[モダン構築] 悟人間 – 環境メタデッキ
嚙めば嚙むほどなんとやら、次なる悟デッキは「モダン環境をメタる」と言うテーマで組んでみました。
デッキ名の通り《人間/Human》の部族デッキなのですが、メタデッキという事でアーキタイプ的にはヘイトベアに分類されるかと思います。
学校の先生とかに、
人が嫌がる事は率先してやりましょう。
って言われて育ったからね、しょうがないね。
メイン (60)
なお、部族デッキ特有の《魂の洞窟/Cavern of Souls》4枚買うと高すぎる問題ですが、ハナから「そんなものは使わない」と言う方針なのでお財布に優しゅうございます。
今回の「モダン環境をメタる」と言うテーマの特性上、有色の非クリーチャー呪文も活用しないと難しいので、《魂の洞窟》だけでなく、各種クリーチャー専用の5色土地を全て不採用としています。
それでは早速、デッキの内容を見ていきましょう!
1マナ域
ここは4種16枚で、初手で動ける呪文は8枚、残りの8枚はリアクションカードとなっています。
初手からどんどん動きたいので「動ける8枚」をキープしたい所ですが、当然マリガンはあまりしたくないので、最悪でも諜報ランドスタート(≒フェッチランド)で2ターン目からアクション出来るような手札を目安にキープしましょう。
教区の勇者
人間デッキの一番槍、このデッキの弱点である「慢性的に火力が不足する」を補う重要カード。
定番の《サリアの副官》との組み合わせは勿論、ミッドレンジ帯からは、2枚採用している《アーデンベイル城》で育成ゲームも可能、あなた好みのマッチョメンに仕上げてあげましょう。
儚い存在
クリーチャー専用土地を使わないメリットその1、このデッキでは ETB 持ちをブリンクする事で、《潜入者、悟》や《教区の勇者》の能力にプラスアルファを追加出来て非常にお得。
相手の除去をフィズらせたり、副官ブリンクでバットリしたり、《反復》が更なるアドバンテージをもたらす等など、大体何やっても強い、さすがモダホラ。
待機
クリーチャー専用土地を使わないメリットその2、後述のヘイトベア達の能力により1マナのデメリット無し追放除去に化ける可能性がまま有る。
発表当時は「青いパスだ(驚)」と評価されていたのに、リリース後は「青いパスだ(笑)」と言う評価になってしまった悲しき1枚。
しかし、この「ちょっと待ってね(待機2)」が生み出すラグが薬瓶と相性良いので、今では結構気に入っています。
霊気の薬瓶
《魂の洞窟》なんか無くても打ち消されないよ!を地で行く凄いカード。
新カードの《潜入者、悟》と相性が良いのは勿論ですが、そもそも悟が居ない頃から十二分に強かったので、相対的にパワーアップしたと言える一枚。
多くの薬瓶デッキには「テンポが上がりすぎて息切れする問題」が付いて回りますが、悟が出ていると薬瓶からクリーチャーを投げるたびに1ドロー出来て超楽しいです。
2マナ域
さて、いよいよマナカーブの頂点()です。
デッキの総コストがあまりにも軽いため、ターシャズなんちゃらラフテーみたいなヤツを唱えられたらかなりの深手を負いますが、LOデッキはメタ外なので「当たらないことをお祈り」するか「サイドにエムラくんを入れる」の方向で検討しましょう。
黎明運びのクレリック
現モダン環境を語る上で、絶対に意識しておくべき「パクト力線&ドラコの末裔パッケージ」について。
ドメインズー(=版図デッキ)や4Cオムナスに入っているのは当然なんだけど、あまりにもお手軽に強いもんだから、《力線の束縛》を使うようなデッキであれば、アーキタイプを無視してねじ込まれています。(青白コンにまで入ってたり)
ゲーム開始時にパクト力線、1ターン目に《力線の束縛》を構えられるだけでもズルいのに、何の策も持たず2ターン目に能力モリモリの《ドラコの末裔》を叩きつけられたら、泡吹いて倒れますわよってなもんで。
しかし、このバグじみた行動を逆算すると、ゲーム開始時に出てくるパクト力線は「2ターン目までに割れば何とかなる」と言う結論に達しました。(※個人の見解です)
そこで白羽の矢が立ったのがコイツ。
\ディスペル・マジック!!/
あれ?パウパー始まった?
と思われるかも知れませんが(実際に対戦相手にも言われましたw)、モダンのカードプールで2ターン目に《ギルドパクトの力線》を割れる《人間》の中ではこのおじさんが最高性能なんですよ。
ホントだよ?
