[モダン構築] 肉大工、悟 – アグロ&無限コンボ
紙の「サンダージャンクションの無法者」が本日より通常販売開始と言うことで、予約購入勢は本日出荷されるであろうカードを今か今かと待ちわびて居る事でしょう。
そんな中、新カード《潜入者、悟》のデッキ案2つ目を紹介したいと思います。
今回もコンボデッキですが、正直このカードはド派手な「無限ドロー!」とかよりも、細かくアドバンテージを取る事で輝くカードなんだろうなって思い始めています。
それでも地雷デッキを作ってしまうのがクソデッカー、早速リストから見て行きましょう。
<肉大工、悟/Satoru, the Fleshwright>
メイン (60)
土地
21枚
クリーチャー
29枚
デッキ名からお察しかと思いますが、悟くんよりレアリティが高いのに初動500円だったと言う十字架を背負って生まれた《肉大工、ゲラルフ》とタッグを組ませてみました。
このデッキの悟くんは単純なアド源かつ、コンボパーツに辿り着くためのドローエンジンとなり、必殺コンボを決めるのはゲラルフの旦那となります。
戦略について
このデッキはゾンビを並べてビートダウンするアグロプランと、《肉大工、ゲラルフ》と《朽ちゆくゴブリン》の無限コンボプランの2軸を武器に勝利を目指します。
《肉大工、ゲラルフ》と《戦墓の巨人/Diregraf Colossus》は3マナと隙が大きいですが、いわゆる「オマケ」でゾンビトークンを生成して戦線を拡大 or 維持出来るので、ビートダウンプランの要となります。
《潜入者、悟》は少し浮いているように見えますが、
- 朽ちゆくゴブリンの頑強
- 秘蔵の縫合体の自動リアニメイト
- 発掘によるリアニメイト
ここいらのアクションでドローが誘発するので、シミュレートしている限りでは、思っていた以上にアドバンテージが取れています。
アグロプランの息切れ防止に、コンボパーツ集めに、何かといい仕事をする悟くん、やはりデッキの中枢に据えるよりサポートのアド源として運用する方が使いやすく感じます。
無限コンボ
アグロはもう見たまんまなので、無限コンボについて解説をしておきます。
《朽ちゆくゴブリン》が死亡すると《頑強》が誘発して-1/-1カウンターが乗りますが、《肉大工、ゲラルフ》が戦場に居て「2番目の能力で+1/+1カウンターが1つ以上乗る条件」を満たしていれば-1/-1カウンターが相殺されて消えます。
その状況になれば、何度《頑強》を誘発させても-1/-1カウンターが消えるので、サクリ台があれば無限にその手順を繰り返す事が可能。
ざっくりとした仕組みはこんな感じ。
注意点
一見サクリ台を合わせた3枚コンボに見えますが、ゲラルフの2つ目の能力が誘発する条件に「このターンに出た他のゾンビ」と言う参照先が設定されているため、
コンボを開始するターンは何とかして《朽ちゆくゴブリン》以外のゾンビを、自分のコントロール下で1体以上出す必要がある。
これを厳守しなければなりません。
確かに面倒な縛りなのですが、この「なんでも良いからゾンビを出す方法」については、マナ域ごとのカード紹介で解説します。
単純明快、2億点パンチ!
このコンボはサクリ台によってフィニッシュ手段が変わるのですが、まずは《屍肉喰らい》から見て行きましょう。
例の「このターンに出た他のゾンビ」の条件を満たした状態で《朽ちゆくゴブリン》を《屍肉喰らい》でサクると、《屍肉喰らい》の上に+1/+1カウンターを乗せ続ける事が出来ます。
紙なら「同一手順を省略出来るルール」が適用出来るので、
この手順を2億回繰り返します
とでも宣言して、そのまま2億1点パンチでワンパンKOしてしまいましょう。
見ての通り《屍肉喰らい》もゾンビなので、唱えたターンに例の条件を満たしながら、そのままコンボ開始と言う動きが可能。
最も、その場合は召喚酔いで《屍肉喰らい》のアタックがラグるので「回答ありますか?」と虚勢を張るのが良いでしょう。
そのまま勝利、ライブラリアウト!
