モダンはおもちゃ箱6 vol.1 – ホロウ・ワンの新しいオモチャ「インティ 」現る
皆様ご無沙汰しております、管理人です。
5ヶ月ぶりぐらいでしょうか、延々とパウパーで遊んでいたのですが、現在最新セットである「イクサラン:失われし洞窟」のプレビューで、
ほら喜べよ、ホロウ・ワンのオモチャだぞ(意訳)
と言う前評判(?)を頂いておりましたカードがありまして。
それがこちら、《太陽の執事長、インティ/Inti, Seneschal of the Sun》でございます。
ご多分に漏れず管理人も4枚購入済みで、居ても立っても居られずにモダンの戦場へと帰って来た次第。
久々にイジリ甲斐のあるカードが来たので、おもちゃ箱シリーズとして、何度かに分けてコスって行こうと思いますので、是非お付き合いください。
ちなみにこのインティと言うカード、どうにも既視感がありまして。
記憶を頼りに過去の記事を漁っていたら、
見つけた、コイツだ。
マナコストに加えて、スタッツまで一緒なので、目を細めて見る事により大体同じように見えます。
つまり、これは実質インティ8枚体制と言う事になるのではないだろうか?
捨てたカード直接か、ライブラリトップかと言う大きな違いはありますが、双方「自らカードを捨てるとアドバンテージを得られる」と言う共通点があります。
そしてモダン環境で自らカードを捨てると言えば?
そう、我らがアイドル《虚ろな者/Hollow One》しか勝たんよねって事で出来上がった、テスト版のリストがコチラ。
メイン (60)
《信仰無き物あさり/Faithless Looting》亡き後、どこまで行ってもガチャデッキ止まりだったホロウ・ワンと言うアーキタイプですが、今回はインティ8枚体制によるディスカードシナジーで「堅実にアドバンテージを重ねて行くミッドレンジ」と言うイメージで構築したので、きっと今までとは違う世界を見せてくれる事でしょう。
戦略についての構想
このデッキはホロウ・ワンを使うなら、必然的に採用する事になる「セルフディスカード」や「サイクリング」とシナジーするインティや理論家を並べ、大量の引き増しを発生させる事でリソース面のアドバンテージを得、粘り強く戦う事で勝利を目指そうと考えています。
単純な例を出すと、インティが戦場に居る時に《通りの悪霊/Street Wraith》をサイクリングすると、2ライフペイで1ドローに衝動的ドローが1枚付いてきてお得じゃん!的な。
他にも《オリファント/Oliphaunt》や《カザド=ドゥームのトロール/Troll of Khazad-dûm》みたいな土地サイクリングなら、1マナで任意の土地1枚にオマケの衝動的ドローが1枚付いてくる訳です。
そもそもの話、このインティとか言うカードがサイクリングと相性が良すぎるのです。
さらにインティの攻撃誘発はインティ自身が攻撃する必要が無いので安全に誘発する事が可能で、
- 1枚ディスカード(=捨てた時誘発も美味しく頂ける)
- 恒久的なサイズアップ
- 一時的なトランプル付与
となっており、チャンプブロックで窮地を凌がれがちだったホロウ・ワンの弱点をカバーして、ガンガン相手のライフを削ってくれる事が期待出来ますね!
1ターン目に《燃え立つ調査/Burning Inquiry》からホロウ・ワン、2ターン目にインティ出してからコンバット、ホロウ・ワンの攻撃でインティが誘発して、1枚捨てて衝動的ドローしながら 5/5 トランプルパンチ。
ブン回りパターンは、想像するだけで脳汁モノ。
結局ガチャデッキじゃねえか!と言う言葉は、是非とも飲み込んで頂きたく。
陰謀の理論家と言うカード
最初にインティ8枚体制と言ったな?
あれはウソだ。
シミュレータ上で一人回ししていると、割とすぐに気づく事があります。
コイツ全然インティじゃない。
驚くべきことに、陰謀の理論家はインティの代わりにはならないようです。(知ってた)
そもそもこのカードを思い出したのは、過去に使ってみた記事を書いていたからで、
まぁまぁ酷評してますね…!
