[ルール] 解決中に呪文を唱える – 間違って覚えてた!
タイトルの件ですが、この《解決中に呪文を唱える》の挙動について、間違ったルールでプレイしておりました。
読者さんからご指摘いただき、ちゃんとしたルールブックで確認したところ、一番肝心な所を間違って処理しておりました。
お恥ずかしい限りですが、折角なので調べたことを書き残して共有しておこうと思います。
勘違いしていた部分
事の発端は《約束の終焉/Finale of Promise》をX=2で唱えて、解決中に墓地にある《差し戻し/Remand》を対象に取って、解決中の《約束の終焉》を打ち消して手札に戻す。
と言う誤りのある挙動を、小ネタとして紹介していた事でした。
《約束の終焉》のテキストはこちら。
Finale of Promise / 約束の終焉 (X)(赤)(赤)
ソーサリー
あなたはあなたの墓地から、マナ総量がそれぞれX以下である、インスタント・カード最大1枚とソーサリー・カード最大1枚を対象とし、それらをそのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。これにより唱えた呪文があなたの墓地に置かれるなら、代わりにそれを追放する。Xが10以上なら、それらの呪文をそれぞれ2回コピーする。あなたはそれらのコピーの新しい対象を選んでもよい。MTG Wiki
《解決中に呪文を唱える》は、その効果で唱えた呪文が解決されるまでが能力の一部と言う誤った認識でプレイしていました。
これは《唱える》の定義を見れば一目瞭然でした。
呪文を唱えるとは、やがて解決されてその効果が発生するよう、その呪文を現在ある場所からスタックに置き、コストを支払うことを意味する。
そうです《唱える》とは、必要ならコストやら対象やらを決定して「スタックに乗せるまで」を指しています。
そしてスタックの上で《解決》される順番が来るまでソワソワしながら待つ、これが基本的な呪文を《唱えた》時の挙動。
つまり、流石に知っているはずの基本的なルールなのに、謎の意味不明な勘違いをしていたことになります。
ものすごく恥ずかしい。
なお、紙で対戦したお相手にはごめんなさいしておきました!
《解決中に呪文を唱える》の正しい挙動
では、間違って処理していた《約束の終焉》のスタック上の挙動を、ルールに基づいた正しい挙動でまとめて終わりたいと思います。
注)スタックは数字が大きいほど上に乗っていると思ってください。
約束の終焉をX=2で唱えました
ソーサリータイミングなので、空のスタックに《約束の終焉》が乗って「解決待ち」になりました。
- 約束の終焉(解決待ち)
約束の終焉の解決を始めました
約束の終焉の解決を始めます、X=2なので墓地の《差し戻し》と《定業》を対象にとって《唱える》事にしました。
先に《定業》を唱えたかったので《差し戻し》⇒《定業》の順番でスタックに乗せました。
- 約束の終焉(解決中)
- 差し戻し(解決待ち)
- 定業(解決待ち)
このスタックに積まれるタイミングは、約束の終焉の効果を解決中なので、どのプレイヤーにも優先権は発生しません。
約束の終焉が解決されました
《差し戻し》と《定業》がスタックに乗った(=唱えた)ので《約束の終焉》の能力が全て解決され、スタックから墓地に移動しました。
- 差し戻し(解決待ち)
- 定業(解決待ち)
スタックの1番上に乗っている定業を解決
ここで優先権が発生します。
何も無いなら占術2をしてから1ドローを行い《定業》の能力が全て解決されたので、スタックから墓地に移動しました。
- 差し戻し(解決待ち)
- 定業(解決中)
スタックの1番上に乗っている差し戻しを解決
スタック上に《差し戻し》しかないので、
対抗呪文/Counterspellなどの、対象をとる打ち消し呪文(を含めたすべての呪文)は、スタック上のその呪文自身を対象にとることはできない。
MTG Wiki
《打ち消す》のルールにより打ち消され(フィズった)、スタックから墓地に移動しました。
- 差し戻し(解決中)
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以上、《解決中に呪文を唱える》の挙動についてのお話でした。
ジャッジの居ない環境で、ほぼ紙でしかプレイしていないと、こう言う思い込み系の間違いに気づけないので、ご指摘頂けると非常にありがたいです。
赤っ恥モノですが、間違い続けるよりずっと良い。
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