もう一つのサクリ台は《狂気の祭壇/Altar of Dementia》で、こちらは対象のプレイヤーに無限切削が成立。
2億点パンチのルートはチャンプブロックで凌がれる可能性がありますが、こちらは相手のライブラリを吹っ飛ばすので確実性が高いと言えますね!
1マナ域
基本の動きを確認したところで、ここからはマナ域別にカードを見て行きましょう。
屍肉喰らい
1マナのゾンビにして、サクリ台とフィニッシャーを兼ねる凄いヤツ。
ついついブロック出来ない事を忘れてしまい、マスブロを通すガバプレイをしないように注意されたし。(2敗)
墓所破り
1マナのゾンビにして、手札を捨ててゾンビトークンを生成したり、ドローしたり出来る凄いヤツ。
重ね引きで腐っているカードや、墓地に居てほしいカードをトークン生成のディスカードコストに充て、増えたゾンビ(3体ワンセット)でドローに変換。(自己完結)
お世辞抜きに MTG のゾンビ史上「最も器用なゾンビ」だと思う。
墓所這い
ゾンビデッキなら必須級の1枚、自分がゾンビをコントロールしていれば墓地から唱える事が出来る凄いヤツ。
このカードは、
- ゲラルフの「2つ目以降の呪文を唱えるたび」(誘発型)
- ゲラルフの「ゾンビが場に出るたび」(誘発型)
- 戦墓の巨人の「ゾンビ呪文を唱えた時」(誘発型)
- 秘蔵の縫合体の「クリーチャーが墓地から唱えられて戦場に出た時」(誘発型)
- 墓所破りのディスカードコスト(起動型)
- 屍肉喰らいでおもむろに喰う(起動型)
とにかく様々なカードとシナジーするので、早い目に手札か墓地に用意しておきたい。
異世界の凝視
1マナのインスタントでライブラリを3枚掘れる凄いヤツ。
このデッキにはとにかく墓地に置きたいカードが沢山あるので、相性は上々。
キャントリップが付いていないので1発目はアド損になるが、フラッシュバックで2発目を撃てばトントン。
そしてそのフラッシュバックが、ゲラルフの「2つ目以降の呪文を唱えるたび」を誘発させやすい(自分のターン限定)と言うシナジーがあるので、かなり重要なカードと言えます。
発掘
1マナで墓地にいる3マナ以下のクリーチャーをリアニメイト出来る凄いヤツ。
おしゃれ枠の変なゾンビ以外は全て3マナ以下のクリーチャーで固めているので、《異世界の凝視》でザクザク掘り進めて、後からこれで釣るみたいな運用で速度を上げていきたい。
《潜入者、悟》が居る時にクリーチャーを釣る(もしくは悟を釣る)とキャントリップ付き(=撃ち得)になるので、是非狙っていきたい。
他にもサイクリングが付いているので、墓地対されていてもドロー変換出来るのが偉すぎる1枚。
2マナ域
コンボパーツ2種と悟くんが居るマナ域、重要。
朽ちゆくゴブリン
シングルシンボルが有りがたい《頑強》を持ったゾンビ、今回はこいつで悪さします。
素で持ってる《頑強》が悟くんと相性が良く、コンボ開始時にリアニすれば良いだけなので、とりあえず引いたら出しちゃえぐらいでOK。
潜入者、悟
今回の悟くんはアド源としての運用、手札でダブついたら《墓所破り》で投げ捨ててゾンビトークンに変換しましょう。
誘発条件は先に書いたものを参照。
なお、悟くんの誘発型能力は強制(誘発したら絶対に1ドロー)なので、コンボパーツが揃っているところに悟くんも出ていたら注意が必要です。
うっかり「2億回繰り返します」と宣言しようものなら、
強制的に2億回ドロー
となって、即座に敗北します。
逆に「2億点パンチのルート」で、どうにもアタックが通りそうにない場合に、悟で《狂気の祭壇》を引くまでドローし続けて「LOルートに変更」みたいな事が出来るので、頭の片隅に置いておきましょう。
あと、多分だけど悟くんが居る時に、墓地から悟くんを《発掘》で釣ると2ドローになる?と思う。(片方の悟くんは伝説ルールで即座に死亡するけど)
狂気の祭壇
サクリ台その2、サクったクリーチャーのパワー分、対象のプレイヤーのライブラリを切削する。