これ系のクリーチャーは「的が無いと腐るのが当たり前」なのですが、
- 何となくライフゲインしてバーンに嫌がらせ。
- 何となく墓地掃除してリビエンに嫌がらせ。
みたいな事が出来たり、ふいに出されたら頭を抱えてしまう《一時的封鎖/Temporary Lockdown》(モダンではあんまり見ないけど)を綺麗に返せたりと、その実力は侮れない。
流石は「令和のクリーチャー」と言った所ですかね。
何故2ターン目なのか
パクト力線スタートされると《ドラコの末裔》が2ターン目に出てくる事になるので、
- 先攻:普通に間に合う。
- 後攻:ドラコ出されても相手はフルタップになる。
こうなります。
《力線の束縛》は後出しなので、おじさんの能力誘発時にスタックで出しても時すでに遅し。
追加のパクト力線を手出ししようにも4マナかかるし、パクト力線さえなければドラコ自身は除去耐性を持たないので、どうしようもないほどの脅威にはなりません。
最近は《否定の力》より《緻密》の方が良く見る気がするので確実に割れる訳じゃないけど、トップに置いて「もう一度同じ事をするが?」と、強がっておけば良いんじゃないですかね。(相手は1枚損してる訳だし)
アスモ御霊も一応メタれる!
《地獄料理書》から《御霊の復讐》と言うインスタントタイミングで仕掛けてくる強襲型リアニに対しても、薬瓶かブリンクを使えば潰す事が可能です。
《御霊の復讐》が墓地の伝説のクリーチャー(大体アトラクサかエムラくん)を対象に取ってスタックに乗ったタイミングで、
- 薬瓶でおじさんを投げつける。
- 既に出ているおじさんをブリンクする。
\ジェントル・リボウズ!!/
《御霊の復讐》が対象に取っているリアニ先を追放して、フィズらせてやりましょう。
残念ながら相手先攻の「2~3ターン目御霊コンボ」は防げないのでそこはお祈り、流石にリアニ系のドブンに対抗するには《虚空の力線》ぐらい使わないと話にならんと思う。
不確定な船乗り
他に現モダン環境を定義しているカードで絶対に無視出来ないカードと言えば、やはり《オークの弓使い/Orcish Bowmasters》は外せません。
このデッキも当然無視出来ないクリーチャーで、アド源として《潜入者、悟》が動き始めたら、その「強制ドロー」能力で悲惨な事になるのは目に見えています。
この強すぎ生物への回答としては、
- ラガバンも一緒に見れるインスタント軽量除去。(主に1マナのインスタント)
- 後出しでこちらもオークを出して、相手のオークを落とす。
の2パターンを良く見かけるのですが、何とかして《人間》でどうにか出来ないか?と考えた結果。
マナを要求しまくって誘発型能力の解決回数に制限をかけると言う方向性に辿り着きました。
対象に取るたびにいちいち(1)なんて支払ってらんないでしょ?知らんけど。
貴重品室からめっちゃマナ出るから支払える?
それはそう(未解決)
アゾリウスの造反者、ラヴィニア
現モダン環境で色んなものに刺さると思い抜擢、デッキのギミック的には無理矢理《待機》状態にする呪文とシナジーします。
基本的な能力は以下の通り。
- コントロールする土地の枚数以上の総マナ量を持つ非クリーチャー呪文を唱えられない。(常在型能力)
- 呪文を唱える時にマナを支払っていないと謎のパワーで打ち消す。(誘発型能力)
この2つの能力で数々のメカニズムを否定していて、なんかもう色々と酷い。
- 新メカニズムの《計画》
- 続唱
- 発見
- 待機呪文
- バトルの裏返り(何故か唱える判定)
- 各種踏み倒し系(全知とか約束の終焉とか)
- 元から0マナの呪文(ガラクタとか契約サイクルとか)
- ピッチコストで唱える呪文
- 土地が5枚以下の状態での《力線の束縛》
- トロンのウギンとか
- etc…
ピッチコストで唱える《否定の力》や想起エレメンタルなんかは誘発型能力で打ち消してしまいますし、1~2ターン目から飛んでくる《力線の束縛》なんかは、常在型能力でそもそも唱えられない状態にします。
具体的に書くと、除去枠を《力線の束縛》に依存しているデッキだと「土地を6枚置くまでラヴィニアに触れない」って事になります。
そして何故か自分は法を守りません、なんでや。
潜入者、悟
三度の登場になる悟くん、今回もアドバンテージ担当です。
前回のゲラルフ氏とのタッグより、こちらの方が圧倒的にアドバンテージを取ってくれます。
ブリンクで1ドローも良いけど、薬瓶から投げつけるたびに1ドローはマジで気持ちいいので是非体験するべき。