流石にこのデッキは除去の的が多いから、過去の記事みたいな状況にはならないと思うので、ちゃんとインティとの相違点を理解して使ってあげようと思います。
捨てた時誘発
理論家は捨てたカードが土地でなければ、それをそのまま墓地から追放して「唱えてもよい」と言う能力なので、ぶっちゃけサイクリングとの相性がよろしくないです。
と言うのも、サイクリングのついたカードって殆ど「本体が重い」から、追放した所で唱えるのが難しいのです。
インティはライブラリトップから追放するので、サイクリングしたカードはそのまま墓地に落ちて、土地を含めた別のカードを「プレイ」する機会が得られるので相性が良いって事ですね。(当然ランダム性はあるけど)
しかし理論家には理論家の強みがあって、燃え立つ調査のようなランダムディスカードや、何らかの追加コストで自ら選んでカードを捨てる場合、その時プレイ出来る1枚を狙い撃ちで追放する事で、アドバンテージを確定する事が可能です。
ゆうて今回はミッドレンジを謳うデッキなので、サイクリングしたカードを追放して唱えられるぐらいマナが出る可能性は無きにしも非ず。
だけどこのデッキにおいては、序盤全然強くないのはギルティですね…。
攻撃誘発
コンバット支援は無いですが、コンバットにより自らルーティングを誘発出来るので、インティと重複して誘発させる事で最大4枚のアドバンテージを得られる可能性があります。
- 理論家の攻撃誘発で(1)を支払いルーティング能力、インティの攻撃誘発もスタックに乗る。
- 理論家のルーティングを解決、可能ならプレイ出来るカードを1枚選んで捨ててから1枚ドロー。
- カードを1枚捨てたので、理論家の捨てた時能力が誘発、同時にインティの捨てた時誘発もスタックに乗る。
- 理論家の捨てた時能力を解決、先ほど捨てたカードがプレイ出来るなら追放する。(+1アド)
- インティの捨てた時能力を解決、トップを1枚衝動的ドロー。(+1アド)
- インティの攻撃時誘発を解決、可能ならプレイ出来るカードを1枚選んで捨て、対象の攻撃クリーチャーに+1/+1カウンターを置き、ターン終了時までトランプルを付与する。
- カードを1枚捨てたので、理論家の捨てた時能力が誘発、同時にインティの捨てた時誘発もスタックに乗る。
- 理論家の捨てた時能力を解決、先ほど捨てたカードがプレイ出来るなら追放する。(+1アド)
- インティの捨てた時能力を解決、トップを1枚衝動的ドロー。(+1アド)
なんかややこしいけど、多分こうなると思う。
どう、強そう?
ハハッ!
4枚プレイ出来たら流石に爆アドだけど、マナコストは額面通りだし、追放領域のカードは捨てられないからサイクリングは出来ない(=これはインティも同じ)となると、まず間違いなく全部使い切るのは無理だろうなと。
しかも「唱えてもよい」なので土地は駄目と言う事から、実際は上手く不要牌を弾く感じで運用する玄人向けのカードなのかも知れない。
まぁ玄人はそもそもこんなカード使ってないんだけど。
令和のタルモゴイフ()
さて、ここで追加のフィニッシャーとして採用を検討している《迷いし者の魂/Souls of the Lost》を紹介します。
こいつも新イクサランのカードで、シングルシンボル2マナの ★/★+1 のクリーチャー、つまりタルモです。
なんやかんや言っても、ホロウ・ワンって結局は 4/4 のバニラな訳で、もう駄目だお終いだな状況で飛び出した所で
なにもしない
と言う厳しい現実を幾度となく味わってきました。
だから従来のホロウ・ワンは、さっさとゲームを畳んでしまう必要性があったのです。
しかし今回の構築テーマは「堅実にアドバンテージを重ねて行くミッドレンジ」なので、さっさとゲームを畳む事はあまり視野に入れていません。
つまるところ、対戦相手とそこそこの応酬の末に「出したら逆転しうるインパクト」即ち、強烈なフィニッシャーがどうしても必要になってきます。
そこにフィットしうると考えたのがこのカード、自分の墓地にある「パーマネントカード」の枚数分デカくなるとか言うトンデモ能力を持っています。
クリーチャーしか参照しないルアゴイフくんは見習って、どうぞ。
どんどん手札を捨てるデッキの性質上、殴り始める3ターン目には平気で 4/5 ぐらいになっています。(フェッチも有るし)
墓地対をされない限り、ゲームレンジが伸びれば伸びるほどめちゃくちゃなサイズになって行くので、インティのトランプル付与でぶち抜きワンパンまであり得る、ロマン溢れる1枚。
コイツの採用を決めた事で、なるべくパーマネントで出来る事はパーマネントでやりましょう(=落魄シナジー)と言った感じに。
例えば除去にはパウパーでも愛用している新カードの《税血の刃/Tithing Blade》とか、落とし過ぎたクリーチャー回収に《死者の神のお告げ/Omen of the Dead》とか。
パーマネントとして場に残るので、コイツを唱える時の追加コストで手札を捨てたくない時にサクる事も出来るし、各種ディスカードで捨ててしまっても落魄するため、どう運用しても無駄になりません。
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一抹の不安要素を抱えながらも、新型ホロウ・ワンのひな形が完成しました。
次回は「今どきのモダン環境事情」を踏まえたサイドゲームの考察をして行きますので、是非お読みくださいませ。
それにしても、パウパーに引きこもってから5ヶ月も経ったんだなぁと言う事に驚いています。(=想像の100倍ぐらい面白いフォーマットだった)
今後はモダン月間とパウパー月間をローテしようかと言う話になったので、パウパーのデッキ紹介記事も書いて行こうと思います!
既に10種類以上のデッキを握り、かなりやり込んでいるので、そこそこ語れるぐらいにはなりました。
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