貌を遂げます、普通にイカれてます。(※構築物トークンはファクト1枚につき+1/+1修正を受けるため。)
2枚以上のウルサガを並べると、トークン生成のマナが足りないと言う「ウルサガあるある」もトロンなら余裕で支払えるし、有毒の蘇生でウルサガをトップに戻したりも出来る。
つまりこれ1枚引くだけで普通に強力なプランが取れるため、実質1枚コンボと言えるのではなかろうか。
タイプ「ウルザの」を持つ土地カード16枚体制って時点で、えも言われぬ狂気を感じる。
オシャレカード
デッキの構造的にセレクトした、ちょっと変わった(イキりたい)カードを紹介したい。
屑鉄さらい
キーカードのブービートラップに始まり、各種フィルターファクト、リセットボタンの《忘却石/Oblivion Stone》などなど、このデッキには自壊するファクトが大量に入っています。
じゃあ屑鉄さらい入れときゃアド取れるんじゃね?って事で3枚ほど採用しています。
忘却石はセットから起動まで行こうと思うと合計8マナかかるので、最速でトロンが揃っても「1マナ足りないやん」って事が頻発します。
そこで余っているマナから屑鉄さらい出しておいて、次のターンに忘却石を起動すると、最序盤で使ったフィルターファクトやマップなどを2枚ほど回収出来ると言う皮算用。
ちなみにフィルターファクトを起動するとガラクタを回収出来るのが凄いえらいと思うし、パワーが3有るのでスカイソブリンを操縦する事が出来ます!
イシュ・サーの背骨
屑鉄さらいでスカイソブリン操縦出来ます!
前項で声高らかにイキっていましたが、残念なことに管理人が《領事の旗艦、スカイソブリン/Skysovereign, Consul Flagship》を無くしてしまったようです。(ガチ紛失かも知れない)
ファクトを多用するデッキなので、何とかして「アウフ絶対殺したいマンの枠」を埋めるべく採用したのがこちら。
場に出た時に「パーマネントを何でも1つ破壊出来る」と言う効果はシンプルに上位互換。
搭乗は出来ないものの、灯争カーンの+1を使えば次の自分のターンまで7/7のクリーチャーになるんじゃね?と言う事に気付く。
回避能力は無いけど、悪くないサイズ。
なお、マナコストはお察し。
実戦で使ってみた
新しいデッキは構築開始から、完成品を握りしめて対戦の卓につくまでが第1フェイズ、ダイスを振った所からが第2フェイズが始まる。
第3フェイズの対戦後で喜んでいるか、泣いているかは内容次第。(大体泣いてる)
初陣1戦目(勝ち)
決まり手:ブービートラッププラン
ゲーム中盤でウルサガからランタンを設置した時に、対戦相手が「???」と良いリアクションをくれたので、内心ニチャニチャしながら《古きものの活性/Ancient Stirrings》を唱えたら、ドンピシャでブービートラップを見つける事が出来ました。
うり「ブービートラップ出して前兆の壁を指定したいです。」
同僚氏「なっつwwwこんなカード使うやつおる?wwww」
何を言うか、目の前におるではないか。
まずは未知のアーキタイプの特権である初見殺しで1本、吹き飛ばされた対戦相手からも「かなりエモい、これはお見事。」と賛辞を頂きました。
初陣2戦目(勝ち)
決まり手:普通にトロンプラン
悲嘆ブリンクと思考囲いで手札をボロボロにされる最悪のスタートでしたが、ウルサガは土地なので抜かれず、第3章から探検の地図→トロン成立の流れ。
忘却石と爆発域を有毒の蘇生で使い回して、都合4回のリセット。
トップ勝負になったらこちらの土俵と言わんばかりに、今引きしたスケールの大きいカードをひたすら叩きつけて、強引に逆転勝利を収めました。
手札が無い時にトップしたブービートラップ(=ヤマカン)は、流石に弱かったですw
そして、やっぱりウルサガは強かった。
2日目1戦目(負け)
決まり手:威迫&シャドーによるビートダウン
悲嘆ブリンクでこちらの初動(土地サーチ)を咎め、手足の生えた黒力線(虚空歩き)で墓地利用を封殺しながら、威迫&シャドーで一気にビートダウンされました。
前日と違いウルサガが初手に無かったので、普通に完封されました。
2日目2戦目(勝ち)
決まり手:普通にトロンプラン
先攻3ターン目にトロン成立、お相手が盤面の展開よりこちらの妨害にリソースを割いてきたので、ここから先のダブルアクションを抑える目的で《王神の立像/God-Pharaoh’s Statue》を投げつけてみた。
これで悲嘆や孤独のハードキャストが辛くなり、ピッチコストにも課税される2マナが重くのしかかるはずです。
最後はまぁ構築物トークンで。
やはりウルサガは強い。
3日目1戦目(勝ち)
決まり手:ハーフ&ハーフプラン
中盤まではかなり押され気味で、苦し紛れに有毒の蘇生→ブービートラップで10点を削るも残り6点が遠い。
マナフラしている所に引いたカーンで背骨を投げつけて、相手盤面の最後のクリーチャーを除去した時に、
7/7背骨ビート始まる!!111
と大興奮したのも束の間、返しのターンに《機能不全ダニ/Haywire Mite》に追放されてあっさり終了。
中々上手く行きませんねぇ。
その後トップした《殴打頭蓋/Batterskull》を叩きつけて、のらりくらりと除去をかわしながら2発顔面にぶち込んで勝利、流石往年のトロンが使っていたフィニッシャー、まだまだ現役です。
何か引かれる前に削り切れたので、なんやかんや14点削れていたのが大きかったですね。
3日目2戦目(勝ち)
決まり手:ウルサガ
トロン成立と、ウルサガがタイミングよく引けたのが重なって「4舞台連続ウルザの漫談」が始まって圧殺。
ウルサガが強すぎる、南無三。
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以上、なつかしのブービートラップで遊びたいデッキの紹介でした!
色んなデッキでウルサガを擦ってる管理人ですが、このデッキのウルサガは頭一つ抜けて強いと思いました。
ガラクタやファクトが全部アンセムになるのが、やっぱりヤバすぎる気がします。
致命傷にはならないものの、ブービートラップの10点は大打撃ですし、案外やれるのかも知れない。
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