また、フィジカル面でも《サリアの副官》で育てられるので《威迫》が輝きます。
サリアの副官
例のサリア様の大ファンと思われる名も無きおじさん、戦場に出るなり「その場に居合わせた人間全員にサリア様グッズを配って回る」などの布教活動に余念が無く、かなりのガチ勢である事が伺える。
1マナ域で紹介した《教区の勇者》(または別の副官)は、このおじさんが出ると一気に+1/+1カウンターが2個乗るシナジーがあるため、昔から定番の組み合わせとなっています。
更にこのデッキでは、悟がいる状態でこのおじさんをブリンクすると「全体強化&ドロー」を同時に行えて非常にお得感があるので、是非狙ってみましょう。
遅延
強制待機のシナジー前提ですが、シングルシンボルの確定カウンターという事で採用。
1ターン目に白マナを積極的に置きたいデッキなので、2ターン目に《対抗呪文》の青ダブルが相当出づらく、同じシングルシンボルの《マナ漏出》だと肝心な時に「支払います」って言われて敗北する事があるので、これに落ち着きました。
ゆうてラヴィニアが出ていなくても「3ターンもラグってくれたら十分」みたいな所があるし、カウンター呪文に対しては実質確定カウンターとして使えるので悪く無いと思います。
サイドボード
メインボードで全てなんとかするのは無理なので、サイドでも補っていきましょう。
ドラニスの判事
手札からしか呪文が唱えられなくな常在型能力を持つので、これも無理矢理《待機》状態にする呪文とシナジーします。
ラヴィニア女史とは全く違う能力なのですが、結果だけ見ると割と共通点が多かったりする。
単純にラヴィニア女史の増量と考えてサイドインするもよし、フラッシュバックや衝動的ドローを多用してくる赤いデッキに刺さりまくる点を生かした入れ替えも考えられます。
- 新メカニズムの《計画》
- 続唱
- 発見
- 衝動的ドロー
- フラッシュバック
- 待機呪文
- バトルの裏返り(何故か唱える判定)
- etc…
最近スタンとパイオニアで大暴れしている《精鋭射手団の目立ちたがり/Slickshot Show-Off》が4枚採用された果敢デッキが、モダンでもチラホラ結果を残し始めています。
しかし、あのデッキが使う《計画》も衝動的ドローもフラッシュバックも全て封じる事が出来る《ドラニスの判事》は、間違いなくベストサイドカードとして活躍してくれる事でしょう。
あとコイツも自分は法を守りません、なんでや。
帆凧の掠め盗り
対コンボ用に「ハンデスが欲しい」と思っていたので、《強迫》方式ではあるものの、オークやレン6に耐えられるタフ2と、回避能力を持つ《帆凧の掠め盗り》をサイドに取りました。
5C人間が流行っていた時は、これで手札を見られてから《翻弄する魔道士》を出される、と言うプチコンボを何度もやられて気が狂いそうでした。
なお、現在スタン環境で物凄いヘイトを集めている《大洞窟のコウモリ/Deep-Cavern Bat》は《思考囲い》方式で強力ですが、モダン環境で「タフ1は許されない」と言う理由から選考外。(そもそも人間じゃないけど)
一番抜きたい《オークの弓使い》なんて、コウモリの出たとき誘発スタックで投げられて、そのまま解決待ちしているコウモリを撃ち落としてくるからね、ひどい話です。
激しい叱責
主に《ウルザの物語》から出てくる構築物トークンへの回答として積まれるイメージなのですが、なにやら訳の分からん怪しげなクリーチャーがスタックに乗ったら、とにかく投げつけてみると意外と刺さる事が多くて、最近はサイドの常連になりつつあります。
自軍のヘイトベア達も巻き込まれて全てバニラになってしまいますが1ターン限定、そのデメリットより見れる範囲の大きさが非常に心強いです。
—
以上、現モダン環境に突き刺さるかも知れないヘイトベアデッキの紹介でした!
実戦も数回やってみたのですが、とにかく悟くんと薬瓶&ブリンクがめちゃくちゃ気持ちいいですw
手札が潤沢(=選択肢が多い)な薬瓶デッキは、バットリの引き出しが多くてシンプルに強いです。
なお《一つの指輪》に関しては、普通にどうしようもないのでスルーしました。
張り替えを邪魔して重荷ダメージ与えるとか、それぐらいしか思いつかないです。
オークもそうだけど、この指輪物語の2枚は強すぎますねぇ。
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