LOルートの必須パーツですが、2枚目以降を引くと確定で腐るので、上手く《墓所破り》や《異世界の凝視》でコントロールしたい。
3マナ域
アグロプラン、コンボプランのどちらも、このマナ域のカードがキーになっています。
戦墓の巨人
何でもいいからゾンビ呪文を唱えるたびに 2/2 のゾンビトークンを生成し続ける凄いヤツ。
基本的にはサクリ台と《墓所這い》を利用して、マナの続く限りゾンビを生成しまくるのが強いが、このデッキではゲラルフの「このターンに出たゾンビ」の参照先を簡単に作れるシナジーがある。
例えば《朽ちゆくゴブリン》を唱えたらゾンビトークンが出てくるので、そのままコンボ開始出来るとか。
インクの染みと認識されがちな1番目の常在型能力は、中盤以降のトップデッキ対決時には思わぬサイズで登場したりするので侮れません。
肉大工、ゲラルフ
今回の主役の片割れ、今までゲラルフ本人はパッとしなかっただけに、なんとかして活躍させてあげたい所です。
コンボ関係は既に書いた通りで、アグロプランの方では《戦墓の巨人》の上位互換みたいなイメージで運用すればOK。
戦墓の巨人との比較
- 2つ目以降の呪文ならなんでもOK。
- 生成されるゾンビはアンタップ状態。
- そのターン内に出たゾンビの数により、+1/+1カウンターがどんどん乗る。
サクリ台と《墓所這い》のループで、中々のサイズのトークンがモリモリ生えてきます。
秘蔵の縫合体
ドレッジやヴァイン系でお馴染みの縫合体、今回はゲラルフ氏と一緒に強く使えるのがエモい。
これは勿論、墓地からの自動リアニを有効活用していくことになります。
ゾンビデッキでは定番の《墓所這い》と一緒に出てくるアレや、手札から《墓所破り》で捨てて 2/2 ゾンビに変換しても、自動リアニすればアドバンテージを取れるなどなど、非常に強力なゾンビ。
今回は自動リアニにより悟くんがドローしてくれるシナジーもあって、いつもより強く感じるかも知れません。
5マナ域
おしゃれ(と思う所の)カード、なんか好きだからちょいちょい入れたくなるゾンビを1枚だけ。
復讐に燃えたファラオ
トリシン5マナ 5/5 接死の、比較的大型なゾンビ。
と言っても、これを戦場に出す事は殆ど無くて、切削やディスカードで墓地誘発を狙うのが基本的な運用方法となります。
基本テクニック
このカード、戦闘ダメージを受けると「攻撃クリーチャー」を対象に取れるので、
- 雑なフルパンが来た。
- 一番痛いのをチャンプブロック。
- 痛くないのを通して「戦闘ダメージ受けました!」と誘発を宣言。
- 一番痛い「攻撃クリーチャー」を対象に取って破壊。
みたいな事をすると、相手は殴るのを物凄く躊躇するようになります。
応用テクニック
こいつのデメリットは、誘発した後にライブラリトップが固定されてしまう事。(次のドローで手札に来ちゃう)
しかし《墓所破り》のトークン生成能力を構えておくと、
- 相手がアタックしてきた。
- ブロッククリーチャー指定ステップ前に《墓所破り》の能力を起動して、ファラオをディスカード。
- 通すとマズいのが居るなら、生成されたゾンビトークンでチャンプブロック。
- 痛くないのを通して「戦闘ダメージを受けました!」と宣言s(略
これが強いので、手札に来てもそんなに悪く無いです。
まだ見ぬヤツのメタカード
ちなみにこれ、墓地から誘発するのでパーマネントじゃないんですよ。
だからおそらく、モダホラ3のファーストルックで出てきた新エムラクールを破壊出来ます!
まぁ12点は喰らうんだけど。
—
以上、新カード《潜入者、悟》と、今回は《肉大工、ゲラルフ》を使ったハイブリッドなデッキの紹介でした。
ゲラルフが全然話題になってないのは、やっぱりゾンビって部族が不器用(妨害能力が低すぎる)だからかなぁ。
マーフォークとか人間が器用過ぎるんだよね、ズルいよね。
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